邦画ブラボー

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「鬼婆」

2005年12月10日 | ★恐怖!な映画
海外でマニアに絶賛され続けている
ジャパニーズ・ホラークラシック。

神も仏も無いような
えげつない台詞がぽんぽん飛び交う、
時は戦国時代。

長く続いた戦乱の世、人々の心は荒れ果てていた。
常識も道徳も良心もそこにはゼロ。
人はみな「獣」のように、
ただ毎日を生きるのに精一杯だった。
乙羽信子と吉村実子もおぞましい
落ち武者狩りをして生き延びていた。

このへん超エグい描写が続きますのでご注意。

息のあった仕事ぶりの二人は嫁と姑。
が、そこへ脂ぎったレバーの塊のような男(佐藤慶)が現われ、
平和だった?二人の生活の均衡を破る。
佐藤慶はなぜか女にもてる役が多いのが不思議だ。

嫁と男は本能の赴くままに
逢瀬を重ねるが
その様子を盗み見た姑は
嫉妬と羨望にもだえ苦しみ、
ある謀略を思いつく・・

人は獣にはなりきれないところが
哀しいところ。

新藤兼人と乙羽信子は二人三脚のベストカップルだ。
新藤が考えるイメージを忠実に表現出来るのが乙羽だ。
この作品でも体をはった荒業を見せつけてくれ
目がテンになる場面も!

当時19歳だった吉村実子の山犬のような目は
どこかイタリア女優を思い起こさせます。
ナイスバディの
はじけるような肉体と達者な演技も見ものだ。
声でそれとわかる宇野重吉がチラッと出ます。

むせかえるような性の匂いと
死の腐臭が交錯する。
人の心、それがホラ~

1964年 新藤兼人監督作品 
音楽 林光 脚本 新藤兼人 美術 新藤兼人 撮影 黒田清己

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2 コメント

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Unknown ()
2017-02-22 08:53:56
レバーの塊のような男。。。笑
  
音羽さんのメィク、かなりインパクトありました。

「イヌだぁ~~」で 2人で犬を○○す場面と
ラストで○○○が、とれなくなる場面なんて
かなり衝撃で この映画は、ほんと怖かったです。
返信する
愛さんへ (ブラボー)
2017-02-22 19:36:10
乙羽さんも
ほんとうに思い切った演技をされる方でしたね!
宝塚時代からは考えられないお姿!!

新藤監督と出会ったのは
運命だったのでしょうか。
もし出会っていなかったら?
と考えてしまいます。

映画から、尋常じゃないエネルギーを
感じます!!

思わず、〇〇〇を連発してしまいますよね笑

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