池田 悟≪作曲家≫のArabesque

・・・深くしなやかに・・・(フランス語に訳してます)

虹色ウィンド・オケ

2008-03-22 | 作曲/大編成
フルート・オケ作品をウィンド・オーケストラに作り替えている。どちらも管楽器のオーケストラという点では同じ。その点は扱い易い。
反面、盲点もある。フルート・オケをそのまま移し替えたのでは高音楽器に偏る。
フルート・オケの場合は低音楽器に構造的なハンディがあり、強さや速さが欲しい場合は高音楽器に頼らざるを得なかった。
また、モノトーンで色彩的なコントラストをつけるには、音域の変化で補うしかなかった。

しかしウィンド・オケでは発想を原点に戻し、全体のバランスが程良い中音域になるよう考え直す。
それだけではまだ低音楽器に出番が少ないので、高音楽器の役割を低音楽器にワーキングシェアすることを試みる。
例えばフルートが担っていた動きを3オクターブ低くし、バリトンサックスに受け持たせるという思い切った転換も…。
なおかつ高音楽器の低音も、ささやき声のような魅力があり、活用したいところ。
モノトーンでさえ色彩的だった原曲が、ウィンド・オケになったら、これはもう虹色に変化するだろう、きっと。

原曲を抜粋し、凝縮させた。抜粋部分をどうつなぐかが問題だった。
抜粋のために削除した内容に匹敵する比重が、短いつなぎの部分にも必要だと感じた。
その結果、始めは単なるつなぐだけの役目だった箇所が、物足りず、書き変えていくうちに徐々に重要さが増し、最終的にはそこが新たなクライマックスとなった。

音楽の「中身」として問われるもの、つまりその曲の結論が何か、という事…これが希薄だと、聴いた後の充足感が無い。
この曲は5分にも満たない。一瞬の油断、無駄な仕草が命取りになる。
音楽はパントマイム。パントマイムの中に間違った動きが入ったら意味は変わってしまう。短い曲は怖い。

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