デンジャラス★サイクリング

「なぁんか最近弁当飽きてきたなぁ」

駅から会社へ向かう道を歩きながら、Senkoちゃんが言いました。

きっとまた何かたくらんでるな…

「マクドナルド買いに行かへん？くじ引きして」

ほらっ！やっぱり！

ていうか、いつも言い出しっぺのSenkoちゃん、ハズレくじひいてるやん…懲りひんなぁ…




という私の余計な心配をよそに、Senkoちゃんはせっせとくじを作りました。



まずは、くじを引く順番を決めるジャンケン




うそぉ…負けた…




それでも、まだまだ余裕をぶっこいていた私。

きっと、いつものお約束どおり、ハズレをひくのはSenkoちゃんやのに。ぷぷぷ




最後に残った残りクジ。開いてみると…






マ…マジっすか…


ハズレもハズレ、大ハズレ。何故なら、このクジの方の自転車…




　　　　　←分かりますか？このチェーンの弛み!!


しょっちゅう外れるらしいんです

「あの、他の人の自転車借りた方がいいんちゃいますかねぇ…」

自転車の持ち主、Ｎさんがおずおずと、それでも鍵を差し出しながら言いました。

私も救いを求めるような眼差しでSenkoちゃんを見つめました


「…あかん。罰ゲームの意味がないから」


私は覚悟を決めました。

「でも、もし外れたらよう直さんけど…」

そして、見事プラチナチケットを引いたみんなのおもしろがる視線、憐れむ視線をひしひしと感じながら

「では、行って参ります」と、敬礼しました。

もう一人の買い出し部隊、Ｙさんと連なってデンジャラス・サイクリングへレッツ・ゴー！

「けろろさん、チェーンだけじゃなく、タイヤもやばいですね」

タイヤを見ると、前輪・後輪ともに空気がほとんど入っていないペシャンコ状態

すれ違う人が思わず振り返る、泣く子も黙るオンボ（自粛）



死のサイクリングから無事生還すると、ごほうびのようにこの夏初めてのエアコンを入れて待っていてくれたSenkoちゃん


口にしたポテトの味は、これまた格別でした。生きてるって素晴らしい！（←大げさ）








「よぉこんな自転車で毎日出勤してんなぁ。そら罰ゲームの恰好の材料にされるハズやわ」と思ったのは、ナイショ

「あ～あ、楽しみがなくなってしまった。また来月しよか」

ほんまに懲りひんSenkoちゃん！来月は絶対負けへんでー




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