NBA Playoff 2006 Conf.Final

2006年05月30日 | NBA
====NBA Playoff 2006 Conf. Final====

今季のカンファレンス(Conf.)ファイナルの対戦はEastが昨年の覇者Detroit Pistons x Miami Heat、WestがDallas Mavericks x Phoenix Sunsという対戦になった。SemifinalはMiami以外はすべて7戦までもつれる接戦となった。DetroitがPlayoffに入って結構星を落としているのがちょっと意外であるが。さて今回はEastern conf.finalに進んだMiami Heatにスポットを当ててみよう。

1988年、NBAに新しく2チームが加わった。Miami HeatとOrland Magicである。くしくも同じフロリダ州である。Miamiは'92年に早くもPlayoffに進出するが、Charlotte(現在New Orleans)のエースセンターであったAlonzo Mourning(Zo)が加入してからPlayoff常連、強豪の仲間入りをした。Orlandはそれよりも前にShaqeal O'nealをドラフト一位で獲得、翌年Anfini"Penny"Hardawayを三位で獲得、'96年にはNBA Finalまで進む。SaqがLakersに移籍するまでEastの強豪であった。そしてMiamiは歴代のセンターでも指折りのディフェンシブセンターZoが持病の腎臓病を悪化させるまでPlayoff常連であった。Zoが引退状態に追い込まれるとドアマットチームに成り下がった。

ZoはShaqがドラフト一位で指名された年の二位だった。Shaqの存在が無ければ新人王確実であっただろう。彼は高校生の時、'88年のソウルオリンピックのUSAチームの候補に上がっていた程である。リバウンドがめちゃ強く、さらにブロックショットは歴代に数えられる選手である。そしてAntoine Walkerは元Bostonのエースでボールハンドリングやパスも上手く、リバウンドも強い。

Lakersに移籍後悲願のチャンピオンリング、そして3ピートを成し遂げたSaqであるが、もう一人のエースKobe Bryantとの確執から移籍を決意、その先がMiamiであった。New jerseyから戻ってきたZoとの確執も取りざたされたが、同じく優勝の二文字を目指す二人にはそんな事は昔話であった。裏を返せばお互いに尊敬すべきライバルであったのであろう。

現在のMiamiと言えば今が旬、Shaqも認めるエースDuane Wadeである。彼の動きは力強く早い、外角シュートはいまいちだが、もし3ポイントをバシバシめるようになったら手が着けられないだろう。そして今季ホワイトチョコレートとと呼ばれるJason Williamsが加入、Wadeが本来のSGに専念できるようになったのは大きいだろう。

さらにLakersで苦杯を飲んだがあきらめきれずSaqを追ってやってきた、大ベテランPG 、Gary Paytonが加入したことはガード陣の層の厚みだけでなく、WadeやJasonらにとって貴重なお手本になるであろう。PaytonはMiamiではゲームメイク、ボール運びに徹している感があるが、以前はSeattleに90年にドラフト二位で指名されて10年以上エースガードをつとめ、Allstarにも何度も選ばれるスーパースターであり、ディフェンスの名手として知られている。WadeやShaq以外にもBostonから移籍してきたAntoine Walkerという得点能力の高いベテランFowardがいるためFor the teamに徹するPaytonが得点する機会は多くない。PaytonがまだOregon State大の学生だった頃にJapan Classicというエキシビジョンゲームで来日している。その時からのファンなのである。
Paytonが優勝したいがためにここに来ているのは良ーくわかるだろう。Zoは腎臓移植手術が成功したとはいえ、今だって生命に関わる持病と戦いながら参戦してるのは優勝したいがためであろう。そしてShaqにしてもコンディションを考えるとあと2~3年である。

私は今までHeatのファンでもなく、Shaqを応援していた事も無い。しかしPaytonとZoのために今季は何としてもチャンピオンリングを獲って欲しいと思う。

頑張れ、Miani Heat!





