高次脳機能障害ピアサポートセンタースペースナナのブログ

スペースナナは、NPO法人脳外傷友の会ナナが運営する高次脳機能障害者とその家族を支援するための施設です。

スペースナナ通信45号

2012年01月18日 11時52分04秒 | スペースナナ通信

【協働事業室この指とまれX’mas会と新年会&誕生会】
1 毎月第2水曜日に開催している当事者会「この指とまれ」には、スペースナナが参加させてもらっていますが、毎年12月と1月は会場をスペースナナに移して、12月にはX’mas会、1月には新年会を行ってお互いの交流を深めています。12月14日(水)に開催したX’mas会には、スペースナナから利用者10名とご家族3名の合計13名、この指とまれから1名の参加があり、スタッフ4名とで総合計18名がスペースナナとカフェスペースナナに集まりました。
 午前中は、スペースナナのメンバーで作業場所もスペースナナとカフェスペースナナに分かれて、手分けをしてシチューと自家製パンを作り、準備をすすめました。作業の分担は、得意な調理材料を選んでもらいましたが、普段の料理体験で身に着けた経験で、皆さん手際も少しずつ良くなってきているように思います。同じ人参の乱切りでも、人によってサイズが違い、2 細かいものやごろごろサイズのものがあったりで、そこは皆さんの個性ということで全員の協働と協力で美味しそうなシチューが出来上がりました。役割分担の場面では、二人分の作業に3人の希望があった時にお互いに譲り合うグループとジャンケンで決めるグループとありましたが、お互いに納得してその後に引きずることもなく和やかになってきました。受傷後、自己理解・自己受容の段階を経てこないと、なかなか他者受容はできないことですが、スペースナナの活動を通して一人ひとりに根付いてきているのかなあと感心させられました。
3  料理が出来上がったら、皆でジングルベルとパッピーバースディを歌い乾杯と美味しい食事会となりました。後で写真を見て分かったのですが、乾杯と同時に箸が料理に向かっていた方もいたようです。食後の午後は、スペースナナで映画鑑賞グループとカフェでカードゲームグループに分かれ、思い思いに時間を過ごしてもらいました。午後の活動内容を選ぶときも、迷ったり決められなかったりする方は出ませんでした。皆さん自分の意志で自己決定をされていました。
 年が明けて1月11日(水)にはこの指とまれ新年会と誕生会を開催しました。スペースナナからはメンバー10名とご家族1名、この指とまれから1名、それとスペースナナメンバーのお友達親子の方が急きょ参加され、この日もスタッフ4名を合わせて合計で18名が集まりました。この日のメニューは正月らしくお雑煮がメインで、じっくり出汁を取り、ごく薄味のお雑煮4 と、ボランティアの方が地元の白みそのお雑煮を作ってくれました。材料を切るのは皆で分担し行いましたが、一番大変だと思って二人に分担してもらった大根切りのグループが、一番早く作業を終わったのでびっくりしました。お一人は料理店の経験があり、もうお一人は単身生活の経験があるので、包丁の扱いには慣れていたようです。料理が揃ったところであけましておめでとうとハッピーバースディで乾杯となり、午後は前回と同様、映画グループとカードゲームグループに分かれて楽しい午後を過ごしていました。

【今年の初詣】
5 スペースナナは1月5日(木)からの仕事始めとなりました。初日はスペースナナとしては初めてとなる寒川神社に行ってみました。寒川神社はスペースナナからは近いところにあるので、ナビ通りの王道を使って行ってみたのが間違いだったようで、門沢橋の手前付近から初詣渋滞にはまり、行きは30分の予定が1時間20分もかかってやっと駐車場に車を入れる事が出来ました。
 寒川神社はとても大きな所で、5日の平日にも関わらず参拝客が多いのに驚きました。昨年までは、初日に日向薬師二日目に平塚八幡に行っていたので、どちらもこの時期は参拝客も6 閑散としています。こちらは出店も両側いっぱいにあり、ちょうどお昼時だったので参拝客で通りを進むのも大変でした。この日は渋滞と周りの人の多さで皆さん疲れた様だったので、境内付近でお昼のお弁当を済ませて帰ることにしました。帰り道は違う裏道を使ったので、スペースナナまでは20分で到着することが出来ました。
 二日目はいつも通り平塚八幡と平塚海岸に行ってきました。こちらは狭い駐車場にもすぐに7 入ることができ、境内の参拝客も閑散としていました。皆で神様に会う前の体のお清めをして、横並びで一斉にお参りをすることができ、何となくのんびりした気分でのお参りだったように感じました。スペースナナの繁栄や皆さんの健康やその他神様には沢山のお願いをしてしまったので、少しお賽銭が足りなかったかもしれません。参拝の後は、車で平塚海岸に移動してお昼のお弁当を広げることにしました。真冬にも関わらず浜辺は陸地より暖かく、神社で着ていた上着を脱がないと暑くなるほどのポカポカ陽気で、朝握ったおにぎりと鳥からあげを皆で分け合って美味しくいただきました。

