スピード違反で裁判所へ行く、の巻

夫がスピード違反のチケットを切られてしまったので。
その時の記事はこちら


これがわが町の裁判所。
自宅のすぐ近くなので、毎日ここを通りながら立派な建物だなぁ～、
中を見学したいなぁ～と思っていたけど、出廷することになるとは。



裁判所に入館する時には入口でセキュリティチェックがあります。
アメリカはセキュリティチェックだらけ。
携帯電話は持ち込み禁止のようで、
車の中に置いてくるように指示がありました。


指定された法廷に入ると、傍聴席に警官と思われる人が３、４名と
出廷してきたと思われる人が１０名ほど座っていました。
夫が警官のうち一人を指さして「あの人に捕まった」と言ってました。
法廷内は日本の法廷よりもお洒落。
不謹慎だけど、映画に出てくるような雰囲気だぁ～、なんて考えてました。
定刻になると、黒い法衣に身を包んだ女性の裁判官が１名扉から出てきて、
全員が起立、そして着席。


まず、裁判官から警官の名前が呼ばれ、警官が証言台に立ちます。
次に違反者の名前が呼ばれ違反者も証言台に。
そして、宣誓。


１人目は40歳代と思われる男性。
裁判官とのやり取りを見ているとどうもかなり手慣れた様子。
証拠をいくつか提示しながら交渉を進めていってました。
もしかして弁護士？
弁護士に依頼すると、代理で出廷して司法取引をしてくれます。
アメリカでは交通違反程度でも弁護士に依頼することも多いそうです。
彼は満面の笑顔で法廷を去って行ったので、良い結果が出たのでしょう。


２人目は10代後半～20歳代前半と思われる男性。
ジャケットこそ着ていないもののきっちりとした身なり。
学生かな？
裁判官や警官としばらく言葉を交わした後、法廷からつながっている
Casher roomに進んでいきました。
きっと彼は違反金を払ったのでしょう。
相変わらずネイティブ同士の英語はなかなか聞き取れません。


そして３人目が夫。32歳男性、日本人。
名前を呼ばれた瞬間、傍聴席にいた私も緊張！
夫は日本から持ってきた仕立てのいいスーツを着て証言台に登場（笑
まず”有罪か、無罪か？”と聞かれ、スピード違反したのは事実なので
”有罪です”と答えて、それから弁明をしてました。
夫の英語は私にも聞きとれるんだけど、多分こんなことを言ってました。
（ちょっと違うかも）


違反を取られた時は国際運転免許しか持っていなかったけど
捕まったのを機会だと思ってちゃんと勉強してバージニア州の
運転免許を取得した。
（ここで免許証を裁判官に見せる夫）
日本ではキロメーター表示を使うのでアメリカのマイル表示に
正直慣れていなかったというのもある。
チケットを切られたのは今回が初めて・・・云々。
罪を認め、流暢とは言えない英語でも誠実に答えつつ、
真面目に努力している姿を見せるのがポイント。


いくつかのやり取りの後、裁判官の声色が柔和になって
”学生ですか？”とか
”ここの滞在期間はどれくらいになりますか？”と質問してきたので
もしかして情状酌量があるかも！と私の期待は膨らむ。
そして最後に裁判官の口から"REDUCE"という単語が聞こえました！
時間にして４、５分ぐらいだったかな？


Casher Roomで違反金と裁判手数料を支払っておしまい！
支払は違反金が約＄60と裁判所手数料が＄45。
制限スピード25マイルの道路を実際は47マイルで走っていたのだけど、
34マイルにまでまけてくれました。13マイルダウンです。
（違反金は１マイルあたりいくら、と決まっている）
来てまもない留学生であり慣れない異国・慣れない交通ルールだったこと、
２年間だけの滞在、それから反省している態度などを総合的に考慮して、
情状酌量してくれたのだと思います。


ただ、想像していたよりも裁判所手数料が高かった。
もしかしたらまけてくれた違反金と裁判所手数料はトントン？？？（＾＾；
でも、どちらかと言うとアメリカの裁判所を経験したくて
行ったようなものなので、目的は果たせて夫も私も満足。





もちろんスピード違反は交通法規上危険で悪いこと。
チケットを切られたことによって気をつけるようになったので、
とてもいい勉強になりました。