Larry Graham&Graham Central Station

2006年05月29日 | FUNK
====Larry Graham&Graham Central Station/My Radio Sure Sounds Good To Me====

以前5枚めまでのアルバムを紹介したが、メンバーも変わりグループ名もLarry Grahamを冠につけてリニューアルしたGCSである。この6thアルバムは商業的にはR&B#18とまずまずであったが、正直内容的には2nd~5thには全く及ばない。日本ではA-1を飾る"Pow"に人気が集中した。当時の日本のBassistはこれを聞いて度肝抜かしたものだ。はじけると言うのはこの事をいうのであろう、超強烈なBassラインである。Larryの右手はもちろん凄いが、実は左手にそのGrooveの秘密があるのだ。曲中にはオペラ風、バロック風、カントリーFUNK風とコミカルな場面もあり、新メンバーNathanのSynthソロに続きLarryのBassソロになるが、特別なことは一切やっていないがかっちょ良すぎる!この曲だけでもこのアルバムを聞く価値があるだろう。

A-2はアカペラ始まりのポップなナンバーLarryの奥方TinaのCuteなヴォイスをフューチャーした"My Radio Sure Sounds Good To Me"はかなりポップな仕上がり。

A-3はこのアルバムから新参加のGemi TaylorのEarnie Isley風Guitarをフューチャーしたバラード "Is It Love"。正直曲としては並以下かな?Gemiは日本に在住(今もいると思う)、10年ちょっと前にセッションしたことがある。小柄で気さくな人だった。Soul Trainで見たことを言うと『その話はやめてくれ』と照れていた。Guitarを置いてLarryと踊っていたがどうやら無理やりやらされたようだ。多分派手な衣装も恥ずかしかったのかな?

A-4の"Boogie Whatcha Baby"はミディアムどFUNK曲。ボーカルがオクターブユニゾンで歌われるかっちょいい曲である。

B-1めはコミカルなインディアン風FUNK "It's The Engine Me"。このBassラインもシンプルながらも簡単ではない、Fuzz Bassも健在。
B-2はBassソロから始まるミディアムFUNK "Turn It Out"。最初のBassソロの拍のとり方が当時話題になったかっちょいい曲。ちょっとSlyの "Africa Talks To You..." を思い起こさせる曲だが、それはGuitarのフレーズであろうか。畳み掛けるようなアレンジはかっちょ良すぎる!Powとならぶ好FUNKだ。

B-3の"Mr Friends" ちょっとGospel風のナンバーであるが、今までのLarryならA-2やこのような曲ではこんなにSlapを強調しなかったのに... このあたりがこのアルバムが良くない要因ですな。 

アルバムラストは "Are You Happy?" 楽しげな曲である。SamのOrganはシンプルだがいいねえ、こういうプレイを生かす場が少ないのが残念である。

     ========= Star Walk ==========

このアルバムがGCS最後のアルバムである。チャート的にもR&B#44と不調に終わっている。内容も前作よりさらに不調である。LPしか持っていないため現在聞けない状態である。

A-1は "Foxy Lady" でこのアルバムの中では一番良い出来である。シングルカットされR&B#37まで上っている。4thアルバム収録の"Entrow"を思わせるGroove、Sly時代の盟友Jerry MartiniとPhilly SoulのKeyb.&アレンジャーRon KerseyのHornアレンジがまたかっちょ良い。以前Jerryが結成した"Rubicon"を紹介したが、1st収録の "Cheatin' にHornアレンジがそっくり!

A-2のタイトル曲"Star Walk"、Marvin Gayeの"Got To Give It Up"に触発されたのか、Larryはファルセットリード、Anarog Synthを使用したテクノFUNKに仕上がっている。GCSもディスコの波に押されどんどんつまらなくなっていった。

悲しいかな70's終盤はFUNKバンドにとってヘビーな時代であった。しかしLarryはしたたかであった。この後ソロに転向、甘~いバラードナンバー"One In A Million You" がR&B#1/Pop#9まで上る大ヒットになる。Sam Deesと言う知る人ぞ知る名作曲家の作品。南部出身のSamはSingerでもあり数枚のアルバムも出している。

