邦画ブラボー

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「ダイナマイトどんどん」

2010年01月23日 | ★痛快!な映画
終戦まもない北九州では
ヤ●ザの抗争が激化していた。
頭を悩ませた警察は、
なんと野球で勝負をしたらどうかい?と提案する・・

喜八センスが爆発する荒唐無稽ストーリー。原作は火野葦平。
菅原文太の百面相や宴会踊りも見られます。

文太アニイとミスター鉄砲玉:北大路欣也のツーショットは
まるで「仁義なき戦い:広島死闘篇」なのに
中身はぶっ飛んでいる。

「あんた極道のクセに野球せんとね!?」

熱く、はぎれのいい九州弁の中、北大路だけが標準語でひとりだけクール。

俳優さんも持ち味を最高に出している。
特に高齢の大親分役の嵐寛寿郎が出てくると爆笑必至!
似た発想のネタを今“いとし・こいし”の真似として知られる
ビーグル38」がやっているけど、こっちのほうがより過激!!

女性陣では宮下順子、伊佐山ひろ子、桜町弘子、いずれも色っぽい。
他にもピンク?紫?のスーツが異常に似合う岸田森
酒好きのピッチャー田中邦衛
往年のスーパー選手役のフランキー、
文太と二人、「昭和残侠伝」さながらに
死に装束で敵地に乗り込む小島秀哉
大真面目にカッコつけていて可笑しい。
一見高倉健と池部良みたいなのにメチャメチャ!

任侠映画のパロディのような面白さだが、
後半のGHQまで登場するシュールな展開は「ジャズ大名」を髣髴とさせる、
なんでもアリのハチャメチャぶり。

岡本監督も戦争を体験しておられるが
それがこの突き抜けた作風を創りあげたのかと僭越ながら想像する。

しかし
深い意味は無い、身体で感じろ!という声が聞こえました。

どんどん!

1978年 
監督:岡本喜八
脚本:井手俊郎・古田求
原作:火野葦平
出演:菅原文太・宮下順子・
北大路欣也・嵐寛寿郎・金子信雄・
岸田森・中谷一郎・フランキー堺・小島秀哉・石橋正次・田中邦衛などなど

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4 コメント

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くりさんへ (ブラボー)
2010-01-24 22:48:10
この主人公は
実在の人物だそうですね。
こんな日本人がいたのかと
興味深く観ました。

ほんもののアザラシの肉を食べたとは・・!
役になりきっていたのでしょうか。
丹波哲郎さんも日本人離れしていていましたね~

「アラスカ物語」懐かしい! (くり)
2010-01-24 18:52:25
三林京子さんが、エスキモー役で出ていましたね。なつかしいな。アザラシの肉を食べるシーンで、他の俳優さんはコンビーフを肉にごまかして食べていたのに、欣也さんと三林さんだけは、ほんとうのアザラシを食べたって、当時のプログラムに書いてあった、あいまいな記憶があります。


FUSAさんへ (ブラボー)
2010-01-23 23:33:07
ブルブルブル・・・
そうだったのですか。
野球大会~~?と思っていたのですが
ほんとにそういうことあったのですね。
相撲大会っていうのも
ちょっと凄そうですね。

「龍馬がゆく」って脚本が水木洋子だったのですね。私は観ていなかったので
機会があったらみたいです。

私にとっては
仁義・・の山中が強烈です。

そして今日「アラスカ物語」
をちょうど観ていて
北大路欣也って「八甲田山」「漂流」
とか身体をはった
「難ロケ」ものが多いなと
思っていました。
極道・・・ (FUSA)
2010-01-23 21:05:57
昭和30年代は、九州の炭鉱や製鉄工場など肉体労働系の職場では、工場の風呂には背中に倶利迦羅紋紋のお兄いさんたちがずらっと並んでいて、恐くて入れなかったと先輩から聞いたことがあります。そんな兄さん方が野球大会や相撲大会に出ていたそうで、この映画の話もデタラメではないんですよね。
話は変わりますが、私は坂本龍馬と聞くと、いまだに北大路欣也をイメージします。

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