ペパーミントの魔術師

ご挨拶が遅くなりました。
引っ越し先でも同じタイトルで
継続しております。

命より大切なもんてないんちゃうん?~「日輪の遺産」~

2011-08-30 14:17:43 | 映画

昭和20年8月10日・・・ってことはもうホントに終戦間近の話。

帝国陸軍の真柴少佐(堺雅人)は、軍トップに呼集され、ある重大な密命を下された。
それは現在の価値で約200兆円のマッカーサーの財宝を隠すというものだった・・・。

結末のわかっている話をなんでそうなったのかを追っかけて行く形で
久江の回想を見ながら謎解きというわけですけども。
で、久江の知らない部分の補足で
ミッキーカーチス演じるイガラシが語ると。
戦争映画なのに、エンタメ、フィクション、ファンタジーは
原作浅田次郎ならでは?


あの時代、ここまで国を思い、平和を願っていた少女たちがいたこと、
「七生報國」・・・今の日本にその価値があるやろか・・・。
誰かを思う愛はあっても、国を思う、国を憂うことは…ないな。(オイ)
戦時中と今は違うにしても、こういう映画を見ると
その意識のあまりの違いに驚かされることがあるんだ。
そういう時代だった、そういう教育を受けた、それをさっぴいても。

あの時代よりも戦争で使われる兵器は数段物騒なものにレベルアップした。
で、あれだけ悲惨なことがあったのだと人が小説が映画が語っても
実際争いはなくならない。
ただ、その戦火の中に自分が立っていないから平和だと思ってるだけで。
…その辺の危機感を持ってくれって、
この手の回想映画は延々とつくられるんだろうか(わわわわわ)
もう、戦争体験者の年齢考えたら生の声はそうそう届かない。
それはそれで戦後の私らは幸せに過ごせてる…ともいえるけど。

あ。らしくない真面目発言はこれくらいで。(笑)

日頃バラエティとか、映画の番宣でしゃべらせるとつまんないユースケサンタマリアが
ほ~という演技(わわわわわ)
真下正義も好きなんだけどこの人絶対真面目に俳優業やったほうがいい。
絶対ええ役者さんになると思う。誰かを演じてるときのほうがいい。(笑)

劇中、20人の少女たちが敬礼するシーンがあるんだけど
一番好きな人のことを思ってやってくれって言われて
実はいちばん人気が中村獅堂さんだったそうな。
森迫永依ちゃんが堺雅人といっしょに映画のインタビューうけてるときに
遠慮なくバラしてて、堺さんが「そうだったの?」って
ちょっとショック気味に苦笑してた。
実際、この手のバイプレーヤーやらせると
中村獅堂さんてめっちゃ渋い。かっこよかった。
いかにもこういうひといるよねっていう典型的な不器用日本人というか
コワイ顔してるけど実は優しい軍人というかハマりすぎ。

で、大好きな堺さんはというと、
何種類もの笑顔で喜怒哀楽を表現する彼にとっては
ちょっとこの少佐、大変だったんちゃうかなって。そないに笑える役ではないし。(オイ)
心優しき上官はええとして、ものすごく顔にちからが入ってた気がする。

マッカーサーのものであるはずの財宝をごっそりいただいて
敗戦後の日本を建て直すための資金に使いたいから隠しちゃおという作戦は
それだけ聞いてると痛快。オイオイってつっこみたくなるような話なんだけども、
とにかく内密内密に事を運び、
最後にはかかわった子供たちを口封じのために殺すなんて事に至って
あわてて真柴少佐は駆けずり回るわけですが、
どうにか命令撤回できたはずなのになんでやねんという展開。
ここに至って少佐は
自分の命より国を守りたいという、彼女たちの意思の強さに
愕然とするわけで。

若干頼りなげだった、小泉中尉だって、
マッカーサー相手に命がけで彼女たちの想いを伝えるんである。
たったひとりで国の復興と戦ったオトコとして
彼は彼の任務を全うして散っていく。


戦後の日本に必要なひとほど、こんな形で奪われていく命。
自分が無意味なもんやないと思えたら人は簡単に死ねるもんだって
中村獅堂演じる望月曹長は言うてたけど、
生き残ることが逆に恥ずかしかったような、
目的達成のために散ることが美徳だったような
それ自体なんか違う軍人たちの意識が蔓延する時代に、
言論の自由なんてこれっぽっちもない13,14歳の子供たちが
戦争を辞めることは恥ずかしくなんかないって胸張って言えることが
あまりにもかっこよかったし、
そんな彼女たちが生きて、笑って過ごせなかったことが
あまりに悲しいとおもったわけで。
そしてそんな子供たちが家族や未来の子供たちのために
自らの命をかけて財宝を守ろうとしたことが
あまりに痛々しかったわけで。

・・・・すいません、
この手の話はまとまらないくせにどうしてもムキになりますね。

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6 コメント

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こんにちは! (たいむ)
2011-09-02 18:47:49
>戦争を辞めることは恥ずかしくなんかない
マツさんのあの長い台詞、今の自分でもあんな風に理路整然と意見を述べることなど出来そうもなく、ただただ聞き入っていました。

人間ってホントに弱い生き物で、いっぱい間違ってもまた間違えるのよね。
原作のほうがもっと良さそうだけど、映画も良かったですw
Unknown (Ageha)
2011-09-03 00:38:02
たいむさん、どうも。

思想に問題ありで目をつけられていた少女たちだったんですが
それでも、思ってることをあれだけはっきり言えるのはむしろそれだけ国を思ってたから。
それがクライマックスの悲劇へとつながっていくのですからあまりに悲しすぎました。

ただね~、ゴーストが久江以外にも見えるってのはどうなんですかね~(笑)
マッカーサーがマッカーサーの貫録も雰囲気もなかったし
ビミョウに不満はあったんですけど(わわわわわ)
奇跡は起こる! (えい)
2011-09-04 23:43:42
>ただね~、ゴーストが久江以外にも見えるってのはどうなんですかね~(笑)

あらら。
ぼくは、ここにいちばん感動したんだけどなあ(汗)。
ここで、「あっ、そうか浅田次郎だったんだ」と…。

こういう奇跡を描いたクライマックスは好きです。
Unknown (Ageha)
2011-09-06 14:41:23
えいさん、どうも。

あらら、そうでしたか。


浅田次郎ならではの作り方なんだろな~って
ちょっとひいてみてました。(笑)

正直孫に話せるようになった、これでやっと
久江にとっての重い荷物がおろせた
・・・それは、それだけ現代が幸せであるということ、
ただ、カナシイ記憶が遠ざかるほど
戦争という悲劇が風化されてしまうという事実。
孫に語って聞かせるという形はええんですが
個人的には
現代のシーンを徹底的にとっぱらって
むしろあの時代のことにもっと時間をさいて
見せてほしかったかなと・・・。
こんばんわ (にゃむばなな)
2011-09-09 20:46:07
亡くなった20人が久枝おばあちゃん以外にも見えるあのラストは最低でしたね。
なんであんな設定にしたんやろ?って思いますよ。
個人的にあのシーンで麻生久美子さんの株が下がってしまいました。
Unknown (Ageha)
2011-09-12 01:15:56
にゃむばななさん、どうも。

なんていうのか、このシーンに限らず
現代のシーンてもっとカットしてもよかったんちゃうんて。
亡くなったおじいちゃんが買い取った山が今いくらだとか
そういう話してほしくなかったですね~

ミッキーカーチスに語らせる部分がないと
小泉中尉の話も真柴大佐の話も
久江の知らない部分の補足ができないって
ことなんですが
これもな~って・・・。
見せ方の問題かな。

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