今年還暦を迎えるLarry Graham、数年前に元PRINCEのプロデュースで “ GCS 2000 "を発表、タイトル曲だけであるがSlyのオリジナルメンバーCynthia Robinson(Tp.)、Jerry Martini(Sax)、BabyfaceことGaile Muldrow(g&vo.)、Robert Sam、GCSの末期メンバーWilton Rabb(g)を迎え、新GCSとしてレコーディングしている。PRINCEのツアーに参加したりまだまだ元気なところを見せてくれたが、これからもそのGrooveでしびれさせて欲しいものだ。



NBA Playoff 2006#1

2006年05月26日 | NBA
======NBA Playoff 2006 comfarence Final======

実はHidekichi、18年前からNBAにはまっているのである。あのMichael Jordanがまだ4年目の時代、Scotty Pippenはまだ新人、MagicやJabber、Larry Byrd、もバリバリ現役であった頃である。Lebron Jamesなんぞまだ4歳の頃なのだ。

NFLファンではSuper Bawl、MLBだとWorld series、プロ野球だと日本シリーズ、サッカーだとWorld cupかな?ファンが待ち望むリーグ最強を決める戦い。毎年4月の後半になるとNBA playoffの行方が気になるHidekichiである。3月はNCAAのトーナメント、Final4と呼ばれる全米が注目する大イベントがある。March Madnessとまで呼ばれるこのFinal4が終わったらNBAのPlayoffの季節がやってくるのだ。セ・リーグ、パ・リーグのようにEastern ConferenceとWestern Conferenceに分かれて争われるが、昨年から日本のプロ野球でも交流戦を実施しているが、実はNBAではかなり昔から交流戦を行っている。

NBAではMLBの半分の試合数しかないので、ホームとアウェイで一試合ずつしか行われない。3年程前までは西高東低で断然Westernが強かったが、Shaqeel O'nealの移籍(L.A.Lakers→Miami Heat)によりバランスが取れて来た。強力なセンタープレイヤーが西に集中していたことも大きいのである。


さて今季のPlayoffであるが、レギュラーシーズンの終盤はかなりバタバタした。残り10試合程の時点でEasternの数チームがボーダーラインでひしめき合っていた。Allen Iversonと昨季移籍してきたChris WebberのAllstarを擁するPhilladelphia 76ersは終盤失速して、圏外と思われていたChicago Bullsの猛追に屈してPlayoff進出を逃してしまった。

現地22日の時点でConference semifinalが終了、WesternはDallasとPheonixが7戦を4勝3敗の僅差でConf.Final進出を得た。Tim Dancanをチームに迎えてからはFinal常連であったが、その王者San Antonioは今季絶好調のDallasにやはり7戦までもつれ込んだ上敗退した。そして久しぶりのPlayoff進出となったL.A.Clippersは今季MVPを穫ったSteve Nash率いるPheonixに敗れ去った。長年ドアマット(毎度踏みつけられるように弱いと言う意)チームであったため、戦力が揃ってきたとは言えClippersの今季の快進撃は誰もが驚いたはずだ。

Michael Jordanが去った後のドアマットチームに成り下がったBullsに、ドラフト一位で入団したElton Blandはトレードでこれまた弱小Clippersにやってきた。名門Duke大出身であるEltonにとっては絶望感さえあったのではないだろうか?しかし今季得点力のあるPG、Houston時代に優勝経験がある宇宙人Sam Cassallの加入が大きかったのであろう。Elton、Samを中心にベンチも含めバランスがいいチームになった。

昨季はPheonixに日本人田臥が初めて開幕ロスターに名を連ねた。途中で田臥はカットされたが、Phoenixは快進撃を続けた。

今季はL.A.Clippersが開幕直前にカットされたが、やはり開幕当初脅威の快進撃を続けた。

田臥がからむとチームは強くなる?来季は是非Playoffまで残って欲しいね。

がんばれ、田臥!

