市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

どくんごと時間と自転車ぶらり 混乱の日曜

2009-10-05 | 日常
 昨日、10月4日日曜日、もう10月どくんご宮崎市上演まで後30日、10日ごろは台風19号接近の恐れもあり、チケットを販売日数は実際行動日は数日間でしかない。はたして200枚売れるのか。あああ、恐怖だあああ。

 しかし、チケット販売よりも自転車ででかけたのは、3日前にぐうぜん目に留まった喫茶店「ろくろ」を訪ねることが先行してしまった。この喫茶店は、すでに消滅したとばかり思っていたのに、夕闇のなかでその特殊なドーム型屋根ガ、目に留まったのだ。次男夫婦が敬老の日とかで、ぼくらを自衛隊新田航空基地のまえにある喫茶「茶房」のお茶に連れて行ってくれ、帰りの夕暮れ、花が島北バイパスの電気店に立ち寄った。先日の「おどり寿司」のあるところだ。ふと見上げた夕焼け空にドームの屋根が、道路を挟んで見えたのだ。なんと、あの本物の電車の車体を収めた喫茶店であった。山田電気、小島電気と大型店舗が集合したために、どこかに立ち退いたと思っていた喫茶店であった。すぐに立ち寄りたかったが、次男夫婦も用事があるようなので、その日は帰った。
 
 そして日曜日、こんどはママちゃりで、そこに向かったのだ。澄んだ空気のなかで、郊外の新しい店舗、ラーメン店、書店 薬店、雑貨店と原色の彩りがつづく。交差点で立ち止まりまわりの原色の店をみまわしてみると、とてもここが宮崎市とは思えなくなる。まるでバンコクかベトナムを感じさせて、すぎた旅の懐かしさを感じさせてくれる。これも秋の感傷かもしれない。

 ところが、目的地について、あのドーム屋根をさがせどもどこにもないのであった。それは希望が生んだ幻影だったのだろうか。しかし、なぜ幻影をかくもはっきりみたのだろうかと、通りの端から端を往復し、また大型店舗の隙間からうかがったりして、ドーム屋根をさがせどもみつからないのだ。そのうち緑色の大型薬品の店の正面が、ドーム型の装飾になっているのを見つけた。これを勘違いしたのだろうと思えた。かんがえてみれば、あれから6年経っていた。あの日も客はぼく一人だったが、道路から見えなくなったあとで、経営がつづくはずもなかったろうし、それに土地も売れたか、借地にだされたのかもしれない、そういうことだったのかと、がっかりして、引返すことになったのだ。

 すると、小島電気を過ぎ、山田電気の構内に入ったとき、そのドーム屋根はとつぜん現れたのだ。つまり、大型店舗の建物を間違って、その東側を探していたのでみつからなかったわけである。

 喫茶店「ろくろ」は間違いなくあった。ただ生垣が大きくなり、まるで住宅のようになってはいた。鉄道の枕木を敷いた軒下、玄関へのステップも昔のままであった。玄関を入ると正面に広いカウンター、左の部屋、つまりドーム屋根の下に電車の車体を3分の1くらいに切断したほんものが収納されていた。今日は客は一人、さかんに列車にまつわる話をマスターと交わしていた。どうも午後2時15分くらいに鉄橋を通過する列車の撮影時刻を、鉄道時間表を二人でみながら、確認しているのであった。ぼくは列車には興味はないので、話の内容には関心もそそられなかったが、こういう特殊なマニアの喫茶店が、6年も残ってつづいていることに、おどろかされるのであった。

 頑丈な手作りの肘掛椅子がカウンター周りにあり、テーブルもまた同じ作者のてづくりのようだ。6年前マスターに聞いた記憶によると、綾の職人さんに作ってもらったという話であったが、それらが、あのときと寸分も変わらず、古びもせず、まさに時が止まったように位置まで変わらずに並んでいるのであった。

 列車も中の置物も、あちこちに掛けられた本ものの駅名標識もみんな、なんらかわらず前のとおりであった。それにかこまれながら、コーヒーを啜りながらおもうのであった。6年くらいの歳月というのは、このような店の物資については時間の経過はないのだということを知ることができた。おそらくもっと10年も20年も時がながれたとき、はじめて店に時の経過が現れるのだろう。そうなったときに、いうにいわれぬ味わいの深さがでてくるのだろう。ロンドンやコペンハーゲンやベルゲンの北欧の街でみる、このとんでもない店の深さは、こういう時の沈潜であった。

 だから、ぼーっと街のベンチに座っていても、街に吸い込まれる。宮崎市ですわるとすると、ホームレスの気分になる。休憩はタリーズかマクドナルドか、お金を払って休憩するしかないのである。だからといって、北欧のあの古びた街路がいいというわけではない。変化せぬものの退屈さおもしろくなさもたまらないのだが。でも、中国や日本の変化も、精神的に耐え難い。チケット売りも耐え難いけど。

ジャンル:
びっくり
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« シルバーウィーク 残りの二日 | トップ | 雀蜂と台風 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

日常」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL