スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典かきつばた記念&個物の本性の問題

2017-05-03 19:24:57 | 地方競馬
 第19回かきつばた記念
 ドリームキラリが内に逃げるような発馬。この影響でトウケイタイガーが前に。逃げたかったドリームキラリは鞭を入れて追ってきましたが,トウケイタイガーが内に入り込んだので直線の半ばで不利を受ける形で控えました。外から追ってきたタイニーダンサーが2番手で,ラブバレットが3番手。控えざるを得なかったドリームキラリは4番手をショコラブランと併走。その後ろにレーザーバレットとタムロミラクルが並びました。最初の600mが37秒1のミドルペース。
 3コーナー手前で2番手のタイニーダンサーは苦しくなって後退。自然とラブバレットが2番手に。中団から早めに外を回って動いたタムロミラクルがこの2頭に接近。直線に入ったところでもトウケイタイガーとラブバレットは雁行していましたが,ここからトウケイタイガーが追ってくる馬たちを引き離していき,4馬身の差をつけての逃げ切りで快勝。早めに動いたタムロミラクルが2着。3コーナーあたりでは手応えが怪しく思えたショコラブランが,直線で外に持ち出されるとよく伸びてクビ差の3着。
 優勝した兵庫のトウケイタイガーはJRAでデビュー。昨年の6月まで走って3勝。兵庫に転入すると3連勝の後,2着を挟んで今年の2月に兵庫重賞を圧勝。初挑戦となった重賞は内で捌けず6着でしたが,1秒差で,このときの不完全燃焼だった内容から重賞で通用するだろうと思えました。今日はそのときより4キロも斤量が軽くなっていましたので,ほかの馬との比較から,スピードを生かすレースをすれば圧勝まであると見立てていました。発走後の直線の騎乗は乱暴だったと思いますが,結果自体は能力通りのものであったといえるでしょう。斤量の恩恵がなくても重賞で通用する馬であると思います。父はタイムパラドックス。ひとつ上の全兄が昨年のNARグランプリ年度代表馬で現役のソルテ
 騎乗した兵庫の川原正一騎手と管理している兵庫の住吉朝男調教師はかきつばた記念初制覇。

 思惟の様態cogitandi modiとして永遠aeterunusであるものとしては,思惟の属性Cogitationis attributumの直接無限様態である無限知性intellectus infinitus,infinitus intellectusがあります。第一部定理二一から,無限知性は思惟の属性によって永遠でなければなりません。なので第五部定理二三備考により,無限知性が何かを認識するとしても,その何かは持続するdurareと認識されることはありません。ただし,ここで注意したいのは,何かを持続すると認識するということと,その何かが現実的に存在すると認識するということは,おそらく別であろうということです。第二部定理八系では,個物res singularesが神の属性に包容されている限りにおいてのみ存在する間は,その個物の客観的有esse objectivumすなわちその個物の観念は,神の無限な観念つまり無限知性が存在する限りで存在し,個物が持続するという存在を含むようになると,その個物の観念も持続するといわれる存在を含むようになるとされています。ただ,持続するといわれるようになるからといって,無限知性が存在する限りで存在するといわれる場合は消滅するわけではありません。したがって,無限知性は現実的に存在する個物を持続するものとして,いい換えればいつからいつまで持続するというように認識することはありませんが,その個物自体を認識しないというわけではないのです。
                                     
 僕は個物の本性には個物が持続するものであるということが含まれていると考えていますが,この場合の解釈の最大の難点はこの部分にあると思っています。現実的に存在する個物を無限知性が認識するということ,他面からいえば現実的に存在する個物の観念ideaが無限知性のうちに含まれているということは否定できない筈なので,その場合にはその個物の観念は持続するものという本性natura,essentiaを含んでいなければなりません。ところが第五部定理二三備考は,それを否定しているように思えるからです。もっとも,これは個物の本性とは何かという問題です。個物が持続するということがその本性に含まれないとすれば,それはそれでまた別の難題を惹き起こすのです。ここでそれを繰り返すことはやめましょう。ただ,第二部定義五から分かるように,持続Duratioといってもそれは無限定なindefinita継続continuatioなので,それが極度に永遠性aeternitasに反することはありません。
コメント
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