発声の基礎#3~発音と舌

2006年05月25日 | Soul/R&Bを歌うための理論
        ======発音と舌======

腹話術と言うのは本当に凄い。口を動かさないでしゃべる訳である。あれは口の中だけでコントロールしているのだ。いったいどうやっているのであろうと思っていたでしょう、私も同じでした。
実はどうしても口を横に開いてしまう生徒さんにレッスンしていて、「口を外側に開けなくたって発音できるぞ」とやって見せたらそれはある意味腹話術と同じことに気づいたのである。要は舌の微妙な位置で変えているのだ。『あえいおう』どれも閉じたまま言える。
腹話術と言えば彼らはほとんど裏声でやっているよね?これはきっと裏声のほうが口を動かさずに発音しやすいと言うことであろう。これはみんなが会得したいと思っているMIXED VOICEのヒントになるであろう。

       =======発音と歌======        

発音する時口のアクションが大きいと早いペースにはついていけないし、非常に音のつながりが悪くなる。つまり流れるように歌えないと言う事だ。ましてや英語の歌などはまともには歌えない。先ほど述べたように腹話術をする要領で『あえいおう』をできるだけ舌の動きで発音できるようにしてみよう。☆息は止めずに一気にやってみよう。口は開ければいいというものではないのである。中にある程度のスペースを持ち、舌の動きを最小限に押さえて発音してやれば響きは一定に保たれ、声量は安定して言葉もつながりやすくなるのだ。

★勘違いしないで欲しいのは、『歌う時に口を大きく開くな』と言っている訳ではない。私が歌っている時は驚く程(縦に)口を開いている。力む原因になる余計な動きを排除して、実際歌を歌う時に自由にかつ楽に歌えるようにするために効率のいい口の動きを習慣にするためだ。

危険なプロレス技

2006年05月23日 | 格闘技
プロレス技は派手でなければならない。そして投げ技では投げられる側がいかにきれいに投げられるか、逆にダメージを受けないように受けられるか、”受け”が重要だ。これはジャンボ鶴田の巻でも述べたが、いくら日頃鍛えている頑丈な彼らでも危険なものは危険なのである。

最近東京スポーツの格闘技欄にWWE21世紀の必殺技という特集が組まれている。        
パワーボムやバックドロップ系の技は受ける側の頭や首にかなり負担がかかり、どんなに受け身を上手く取ってもダメージが蓄積されていくらしい。早死にするプロレスラーが多いのはステロイド等の影響ばかりでなく、過激な技の後遺症のよるものも多いのである。
     
     =====ダイビングヘッドバット=====

今回は受ける側ではなく、仕掛ける側の負担が大きいのがダイビングヘッドバットである。古くはタイガーマスクとの抗争で有名であったダイナマイト・キッドが有名である。彼は後遺症で頸椎を痛め現在車イス生活を送っている。四年前に自伝を出版したらしいが是非読んでみたい。

それよりも大先輩である元NWA王者ハリー・レイスは昨年自伝本を出して、この技を使い続ける事が非常に危険であることを訴えている。

そして現役で使い続けているWWEのクリス・ベノワの首はすでにボロボロの状態らしい。しかし彼はこの技にこだわっていて、ダイビングヘッドをやめる時はレスラーをやめる時と決めており、さらに使い続けるつもりだと言う。確かに彼のように小
柄な身体でWWEのトップを張って行くにはこのような捨て身の他にレスラーの出来ない事をやっていくしかいくしかないのかもしれない。彼は以前新日本プロレスでペガサス・キッドとして活躍、先日亡くなったエディー・ゲレロも二代目ブラックタイガーとして新日マットに上がっていたが、彼の二の舞にならないように気をつけて欲しい。悲しいニュースはたくさんだ。

総合格闘技もかなり危険であるが、これでプロレスラーもマジで身体を張ってリングに上がっていることが解るであろう。

      =====ムーンサルトプレス=====

今度は頭ではなくヒザであるが、現在全日本プロレス社長、武藤敬司を代表とされるムーンサルトプレスは彼の選手寿命を脅かすものとなった。彼のヒザは数年前からすでにボロボロである。新日プロ時代にシャイニングウイザードという新技を開発してムーンサルトを封印、ここぞというビッグマッチ以外は出さなくなった。

