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公正証書遺言もっと手軽に

2017-06-28 12:58:20 | 余話
タイトルを口にすると、遺言の営業か!
と思われると思いますが、私は作成する側の問題を指摘したいと思います。
理由は、「高い」という事です。
銀行のパンフレットを見ると100万円です。
預けた場合は、保管料も取るそうです。
我ながら、遺言書の作成を行う仕事に携わる人間がみて、これは個人的には「法外な金額」と思っています。

相続の手続きを行うわけではありません。書類を作るだけです。更に、財産がそれなりの方は上乗せされます。
銀行で作成される事に強い信頼を感じて、その信頼代が100万円・・・かもしれませんが、それでも違和感を覚えます。

公正証書を最終的に確認するのは、銀行ではなく公証人である事。言い換えると、中身への保証は、公証人が行い、銀行は関係ありません。
保管と言っても、銀行は離合集散します。
保管しても、銀行名が変わる事もあります。
公正証書遺言は遺言者が120歳まで保管します。しかも、国が存在する限り、少なくとも銀行よりも確実に長期にしかも「無料」で原本を保管してくれます。つまり、銀行へ保管する意味は実質的な意味では全くありません。

もちろん、100万円という金額が、大きな金額と感じない方にとっては、あまり意味ない事であり、実際、銀行はそれなりの資産の方を対象とされているのでしょう。
なぜなら、個人的に気になる事は、銀行が、その方の資産を全て把握する事です。相続が発生した場合、営業データとして最高なものが、100万円もらった上で、手に入るのです。

それは、それでOKですが、私が、感心しない事は、「遺言書は100万円もするから、作成を断念する方いる」という事です。
この事が、一番残念になりません。

実は、公正証書遺言の作成を5万8千円で提供する事を始めました(最初に営業か?と書いたのでリンクは貼りません)。
すると、こんな安い金額で信頼できるの?・・と素朴な質問を戴きました。上記の文章は、この経験が背景にあります。
信頼=価格 という面は、特に商品については存在するでしょう。
けれど、15年間以上、遺言を作成して、その効力についても経験を積んだ結果、分かった事は、公正証書遺言にする限り、問題はないという事です。
文面の内容は、できる限りシンプルにします。これは実施する事を配慮するからです。

保管料もそもそも、発生しません。

公正証書をもっと手軽に安く作成する事がもっとも大切と思います。
さらに、公証人の費用も、財産の金額で決まる・・・というのも違和感を覚えます。なぜなら、数字の問題だけで、作成する手間は全く、同じだからです。

・・すいません愚痴になってしまいましたが、とにかく、高いから作成を断念する・・・のは、いかがなものか・・それを流布する銀行は、さらにいかがなものか・・と思う次第です。