スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王位戦&第一部定理三六

2011-08-03 18:33:16 | 将棋
 ご本人もおっしゃっていますが,広瀬章人王位にとっては地元となる北海道での対局となった第52期王位戦七番勝負第三局。
 羽生善治二冠の先手で広瀬王位のごきげん中飛車③▲4八銀。先手が序盤早々に工夫の一手を指したためよくある急戦の変化にはならず,後手が穴熊に。先手は後手の動きを封じるように駒組を進め,しかる後に悠然と穴熊に。このあたりは先手がうまくやっているように思えました。実際に先手は作戦勝ちを意識しているかのように,じわじわと差を広げていくような指し手で後手の攻めを誘い,駒を蓄えて反撃に転じました。観戦は先手が最後の寄せに入ったあたりからで,ほとんどできませんでした。そこで先手が後手の攻めを凌いだところをひとつ。
                         
 2六の飛車が回ってきたところ。後手は△5七と▲同飛に△6五桂と打っていきました。これには当然▲3七飛。△7七桂成▲同金左△6九銀は自然な進行に感じられます。ここで手抜いて▲5七飛と戻りました。△7八銀成▲同金△6九角も自然な進行に感じられ,逆にいえば後手には多くの手段が残されていないということかもしれません。▲8八玉と受けました。金2枚では後続手段がないので△7四歩で補充にいきましたが,ここは手抜いて▲5一飛成(第2図)。
                         
 ここで局面自体ははっきりしたようです。以下,6九の角も切らせる指し方で,先手が確実に押し切りました。
 羽生二冠がひとつ返して,シリーズは盛り上がってくるでしょう。重要になってきた第四局は9日と10日です。

 次に,第三部定義二の実在性を確保するために,現実的に実在するものの能動と受動がどのように発生するのかということを考えておくことにします。これが明らかでないと,一般的に能動と受動が実在するということが保証できなくなってしまうと僕は考えるからです。そのためにここでは第一部定理三六を援用することにします。
 「その本性からある結果が生じないようなものは一として存在しない」。
 この定理から,どんな個物の本性からも何らかの結果が生じるということは明らかになります。よって,現実的に存在するどんな個物も,その本性から何らかの結果を生じるということになるでしょう。ただこの定理は,そうした個物の本性というものが,十全な原因となって結果を生じさせるのか,それとも部分的原因となって結果を生じさせるのかということについては言及されていません。そこでこの点については一般的に考えるよりありません。つまりAの本性が原因となってBが結果として生じるのであれば,AはBに対して十全な原因です。したがって,これを現実的に存在するすべての個物に適用するならば,少なくとも現実的に存在するどんな個物も能動的であるということは担保できることになるでしょう。よってこの定理から,現実的に存在する個物には必然的に能動が発生する,いい換えれば能動というのが実在的なものであるということに関しては確実に保証できると思います。
 個物について言及された第一部定理二五系は,どんな個物も神の属性を一定の仕方で表現するとされています。しかるに神の無限に多くの属性からは,第一部定理一六により,無限に多くのものが無限に多くの仕方で生じます。したがって,個物はこの力を一定の仕方で表現しますから,個物の本性からは,ある有限な数のものが,限定された仕方で生じることになるでしょう。これでこの定理自体が証明されています。いい換えれば。どんな個物の本性からも何らかの結果が生じなければならないということが証明されているわけです。したがって,少なくとも能動というのが実在的なことであるということ,しかもそれは現実的に実在するすべての個物にとって実在的であるということは証されたと考えます。
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