庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

アメリカの対ロ政策次第で経済協力活動の意義が問われる。

2016-12-19 | 国創り政治問題

ロシアは日本の政府が、アメリカの意向に背いて信義を守るとは想定していない。

それは、米軍の基地を日本の各地に配置している「日米安保条約」が、いざという時には、最優先の権限を行使するからである。

ロシア側がいくら要求を出しても、日米安保条約の枠組みに拘束されて、日本はロシアの要求を拒絶すると、想定している。

だから、アメリカの政策が「対ロシアで締め付け方針」である限りは、日本側が経済協力活動でロシア側に有利になるように約束していても、信用されない。

最後の判断基準は、日米安保条約のアメリカ側の意向次第なのである。

 

ロシア側が日本との平和条約を締結したいとしても、日本は四島の領土の帰属のケジメを付けない限り、実現しない。

その四島には、アメリカ側の意向が一切影響を受けないようにする方策は、今のところか革新的な方策が浮かばない限り、日本に返還することは絶対にしない。

つまり、日本側が要求する四島の領有権は、ロシアにとっての国益と安全保障上に大きな損失をもたらすことになる。

プーチン大統領が、いくら80%の高支持率であっても、ロシアの安全を損なう譲歩は不可能なのである。

これは経済メリットの問題ではなく、安全保障の問題であると認識すべきだ。

 

ところが、日本側の流れでは、経済協力活動を活発にしていけば、ロシアのほうでは日本との経済の結びつきが経済メリットの恩恵を受けるはずだ。

その実績を作り出せば、日本との交渉の環境も変わるから、四島の領土返還の話を進めやすくなる、との甘い想定がはびこっている。

ロシアにとっての北方領土は、太平洋側でのロシア海軍の活動の確保のために死守しなければならない、重要地点なのであろう。

日本側の論理では、北方四島の帰属をロシアに固定してしまっては、日本の存立の基本を放棄するくらいに不名誉な状況に陥ることになる。

ロシアとの平和条約の締結の前提としては、四島の返還交渉の解決が必須なのだ。

 

このように安全保障上の問題と、日本側の名誉回復交渉の決着という、経済上のメリット論議を超える問題認識を共有することが先決であろう。

しかし、日本側のメディアの論調では、ロシア側が経済停滞を離脱する手段として、日本側の極東開発への全面的な支援を求めてきた機会を、活かせという。

つまり、経済的な有利不利の損得感情が先行してしまったようだ。

ロシアと日本の、安全保障上の交渉では、アメリカの意向に背いての議論はあり得ないから、今度のトランプ政権の真意を分析することから始める必要がある。

それまでは、表向きは「経済メリットの追求」をするとして、四島の経済協力活動の特別の条件を、交渉を開始すると宣言するのが、始まりの合図だ。(続)

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