ノアの絶対王者、小橋健太は以前全日プロ時代にこぶしを握りしめてからのムーンサルトを乱発していた。その後遺症で両ヒザの手術を余儀なくされ、長期欠場に追い込まれた。武藤も小橋は日本人レスラーとしてはかなり大型、110kgを越える体重があるためヒザの負担はジュニア戦士の比ではないだろう。

新日の天山広吉は両方の使い手。ムーンサルトは下手くそなため相手に怪我させる事も多いのと、多分ヒザ温存のため最近はやらなくなった。ダイビングヘッドは彼のキャラクターからしてきっとやめるわけにいかないだろう。プロレスラーはボクシングやキック等の打撃系や総合格闘技から比べ選手寿命が長いが、身体を張っているという意味ではそれ以上かもしれない。

私はPride発足以来総合格闘技にハマっている。それとは両極であるデスマッチ王であったカリスマプロレスラー、大仁田厚は彼らとはまた違う意味で身体を張っていた。1000針のキズはそれを物語っている。あそこまでやった彼を誰が否定できるであろうか?日本一のバカではあるが...
現在は大日本プロレスで大仁田の残したデスマッチというプロレス文化が引き継がれ、蛍光灯マッチ等の新しいアイディアが盛り込まれ机イスは当たり前、流血が無い会場はないのである。総合格闘技ファンから見ればホントばかばかしいかも知れないが、私は彼らをリスペクトする。昔プロレスラーはとにかくでかい人、というイメージであったが、素人に絶対出来ないことを身体を張って見せる勇者(馬鹿者)たちなのだ。

そこには勝敗を越えた感動がある。




発声の基礎#2~力みについて

2006年05月20日 | Soul/R&Bを歌うための理論
       =====リラックス~Breath=====

前回リラックスする事が最優先であると書いた。一番リラックス出来るのは息を吐く時である。声を出している時は声帯を使って緊張を与えていると言う事、お腹にも力が入って緊張状態である。その緊張を解くのがブレス、つまりお腹の力をぬくと声帯の緊張も解けるのである。どうしても息を吸う事に頭が行てしまいがちだが、実は息を吐く方が重要なのである。と言うのは息を吸う事自体我々人間の生命維持のために本能で吸ってしまう。緊張するとなぜか吐く事を忘れてしまいがちだ。力をぬかないと息が吸えない(次の準備)のだよ。これが自然に出来るようになれば精神的にも肉体的にもリラックスして良い発声、いい歌を歌うための第一歩になるでしょう。

        =====力みの原因=====

ボイストレーナーを長年やっていると声を聞くだけで力んでいるかどうか判断出来る。逆に声を聞かなくても見るだけである程度判ってしまうのだ。
男性に多いのが高音域、レの音あたりから喉を閉めてしまう人が多い。ひどい場合は顎や首に力が入り首が細くなってしまう。音程が上がる度にさらに細くなっていく。★これは首を前に出すとそうなりやすい。☆首の角度は身体とまっすぐにして発声しよう。そしてこういう人は★息が強すぎたり、★舌にかなり力が入っている場合が多い。発声する時、首に筋が入る、喉仏の下が縦に窪む。このような場合は明らかに力んでいます。また腹筋に値からを入れ過ぎると身体全体が緊張して喉にも確実に力みが入るでしょう。

     ===== ”ポジション” を変えない=====

まず前回説明した腹式呼吸の確認から始めよう。そして鏡を見ながら舌を出してみてドミソミドと音程を変えてみよう。楽な音程から始めて半音ずつ上げて行って下さい。もし音程を変える時舌が動くのは余計な動きですよ。あと顎の位置を変えずに音程を変えるようにならなければなりません。舌を動かしたり顎の位置を変えて音程を変える、これを我々の専門用語では”ポジション”を変えないと言う言い方をします。ポジションを変える方法で発声、その癖で歌ったとしたらとてもバランスが悪く、音程もかなり不安定になってしまいます。ましてやMixed Voiceを得ることなど不可能になります。

