市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

テント劇団どくんごと全国公演リンク集

2009-08-04 | 演劇
今年のどくんご全国巡演は、各地で満席もおおく、4年前とおおきく状況が変わってきていると思えた。なせだろうと思っていたとき、今回、思いがけなく各地公演の記録や情報、感想のインターネットページのリンク集が登場した。水俣の受け入れをしているkouheiさんという人の労作である。どくんごホームページでリンクできる。

 これはすばらしい。テント劇団どくんごの意味をこれほど多面的にとらえた評価は、新聞・テレビの既成のメディアではありえない情報である。端っこであり、貧乏であり、無名であるものの発する創造への可能性を、このページリンク集は、わくわくする感動とともに伝えてくれる。

 まずわかったのは、どこの場所のテント劇場でも観客は、上演者と一体となって歓喜し、乱舞し自己解放へと興奮する一夜となっている事実である。どいのが、電話で今回はよく「自由」ということばを聞いてと伝えてもらえたが、自由、自律 解放への現実感を、観客のおおくが感じられたのだという事実を、各地の感想から知りえた。

 それだけで多くのひとびとは半自由なのだろうと思う。芸術という母は、かれらを慰撫し、元気付けるものだが、かれらが母と信じておっぱいをちゅうちゅうしている母体は、人間ではなくアンドロイド、鉄のメカニズムから出ているチューブを吸わされているにすぎない。チューブをたどれば管理機構という人間解放とは異質の飼育装置にたどりついてしまう。ちゅうちゅう吸っているのは栄養ではなく、やがて脳の解体・アンドロイドとの溶融を醸成するものにすぎない。そんなものが芸術の名のもとに膨大な税金を乱費しながら、宮崎市では今日も行なわれている。そんなときにマトリックス的な機械でなく真の人間が営んでいる芸術の力は大きな救いを与える。ここではじめて観客もおなじ創造するものとして舞台を作り出していくのだ。リンク集の全体からは、こんな現況を理解できたのであった。

 つぎにぼくが、参考にしたのは、どくんごへの芸術批評は可能かどうかということであった。ぼくは、どくんごテント劇をぼくなりに歓喜を根底にもちながらも、冷静な分析で、なぜおもしろいのか、なぜ歓喜するのかを書こうとしてきた。しかしいつでも書いたとたんにテント劇のインパクトが消えてしまうのを感じてきた。そして、ふたたび、「よくわからないけどおもしろい」ということばに集約・収斂されてしまうのだ。しかし「ただちに犬はどんな劇ですか?」とどくんごを初めて見ようかという人には、これじゃ説明にならないジレンマがあるのだ。で、ずーっと何年もテント劇をみたたびに、ことばをさがしつづけている。いまだない。

 今回、全国リンクで感想を通読して、このいわば、批評系の感想と、歓喜系の感想が並存しているのを知りえた。ぼくの好みでいえば、歓喜系の感想である。でも、批評系もやはり意味があるなと思えだした。たとえば、ぼくはうまく表現できなかったが、あの一見、乱舞しているようなダンスの凄さを感じたが、そのことでは、自分も舞台にたつ演劇人が、その乱舞を冷静に分析してくれている。たとえば青森のエゴイスト劇団の康子さんとういう女性が、彼らの足首からの下の足の動きを指摘している。また、kouheiさんは、探偵と犯人さがしという劇の主題を、現代社会の出来事を視聴するものは、すべて探偵という現実に置き換えて劇の現代性を説くというなっとくのいく批評を載せていた。

 またどくんごは嫌いという観客の存在、また、五月さんのここなんねんもの異形の表現を批判する批評にたいして、自分の解釈を述べるブログなどがあるし、逆に五月さんの表現がいかにすごい技術にうらづけられているかというデザイナーの分析もある。こうして、言葉はしだいに適切なことばがつみあげられていく。言葉によってどくんごを捉える批評が可能と思われる。やはりどくんごテント劇のことばによる分析も有用であることが、理解できるのであった。

 このようなリンク集でどくんごテント劇が広く知られ、理解され、したしまれるようになる可能性はひろがっている。それはファンのネットワークとなり、こんごの上演の集客の大きくプラスになっていくだろうと期待できる。たぶん、今年の成功は、これまでの3年、4年置きの巡回からもっと期間を短くできる可能性も起きている。かれらは、毎年全国巡演をしたいという意志もあるようである。こうなると、阻害されたひとびとへのほんとうの人間の母の役割が、人間を育成することになると、インターネットの可能性をも感じるのである。

 追伸:このリンク集では、公演の記録写真も
    多く掲載されているので、楽しい。
 
 
  
ジャンル:
文化
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