今回の「第4回新春特別文化フォーラム」では、自然遺産である白神山地の自然と人々の暮らしを刻銘に描いた、ドキュメンタリー映画の「白神の夢」を上映致します。小池征人監督(現在、平塚在住)作品ですが、寒川町での上映は、今より3年前の「いのちの作法」に続く2作目となります。
自然と地域の人々のかかわりをドキュメンタリーに纏めた映像は、長編ながらも決して時間を感じさせない迫力があります。「自然が地域を活かし、地域が人を育てる」という事は、久しく忘れて去られてきた言葉です。
高度成長期時代に我武者羅に生きてきた世代が、立ち止まって次代を担う子供たちと共に自然との関係性を考え、自然の懐の深さに感動したり、如何にこれらの自然を守り抜いて行く事が大切かを学ぶ。
寒川町では初上映です。前編(100分)と後編(100分)の200分を途中に休憩を挟んで、一挙に上映致します。
寒川町の自然を守る事が、暮らす人々の暮らしに豊かさをもたらし、人間性を高めると同時に、地域力を遺憾なく発揮できる事に繋がります。
以下は、小池征人監督の自然遺産・白神山地に想いを致す言葉です。
人間の定木
4億年前、日本列島がまだ誕生していない話を教室で子供たちと聞いていると、何だか愉快になってくる。とてつもない時代の時間から映画を作ろうとしているわけだから、大概の悩み事がふっとんでしまう。
そうなんだと思う。物事についての別の定規を持ちたいというのが映画の意図であった。経済戦争の死にかわる人間の定規をさぐることが動機でもあった。
白神山地の時間を定木とすることで人間は謙虚な定規を持つ事が出来ると言うわけです。
白神山地の麓で生きてきた人々の変わらない暮らしから、その普遍的な意味を提示すること。白神山地を「経験の相手」とすることでわかってくる自然の秩序をもとに、小さな社会の規範を表現することができたら、という思いがあります。
「地域」という小さな社会は地球環境の最小単位の細胞です。地域は地球、地球は地域。
呼吸する場所が地球の中軸点だという妄想に取りつかれています。
第4回新春特別文化フォーラム
日時:4月15日(土) 午後1時開演(12:30 開場)
内容:「白神の夢(小池征人監督)」上映(前編・後編:200分)
場所:町民センターホール
前売券:一般 1,000円
会員 800円
小中高生 500円