大店のどら息子、与之介(市川雷蔵)は
放蕩が過ぎて親(中村鴈治郎)にも勘当されるが
いっこうにへこたれない。
生きがいは「女、女、女」であった。
女を幸せにするためなら
どんなことも厭わず、体を張って愛しぬく。
なぜそこまでやるかなどは一切説明されていないところが
よい。
ただただ、女が好きなのである。
市川雷蔵が流暢な関西弁をあやつり、
ユーモラスに一代の色男を演じる。
からりと大胆な演出は増村保造監督の真骨頂だ。
この物語が江戸の昔に書かれたものとは信じられない。
たいへん開放的でアナーキーな井原西鶴。
どこか日本人離れした思想を持つ与之介である。
ラストにも唖然とさせられるが、
大人のお伽話と言ってしまうにはあまりに洒落ている。
雷蔵は踊りもうまいし、
コメディ良し、時代劇現代劇となんでも来いですわ。
若尾文子 中村玉緒
船越英二 水谷良重 大辻伺郎 他
1961年増村保造 監督作品
原作井原西鶴 脚色 白坂依志夫
撮影 村井博 音楽 塚原晢夫
美術 西岡善信
*映画の中のイイおんな*
水谷良重:新派の大女優水谷八重子の娘さん。ちょっと野太い声(ハスキーともいう)が特徴でしょうか。
この頃はまだオボコ娘(なんちゅうふるい言葉だろうか)
で、信じられないくらい純情そうです。
美人というんじゃないんですけど、唇がぽってり厚く個性的。
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放蕩が過ぎて親(中村鴈治郎)にも勘当されるが
いっこうにへこたれない。
生きがいは「女、女、女」であった。
女を幸せにするためなら
どんなことも厭わず、体を張って愛しぬく。
なぜそこまでやるかなどは一切説明されていないところが
よい。
ただただ、女が好きなのである。
市川雷蔵が流暢な関西弁をあやつり、
ユーモラスに一代の色男を演じる。
からりと大胆な演出は増村保造監督の真骨頂だ。
この物語が江戸の昔に書かれたものとは信じられない。
たいへん開放的でアナーキーな井原西鶴。
どこか日本人離れした思想を持つ与之介である。
ラストにも唖然とさせられるが、
大人のお伽話と言ってしまうにはあまりに洒落ている。
雷蔵は踊りもうまいし、
コメディ良し、時代劇現代劇となんでも来いですわ。
若尾文子 中村玉緒
船越英二 水谷良重 大辻伺郎 他
1961年増村保造 監督作品
原作井原西鶴 脚色 白坂依志夫
撮影 村井博 音楽 塚原晢夫
美術 西岡善信
*映画の中のイイおんな*
水谷良重:新派の大女優水谷八重子の娘さん。ちょっと野太い声(ハスキーともいう)が特徴でしょうか。
この頃はまだオボコ娘(なんちゅうふるい言葉だろうか)
で、信じられないくらい純情そうです。
美人というんじゃないんですけど、唇がぽってり厚く個性的。
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雷蔵が女を追い続けるロードムービー。
スピーディーなテンポでふっ飛ばしておりました。
世之介は助平じゃなくて、むしろ通人。紺屋高尾の足抜けにも手を貸して、素浪人と添わせてしまう。
「わては女子はんが幸せにしたいんや」
なかなか言えまへん、こんな台詞。
この映画、雷蔵の企画で実現した映画で二年がかりで実現。監督に増村保造を起用したのも雷蔵の考えだったそうです。
中村玉緒の死体が突然、ギョロっと目をむくシーンで大笑いしてしまいました。
なかなかいそうで
いないものですが、与之介は
確かに粋な通人ですね。
スケールが大きい遊びっぷり、
男気には
胸がす~~っとしました!
言葉の面白さも堪能しました。
雷蔵さんってやっぱりいいですね。