実際に歌の中では発音する時に顎や舌を動かすことになります。しかし音程を変える時点では動かさないで出来るようにしましょう。

★次回は発音と舌について考えてみよう。


ピーターアーツの男気

2006年05月18日 | 格闘技
    =====ホーストの引退試合に泥を塗った男=====

あー驚いた。先日のK-1 オランダ大会の事だ。K-1 GPを四度も制したミスターパーフェクト、アーネストホーストの地元引退試合が組まれ、二度負けている相手であるボブサップと対戦する予定であった。しかしサップは試合直前に会場から姿を消し、ボイコットしてしまった。それ以前から契約面でずいぶんともめていたらしいが、そんなことは知ったこっちゃない。この試合はこの興行の目玉、会場に来ていた客、スカパー!のPPVで番組を買った人は金返せ!と言う思いだろう。
        
       =====ピーターアーツの男気=====

実は何より驚いたのはサップのドタキャンよりも急遽ホーストとの対戦を受けたピーターアーツである。彼も三度GPを制したK-1屈指の猛者であるが、この日は解説者で会場に来ていたらしい。1時間前にホーストとの対戦要請を受けてOKしたのである。ただ試合をする予定ではなかったので調整不足なのは当たり前である。会場にはブーイングもおきていたようだが、引退試合と言う最重要な儀式を成立させるべくリングに立ったアーツには本当に男気を感じる。暴れん坊のイメージがあったが、きっと人間的にも素晴らしい人なのであろう。彼のファンでは無かったが見直した、というか尊敬に変わっていた。
そしてK-1創世記から戦って来た偉大な二人に惜しみない拍手を送りたい。

        =====最低男、サップ=====

今後サップがどんな形で戻ってこようが、格闘技ファンはもう注目する事はないだろう。それでなくてもこのところ精細を欠いていたけどね。




発声の基礎~腹式呼吸とファルセット

2006年05月18日 | Soul/R&Bを歌うための理論
今回は明日のR&B Singerを目指してる君、Gospelを歌っているあなた、カラオケで友人達に一歩リードしたいと思っている皆さんのために、ちょっと偉そうに講義しちゃいますね。そこら辺にころがっている発声本が難しすぎると思う人にはちょっと解りやすいかな?疑問があればお答えします。遠慮なく質問コメントして下さい。

★発声の基本はまずリラックスする事です。余計な動きをせずに楽に音程をコントロール出来るように心がけましょう。 

========== 腹式呼吸 ==========

勘違いしてお腹に力を入れようとして同時に喉にも力が入ってしまっては何の意味もありません。お腹に力を入れるのでは無く、声を出す時に自然に力が入る状態をつくらなければなりません。

まず腹式呼吸とはどんな呼吸でしょう?
ここでは筋肉の動きだの難しい事は一切言いません。まずヒザが直角になるようなイスに座って前かがみになって下さい。そして深呼吸します。体が少し持ち上がるような感覚になりますね?これが腹式呼吸です。前かがみになるとなぜ腹式呼吸になるか?胸が圧迫されるため胸式になりにくいのです。ちなみに寝ているときは腹式です。 それで分かりにくい場合は、もう少し前にかがんでもう一度試して下さい。分かったらその状態で声を出してみましょう。出しやすい音から始めて下さい。普段
よりも遙かに楽に大きな声が出ているはずです。立っても同じような感覚で出来ればOK、出来なければもう一度イスで試して繰り返しやってみて下さい。
それが出来たら今度は立って前かがみしましょう。分かりやすい角度で始めてだんだん身体を起こして行って直立して出来たらOK!
スポーツでも基本的な動きを試合等で実際に自然に出来るように反復練習しますね、これはボイストレーニングも同じ事が言えると思います。けしてあきらめずに反復している間に身体が覚えてくれます。

      ========== 共鳴 ==========

良く体全体で声を出すなんていいますが、あながち外れた表現ではありません。地に足がついていなければ声を出す時踏ん張りがききません。姿勢が悪ければいい声は出にくい。まず声を出そうと考えるのでは無く、自然にお腹から空気を声帯に送り込みその身体に響かせて行かなければいくら頑張ってもお腹は疲れ果て、喉が痛くなってしまうのが関の山です。そして響きとは空間である。我々の身体には響きに欠かせない骨と空間があります。

