加硫について

・硫黄加硫

生ゴムに硫黄をくわえて加熱することを加硫といいます。

ゴム分子が硫黄を橋わたしとして網目構造になるので、ゴムの弾性が強くなります。

ただし、過剰に加硫を行うと、弾性が失われます。
この性質を利用した材料にエボナイトなどがあります。

加硫剤としては、硫黄以外に過酸化物なども使用されます。
また、加硫剤の働きを促進させる為に、加硫助剤（酸化亜鉛や酸化マグネシウムなど）が使われることもあります。

加硫促進剤は、時間短縮などの目的で添加される配合もあります。



・パーオキサイド加硫

パーオキサイド加硫は、有機過酸化物を加硫剤として用いた加硫のことを言います。
過酸化物加硫とも呼ばれます。

過酸化物加硫の方が硫黄加硫に比べて耐熱性の向上がよいと言われています。
ただ、引っ張り強度や動的特性は硫黄加硫よりも劣ります。

また、硫黄加硫は硫黄系化合物が金属やプラスチックスを汚染することもあるので、
用途によっては過酸化物加硫を選択する場合もあります。
特に電気部品などが苦手としていますのでパーオキサイド加硫をすることが多いようです。


今回は少し難しい加硫についてお話ししました。
次回は硬度についてです。

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