【最後の熱川温泉旅行】
  スペースナナで4年間続けてきた年2回の熱川温泉旅行も、今年度の冬で最後となってしまいました。使ってきた施設が人手に渡ってしまうことになり、毎年安く美味しい温泉旅行が出来8_2 なくなってしまいます。12月26、27日の1泊2日で行くことにしましたが、カフェの内装改修工事の関係で日程が年末迫っていたので、参加者は利用者2名とご家族2名職員2名の6名+宇宙しかいませんでした。最後なのに少し寂しい人数での伊豆の旅となりました。伊東の道の駅でお昼休憩をして伊豆高原で美味しい海の幸の食材を買い求め、熱川温泉へGO!順番に温泉につかりながら外崎さんとお母さんが中心となって、極上海鮮鍋で乾杯!翌日は伊東雪舟庵と小田原山安で和菓子と干物のお土産を買って、無事スペースナナへ帰ることが出来ました。

【カフェスペースナナ内装改修故事終了】
平成23年度神奈川県から地域支え合い体制作り事業費補助金をいただき、12月20日から23日の4日間スペースナナをお休みにしてカフェ部分の内装改修工事を行いました。今ま9 でのカフェは、床は利用者の方たちに剥がしてもらい、私と外崎さんが自作で張り、壁は私と外崎さんの二人で何日もかけて少しずつ塗ったものでした。自分の中ではそれなりに体裁を保っていると感じていましたが、改修工事が終わってみると、さすがにプロの職人の手によると見違えるように変化をしました。天井はクロス張りなのですが、現在のクロスの写真と印刷技術は優れたもので、木目調のデザインにしてもらったものが、まるで本物の板が貼ってあるように見えてしまいます。壁はクロス張りと床からの腰板のデザインにしたので、天井と床の木目調とマッチして全体的に落ち着いた雰囲気になりました。ライトも暖色系の明るさを抑えたものになったので、さらに効果を増した感じになりました。改修工事をメインに請け負ってくれた新進建設さん、ありがとうございました。
 カフェ事業の方は、12月の来客は44名と11月に比べると少なくなりましたが、12月下旬に内装改修工事のためカフェをお休みしたのと、熱川温泉旅行と冬休みで開店日数が少なかったためだと思います。1月に来客が伸ばせるように期待したいところですが、最近の寒波でお客が外に出てくれないので、伸び悩んでいます。大家さんが時々お友達と一緒に来店してくれるので、地域の方にも認知度が上がってきているように思います。
10  利用者の皆さんには、キッチン作業とフロア作業を日替わりで分担して行ってもらっています。現在は木曜日の利用者が3,4名なので1日カフェ事業に入ってもらっています。利用者が一番多い曜日は金曜日で、9,10名の方が来室するので、3交代でカフェ事業に入ってもらっています。10:00~11:40、11:40~13:20、13:20~15:00で分けて入ってもらい、そのほかの時間はスペースナナで認知リハやPCスキルで活動してもらっています。カフェ事業を開始したことによって、皆で野外でスポーツリラクゼーションやのんびり釣り糸を垂れる機会が減ったことは少しさびしい気もしますが、その分カフェ事業で活き活きと作業に取り組んでいる姿がスペースナナの中で見られるようになり、意欲的にスペースナナに通所してくる皆さんが頼もしく思えます。内装改修工事の補助金の手配をしていただいた、県協働事業の担当者の方々に感謝いたします。ありがとうございました。ペコリ!