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目を鍛える大切さ

2017年05月29日 | 読書
 出かけた先で手に取った週刊誌に、池上彰氏(ホストなのかな)と出口治明氏の対談が載っていて、読み入ってしまった。

 特に出口氏の発言に納得することが多く、思わずメモってしまった。
 出口氏は某生命会社のトップ。「世界史ブームの立役者」であるそうな。著書は読んだことがないが雑誌では何度か目にしたことがある。

 キニナルキVolume52として、出口語録を紹介したい。


 「メディアの存在意義はスピードではなくて、ダブルチェックをして、きちんとしたものを提供するということです。メディアの仕組みそのものが、もともとファストニュースにはむいていないんです」

 フェイクニュース、エセ情報が飛び交っている世の中において、メディアはどんな姿勢を持つべきか、考えさせられる。
 ファストフードを提供するような構えではいけない。それはまたそれにとびついてしまう、私たち自身の責任も問われる。
 メディアの良質さを判断する目を持ちたい。



 「民主主義の正統性がどこにあるのかと言ったら、少数の人を長期間騙すことも大多数の人を短期間騙すこともできるけれど大多数の人を長期間騙すことはできない、ということです」

 政治に間違いがないことはあり得ないだろう。
 それを修正していくことを、特定の誰かに頼る心理の危うさは、歴史的に何度も証明されている。
 だからこそ「民主主義」のシステムがある。
 民主主義を軽視するような動きに目を見張らせ続けることが、「修正」を担保できる。


 「似ている時代があるかないかよりも、大変な事態に著面したときに指導者や民衆はこういうふうに動いたという、人間の癖のようなものを、歴史を通して勉強しなきゃいけない」

 大雑把な歴史観しか持てない自分にとって、とても有益な助言のように感じた。
 「人間学」という学問もあるが、歴史に学ぶべき大事なポイントは実はそこなんだなと今さらながら教えられた。

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