例えばGuitarで考えてみましょう。Acoustic guitarは木のBodyに大きな空洞があります。Electoric guitarは木のBodyですが空洞はありません(中にはあるものもありますが...)。Ac-gはそれだけで結構大きな音がします。El-gはアンプに繋げて大きな音を得るため、それだけだと声よりも小さく貧弱な音しか出ません。木のBodyが骨、Ac-gの空洞が我々の空間と考えて下さい。
頭蓋骨に囲まれた頭は非常に響くポイントがたくさんあります。鼻の奥には鼻腔と言う空間があります。目に見えないが思ったより広い空間のようです。そしてその鼻腔の下には上顎を挟んで口の中という唯一自分で見てコントロール出来る場所があるではないか!口の外側では無く、中を広く取れる事で響きが得られる事はこれで解りますね?Ac-gのホール(穴)はBodyに比べてかなり小さいから外側ではないのだ。口を開き過ぎると顎に力が入りやすく、響きも逃げてしまう。

大半の人が高音になると力んでしまう癖を持っています。高くなるにつれ声が大きくなり、ピークを過ぎて苦しくなって裏返すしかなくなります。裏返るとボリュームは著しく低下し、いつも悲しい思いをするでしょう。裏声=ファルセットをないがしろにすると音域はかなり狭いものになってしまいます。男性でせいぜい2オクターブ、女性だと1.5オクターブ程度しか出せないのです。ちょっとかじった人は聞いた事があると思いますが、低音域は限界があるが、高音域はかなり広がると言われているのはそんな訳ですね。

======= ファルセット(裏声)の重要性 =======

ファルセット、裏声は音域を広げるためには先ほど行ったように必要不可欠、特にSoul/R&Bを歌うにはMixed Voiceの会得は必須です。Mixed Voiceは裏と表の境目を出来るだけなくすと言う事です。黒人シンガー達はほとんどこれをマスターしていると思われます。我々日本人と違いファルセットで歌ったり、話す時も裏返したりするのである程度自然に身に付くのでしょう。彼らは話す時に口の中が広く取れるので響きやすくなっています。前にも述べた通り普段話す言語の違いです。ファルセットを響かせるには鼻腔、上顎(軟口蓋)、口の中のスペースを生かさなければ、いくら力んでも大きな声は得られません。

まず母音から考えてみよう、”あえいうお”、これを"AEIUO"と発音できる事が重要なのです。何を言いたいか良くわからないでしょう?母音をいかにスムーズに発音を移行出来るか、これは我々日本人にとって一番の難題であります。これが発声の世界で”あいうえお”でなくて”あえいおう”という並びになっているのは本来スムーズに移行出来るようになっているはずです。日本で発案されたものでは無いのでしょう。だから残念ながらほとんどの日本人はスムーズに移行出来ません。

まず口を横に広げないように心がけましょう。鏡を前に練習してみる。特に"ア"、”イ”を発音する時口を横に開かないように気をつけよう。首筋を見て筋が出るようだと力んでいます。音程を変えても首の状態が変わらなければOK!鏡はあなたの先生です。そしてこれは声帯のコントロールにかなり関係がある。

声帯のコントロールについてはここで言葉だけで説明する事は不可能なので、今回はここまでにしておきますね。

発声の癖は人様々、ここでは一般的な事を述べているだけなので、真剣に発声を良くしたいと思えばしっかりしたヴォイストレーナーに基礎を学ぶべきだと思います。

★今後またこのような講義をしたいと思います。これに対し質問や意見、リクエストなどあったらコメント下さい!

