庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

国民に我慢を強いるのは生活の豊かさを求める需要を減らす。

2010-07-01 | 暮らし・健康問題
経済活動の成長とは、価値の高いモノ、サービス、環境に、おカネを沢山回すことに尽きる。
生活レベルが低い段階では、豊かな生活にあこがれて、少しでも便利なモノ、栄養豊富でおいしい食物、快適な住居と生活環境に、収入の許す限りのおカネを使って向上を図ってきた。
しかし今の時代になっては、収入の伸びが期待できなくなり、しかも将来における生活にかかる費用の不安が増えるにつれて、収入の限度に近い出費を控える様になってきた。

今の生活に『心地良い「モノ、サービス、環境」をもたらす』様な、出費の対象が少なくなっていることで、需要不足を引き起こし、必需品を出来るだけ安く買って、余剰は貯蓄して将来の不安に備える、という生活態度が定着してきている。
これは、1990年代からの経済停滞時期の社会不安によって、生活の知恵として国民が身につけてしまった自己防衛の姿勢で、少しでも良い「モノ、サービス、環境」を求める意欲を減退させてしまっている。

これを転換していき、需要を呼び起こす様な、付加価値の高い「モノ、サービス、環境」を求める様な国民の意識を取り戻すことが、経済を順調に回復させる基本路線である。

7月の参議員選挙において、経済成長を促進させる必要を、どの政党も公約やスローガンに挙げているが、その基本は各産業分野において、付加価値を高めることを、具体的な政策としてどのように打ち出すかに尽きる。
だが、政策の中身が逆行している事例もおおい。

ひとつの例としては、数年前から始められて今でも引き継がれている「クールビズ」運動である。
これは、エネルギーの節約の具体的な政策として、小泉内閣のときに始められた。
オフィスや商店の夏場の冷房電力を節約させるために、設定温度を28度以上にさせようという、おかしな政府主導運動である。
オフィスに座って、体を動かさないでいる高級管理職には、28度でも環境的には過ごせるが、体全体を使って仕事をしている人にとっては、28度での環境はつらい状況である。
オフィスでも、パソコンなどの電子機器が多いところでは、設定温度が28度でも、机の近辺では30度以上になり、頭脳労働をしている環境としては不適な状態になる。

それでも、この運動は「地球環境問題」としての対応策の大義名分を獲得して、「省エネルギー」の代表運動の地位に踊りでた。
言いだしっぺの環境省のオフィスは、連日30度以上の室温で、頭脳作業を続けざるを得ない状況になっている。

この成果はどうであったのか、どこからも賛辞は起きていない。
夏場の電力逼迫時において、責任問題を追及される電力会社としては歓迎しているであろうが、全体としては、マイナス面の方が圧倒的に多いであろう。

少なくとも経済活動の足を引っ張っている事は確実であり、そのお粗末な運動を表面に持ち出すことによって、本当に必要な政策手段を先送りする弊害を生じた。
愚かな政策の代表である。
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