邦画ブラボー

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「キクとイサム」

2006年04月17日 | ★人生色々な映画
動物と子供が主人公の映画が苦手。
極力見ないようにしていた。

涙腺が・・

「禁じられた遊び」「太陽の帝国」「ポネット」
「スタンド・バイ・ミー」「鉄道員」
「ミツバチのささやき」・・・

名作が多いのも困ったものだなあ・・

日本映画でも「二十四の瞳」や「泥の河」などありますねえ。
(結局見ていたりする)

このたびまた傑作を見た。

キク(高橋恵美子)は小学校高学年の女の子。
イサム(奥の山ジョージ)はその弟です。

母親は早くに亡くなり、
山奥の小さな村に祖母と暮らしている。
父親は・・・黒人兵だった。
貧しいながらも、
祖母(北林谷栄)の愛情に見守られ楽しく暮らすキクたち。
まだ幼い二人だから
自分たちの肌の色が他のひとたちと違うのはどうしてか・・
ということはわかっていない。

隣に住む清二郎さん夫婦(清村耕次 )など心優しい人にも囲まれている。

だが一旦町に出るとたちまち好奇な目で見られてしまう。
町の医者(宮口精二)の計らいで、
しかるべき団体に紹介された弟は、
アメリカの家庭へともらわれていくのだった。

体も大きくなり、女の子らしい気持ちが芽生えてきたキクは
世間の風当たりも徐々に感じるようになる。

水木洋子の脚本には何度も胸がぐっとつまった。
キクが言う。

「黒んぼ黒んぼ言わんでけろ、黄色んぼ!」

姉弟は公募で募ったそうだ。

キクを演じた高橋恵美子さんが
素晴らしく自然な演技。
自分の経験にもオーバーラップするものがあったと、のちに語ったそう。

北林谷栄 はその土地から沸いて出たようにしかみえません。
キクを取材に来るキザな都会のブン屋役で三国連太郎。
ちらっと出てきても印象に残りますね。

キクの明るさが胸を打ちます。
大人だけでなく子供たちにも見てもらいたい一本。

1959年 監督 : 今井正 
脚本 : 水木洋子 
撮影 : 中尾駿一郎 音楽 : 大木正夫
美術 : 江口準次

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