へぇ~Bonn便り

ニューヨークからボンへ引っ越してきました。時にはへぇ~と言いたくなるようなドイツの平凡を皆さんにお便りします。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

暮らし方5 ニース編

2000-01-05 06:42:59 | ジュネーブの暮らし方

 1999.11.21

<ニース?> 

 Bonjour.インドから帰国して1ヶ月後、私たちはフランスのニースに住み始めました。この「暮らし方」には、今度こそ「ジュネーヴの暮らし方」をご紹介できると思っていたのですが、夫のスイスでの仕事が始まるまで間がありそうなので、フランスへ行って、フランス語を勉強して待とうと思いたったのでした。

 語学研修に到るまでの手続きは、インターネットを使って、日本の自宅で済ませることができました。ホームページで語学学校の案内を見て申込み、パリからニースまでのTGVの予約や、時刻表の検策、アパートの予約もインターネットで簡単にできました。こんな便利な世の中になったおかげで、思い立ってから2週間程でニースに住み始めることができたのです。

<STUDIO>

 フランスでは、ワンルームのアパートをStudioといいます。語学学校から紹介してもらい、海岸に程近いアパートホテルStudioに住み始めました。欧州の古い建物を想像してきてみると、とても新しいのに驚きました。白を基調としたシンプルな部屋には、長期滞在に必要なものが一通りあります。直通の電話、テレビや収納家具、キッチンにはオーブンがついていて、料理に必要な食器や鍋が全部揃っています。「お茶くらいは部屋で沸かせたらいいな。」と遠慮がちな期待をしてきたので、私は嬉しくて暫く興奮していました。ニースに来てから1ヶ月近く経った今、すっかり居心地のいい「我が家」になっています。明日は学校のクラスメイトや先生を家に招いてパーティーをする予定です。

<南仏の誘惑>

 たまたまニースを選びましたが、ここは絶好のロケーションです。温暖な地中海気候で、多くの画家たちも愛した街並みには味わいがあり、都会でもあるので買い物や観光にも便利です。モナコやイタリアにも近く週末には日帰り旅行が楽しめます。南仏の人達は人懐こく親切で、気軽に話しかけてきては、フランス語の下手な私達を相手に長いことお喋りをしてくれます。海にも近く、椰子の並木が続く海岸は散歩をするのに最高です。コート・ダジュール(紺碧海岸)の名前の通り、青く澄んだ海には本当に感動しました。夫が海岸を歩きながら、「今まで訪れた国の中で、一番生活しやすいところ」と形容していました。(私はそれがジュネーヴになるだろうと信じていますが)

 あぁ、こんな誘惑の多い環境の中で、私たちはフランス語の勉強に没頭できるのでしょうか!

 

<フランス語学校>

 私たちの通っている学校は、ニースの街の中心にあります。建物の一角を使った小さな学校ですが,明るくて清潔感があります。この季節は生徒も少なく校内は静かで、やる気のある熱心な学生ばかりで、先生もみな明るく魅力的で最高の環境です。

 クラス分けのテストと面接の結果?私は夫と同じクラスになりました。人数の都合で仕方がないのですが、一年以上勉強している夫と、フランス語を始めて数ヶ月の私が同じ勉強をすることが、私には初め辛くて仕方がありませんでした。最初の1週間は先生の言うこともよく理解できずに、8:45~16:15と一日中クラスを取っていたので、帰り道に泣きべそをかいたほどでした。結果的には夫婦で同じクラスになったおかげで、授業で分からないことを後から一緒に確かめたり、クラスの中で週末旅行の体験談を複数形を主語にして発表する練習になったり、面白い経験をしていると思います。先週は午後のクラスは私たち二人だけだったので、まるでプライべートレッスンでした。

 国籍は日本を始め、スウェーデン・オランダ・メキシコ・オーストラリアと様々で、それぞれの国の文化を紹介し合うのはとても興味深く、私たち自身も改めて「不思議の国ニッポン」の素顔に気づかされます。朝食にご飯を食べること、チップの習慣がないこと、電車で隣り合った人と会話を交わさないことなど、皆に驚かれることがたくさんありました。

 フランス語が初心者の私たちのクラスでは、初めは近接未来・複合過去というシンプルな時制を何とか使っていましたが、半過去・単純未来という新たな時制が追加されてきました。そして、それは英語の過去や未来、完了形とも少し違うようで混乱します。人称による動詞の変化や女性名詞・男性名詞など、英語にない事柄が多くて記憶の容量を越えているというのに、毎日登場する新しい文法や、滝のように浴びせられるボキャブラリーの量で、頭はもうクラクラです。その上、人数が少ない恵まれた環境で密度の濃い授業が受けられるときているので、有難いやら、疲れるやら・・・道のりは険しいです。

<ポンピエ>

 夜中の11時頃、廊下から何やら大きなアラーム音が聞こえてきました。非常ベルのようなので、取り敢えず貴重品を手にして外に出ました。アパートの下には、20人程の人が集まっていて、パジャマ姿やスリッパのままの人もいました。2階から火がでたらしいという噂が流れていました。普段は静かなアパートなのに、案外たくさん住んでいたのだと初めて知り、お互いに「災い転じて会話を交わすいい機会」でした。

 暫くすると消防車が到着して、5~6人の消防士(ポンピエ)が中の様子を調べましたが、結局原因は分かりませんでした。住人の殆どはフランス語が分からないので、何人かが頑張って通訳をしてくれました。入り口が暗証番号と鍵を使う二重扉になっていていかにも安全そうなアパートなのですが、フロントの人は夜7時には帰ってしまっていないので、アラーム音が鳴っても住人はオロオロするばかり。ポンピエ隊も途方に暮れて帰っていき、セキュリティの悪さに皆呆れ返っていました。同じ学校に通っているイギリスのジャーナリストの人が、「Nice Matin(地元の新聞)」にこのネタを送りつけよう。」と冗談を言っていました。この事件のおかげで、ちょうど授業で習ったばかりの「ポンピエ」という単語を身をもって覚えることができました。この日、11月5日は夫の30歳の誕生日。ポンピエまでお祝いに駆けつけてくれて、印象深い20代の締めくくりになったことでしょう。

 11月末に、ついにジュネーヴに移ります。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 暮らし方4 ネパール編 | トップ | 暮らし方6 国境に住む »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む