市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

2013年11月劇団どくんご公演「君の名は」

2013-11-19 | 演劇
  去年と同じ宮崎駅まえのKITEN広場での公演が終わった。宮崎市での受け入れ態勢は、実行委員会というより、A、B、CにD店主の協力者が、出来る範囲の協力を寄せ集めての実現であった。ぼくは、チケット枚数が公演をささえるほどにならないという予測で、受け入れをことわった。しかし、AもBも、主婦業と職場の両立だけでもなかなかなの日常でありながら、昨年同様にやりたい、やるということを主張してやめないのであった。ぼくは、あなたちの売り券だけでは、やれるはずはない、やるなら売券だけは、責任をもって果たす、これをやらねばならないのだよと、くどいほど言い募ったのだが、何枚売るとは、彼女らは言い得なかった。今は確実な枚数は言えないだろうが、かならず売る、これだけは義務だ、その義務を果たすかどうか、これが可能なら、やることを、ぼくは止めない。ただし、ぼくは実行委員にはならない。ぼくは、売る手伝いはするだけだと、この立場を確認してもらった。こうして、ぼくらのどくんごの代表伊能との話会いは終わった。4月ごろだった。その中心を担ったAは、彼女の話によると、7月にはトライアスロン(青島で実施、ハーフに出場)に出場するため、すぐに体重減量から、水泳の訓練にかかるという。職場の通勤も一時間あまりかかるうえに、トライアイスロンかとあきれもしたのであった。やれるわけないじゃないかと、ぼくは納得して、今年はどくんご公演はないなあと、4月に断念したわけであった。他方、Aも、テント劇の受け入れなど無謀なことをやらなきゃいいがと思うのであった。こうするうちに5月になると、劇団は5月11日、例年通り都城市、神柱神社境内の公演を封切った。毎年宮崎市の実行委員会もこれを見に行くのだが、今年はこれもなくなった初夏であった。Aからも、それを見たという連絡もなく、もちろん誘いもなく、彼女も無謀をあきらめたかと、思うのであった。

 それから、月は入れ替わり、10月のはじめだったか、ひさしぶりにどくんごのホームページをみてみると、11月宮崎・KITEN広場公演とあるではないか、えっ、だれが受け入れたのかもなく、いったいどうしたのかと、仰天したのだ。D店主によると、お客の何人かが、今年はどうするのかときかれていたので、旅先の劇団に問い合わせしたら、なんとAが実行委員長だということであった。清算はあるのか、責任はもてるのかと、いぶかりながらも、やっぱり、猛進するのに、彼女らしいと思うしかなかった。すすると翌日の午後、やあーと、前触れもなく、屈託も無く、ダンボールにチラシとチケット、まるめたポスターをかかえて、これここに置かして、ポスター貼るとこある、チケット預かってよと、そしてチラシとチケットはかならず一緒にして売って欲しい、チケットには場所も日時も印刷してないから、かならずペアでわたして説明してね、かならずよと、立て続けに言うのであった。つまり、その瞬間にぼくは、文句なしにチケット販売の協力者にならされたのを自覚できた。これを断れるわけはないのだ。なにしろ過去25ねんほどもどくんごの受け入れに身を入れた来たのだからだ。ぼくの実行委員辞めるの決断など蒸発してしまったのである。

 しかし、辛うじて、ぼくの主体性が残ったのは、今回はいままでと違った気持ちがあるにはあった。それは、チケットを知人や友人たちに無理やり押し付けないということだ。かれらには、過去連続して4年間の公演ごとに劇団の案内状がとどいてきた。その案内を見て、今年も見たいを思うのは、彼等の決断である。こっちがわざわざ出かけて行って、セールスすることはないはず、下手すると、それは押し付けになるし、それよりも、卑屈に頭下げて買ってもらうというか、こどもにお使いを頼むようなばかなまねは、もうごめんだという心情になれたのだ。それは、受け入れ側としての販売枚数という責任を負わないで済むという立場になっていたからである。ぼくらの販売能力に、後は当日券や、未知の予約申し込みに賭けるしかない。そうなると、販売枚数は、50枚なら大成功と思うのであった。

 そして、あれよあれよという間に、公演日は近づき、劇団は公演日の二日前(2013年11月15日金曜)の午後11時に宮崎入りしてKITEN広場にテントを設営できたのであった。一年ぶりにあう再会は愉快だった。いつものように悠然として、物静かで、知的で、積もる話題は山積みであった。ぼくらには、居住テント内で、もう明日、何人来場者が来るのかの杞憂なども吹き飛んで、話が弾んだのであった。2時間ほどして、Cがかれらを食事につれだしたので、ぼくはそのまま、家にいったん帰ることにした。
 
 日曜日、公演当日の午後5時にテント前に、来場者の到来を迎えることにした。5人の前売り券をあずかっているので、かれらの来場を心待ちにしたのだ。今夜、すべてで、40人くらいは、ここに来場してくれよと、祈るばかりであった。Aと、その友達のTさん、Cの3人の女たちは、どうしたのか、今夜は金髪の鬘をかぶり、サンタクロース・コスチュームで、手に手にタンバリンをにぎって、華やいでいた。どうしたのかと、このコスチュームで景気付けをして、テント会場をもりあげるつもりなのか、少ない来場者で冷えるの防ぐ、苦肉の策かと、あきれながら、それでも意外と美人にみえるのを、偸み、ながめるのであった。

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