名古屋、相続税専門税理士の学習ノート

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相続税対策 1 生前贈与

2017-07-13 12:21:14 | 日記
 相続対策として、最も確実で簡単な方法が生前贈与です。  つまり生前に親族等に財産を贈与して相続税の課税財産を減らしておく方法です。  相続人が勝手に財産の名義を変えるのはアウトです。  贈与は契約ですから、贈与者と受贈者の贈与についての認識が明確でないと後日問題になります。 
 
 現在贈与税の課税方法には原則の暦年課税制度と選択によって相続時精算課税制度というのがあります。  暦年課税は毎年の基礎控除が、もらう人ひとりにつき110万円です。  孫が祖父から現金130万円をもらえば110万円を超える20万円に対して贈与税がかかります。  税率は累進税率で、1月1日において20歳以上の人が直系尊属から贈与を受けた場合は、特例税率が適用され税金が安くなります。  孫が祖父から50万円、祖母から50万円をもらえば合計100万円ですから基礎控除以下で贈与税はかかりません。  相続税との関係では暦年課税の贈与は相続財産に加算する必要はありませんが、例外的に相続開始前3年以内の贈与に限っては相続財産に加算されます。  その際支払い済みの贈与税は相続税から控除されます。(払い過ぎでも還付されません)  また基礎控除額110万円以下の贈与、例えば50万円の贈与でも、3年以内の贈与はすべて加算する必要があります。

 選択制の相続時精算課税制度はその年の1月1日現在で60歳以上の直系尊属から、20歳以上の直系卑属(子、孫など、、推定相続人と孫)への贈与に限り選択できる制度で、この制度を選択すると2500万円の特別控除額が設定され、贈与税の課税価格が累計2500万円に達するまで納税は必要ありませんが、2500万円を超えると一律20%の贈与税がかかります。  相続税との関係では、相続時精算課税制度を適用してもらった財産はすべて相続財産に加算されます。 暦年課税のように3年以下に限りません。  そして支払い済みの贈与税は相続税の申告で精算され納めすぎなら還付されます。


 相続税対策として使うのは原則の暦年課税です。  贈与財産は現金がベストです。  被相続人が元気なうちは毎年、子供、孫、嫁に基礎控除の範囲で贈与します。  200万円ぐらいずつ贈与して贈与税を払うのもいいでしょう。  贈与契約書を作成し、通帳間で金のやり取りをします。  後日問題とならないように受贈者固有の預金通帳に入金してください。  被相続人が弱ってきたら3年内贈与を避けるために子供への贈与をやめて、その分を子や嫁への贈与に当てます。  相続人となる子供が二人いて、それぞれ結婚して子供二人がいる場合、基礎控除の範囲で贈与すれば、年間880万円、5年なら4400万円の財産が無税で贈与でき、相続財産を減らすことができます。  現金に代えて不動産を暦年課税で贈与することも考えられますが、路線価の関係で毎年評価する必要性があり、持分登記などの手続費用、贈与後の固定資産税等を考えると、現金等の金融資産の贈与がおすすめです。

 配偶者へ贈与して相続財産を減らす方法としては、贈与税の配偶者控除の特例があります。  これは婚姻期間20年以上の夫婦間で、国内にある居住用不動産又は居住用不動産の購入資金を贈与した場合に、最高で2000万円の控除が適用できる特例です。  評価額2500万円の自宅の底地を贈与する場合、特別控除額2000万円、基礎控除額110万円を差し聞いた390万円に贈与税がかかります。  税額は53万円です。  特例を使わない場合は贈与税は945万円になりますから、いかに優遇された特例なのかよくわかります。
 配偶諸控除の特例は、一度に大きな財産の贈与が2110万円まで無税でできるため、相続税の課税財産を減らすのには即効性があります。  それに死亡前3年以内の贈与であっても、これは相続税に加算する必要がありません。  よく問題になるのが死亡直前(相続開始直前)に、夫から妻に自宅が贈与されている事例です。  相続税の申告書には自宅の計上がありません。  税務署が登記事項証明書を見ると死亡3月前に妻に贈与されています。  このような例はたまにあります。  贈与が真正なものだったか否か税務調査になれば必ず問題にされます。  贈与は契約ですから契約時に夫の意思能力がなければ無効です。  最低でも契約時に「意思能力」あり」の医師の診断書は必要となるでしょう。
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