The Isley Brothers #4~Mellow

2006年05月18日 | soul,r&b
        =====Mellow Isleys 前半=====

Isleysと言えばFUNKナンバーと同時にバラードナンバーにもかなり定評がある、と言うかRonaldの歌ははずれが無いのである。Buddah時代は'70年前後とあって公民権運動やベトナム戦争があり、世の中がメッセージソング主流であったためかであまりいいバラード曲を歌っていない。  

良いバラードが聞けるのはEpic移籍後、第一弾の3+3('73年)では白人Singer Song Writer、James Taylorの "Don't Let Me Be Lonely,Tonight" と言う曲をカバー、これは切ないラブバラードに仕上がっている、Imagooさんが(フライング気味に)一番にあげた通りIsleys史上指折りのバラード。"That Lady" が終わってすかさずEarnieのAc-gが『ダッダッダッ』と入ってくる所でゾクゾクきてしまい、Ronaldの歌が入るともうメロメロになってしまう。この曲を聞かずしてIsleysを語る奴はこの曲を聞き直して出直してこい!そんな奴いないか?。そしてもう一曲、"Summer Breeze"はまたも白人DUO、Seals&Croftsのヒット曲、まるでIsleysのために作られたのでは?と勘違いするほどの出来だ。これは余談、"You Walk Your Way" はAl Greenに触発されたであろう曲である。あまり話題に上らないがアルバム最後の "The Highways Of My Life" はかなり良い曲である。"That Lady" で満足してはいけないよ。

でも最初 J.Taylorのクレジットを Johnnie Taylorと勘違いしてしまったよ、まぎらわしい!

次作、Live It Up('74)では2曲めの "Brown Eyed Girl" がかなりいい出来、ここでは普段存在感の薄い兄貴達のコーラスもいいぞ。Tod Rungrenの"Hello It's Me"はなかなかいいバラードである。

そして名作アルバムHeat Is On('75)はCDでは分かりにくいが、A面がFUNK Side、B面がMellow Sideになっている。ここでは"For The Love Of You"に限るだろう。ミディアムラブバラードでIsleys屈指の名作である、もし知らなきゃ聞いてみろ。君もイチコロだ。Hidekichiも以前LIVEで歌ってました。なかなかRonaldのように歌えないので最近は封印しています。
余談だが私の持っているAustria盤のCDはボーナストラックに"Fight The Power"の未発表LIVEが収録されている。

Harvest For The World('76)ではB面の二曲がバラード曲。”Let Me Down Easy”が評価が高いようだが、私は"You Are The Love"の方が遥かに好きだな。

Go For Your Guns('77)はFUNK物に耳が行きがちになるが、”Footsteps In The Dark" は結構カバーされている佳曲だ。Kipper Jonesのバージョン、RonaldとAngelaがプロデュースしているBody(女性3人組)のバージョンもかなりいい。もう一曲 Jimi HendrixというよりはSantana風のEarnieのギターが泣かせる ”Voyage To Atlantis”もイチコロになる危険性大!

Show Downでは"Groove With You"がシングルカットされスマッシュヒットしているが、これは並の出来。バラード不作のアルバムなのはディスコ全盛時代であったせいもあるだろう。

次回は後半に行ってみますね。とにかくIsleysのバラードはうっとりする程良い!もしあまり聞いた事が無い人は是非ベストアルバム、またはMellow Isleyを聞いてみて下さい。

そんなわけで今回はIsleysのバラードの中でのFavorite Songを教えて下さい、最近の曲でも昔の曲でもいいですよ。ちなみに私はたくさんある中 "For The Love Of You"を選びました。

ジャンボ鶴田さん7回忌

2006年05月13日 | 格闘技
本日5/13日は元全日本プロレスの故ジャンボ鶴田さんの7周忌になるそうだ。小学生の頃からプロレスファンであったHidekichiにとってジャンボが全日本入りした時から注目していた。馬場さんがでかすぎたためそれほど大きく見えなかったが、外人選手と並んでも全くひけを取らない立派な体格であった。

若い頃のジャーマンスープレックスは芸術的なブリッジを描いていた。彼の得意技ジャンピングニーパットは高校時代バスケットボールをやっていたこともあり、そのジャンプ力を生かしたものであった。激しい気性のレスラーが多い中、彼は非常に温厚で優しかった。しかしまだ全盛期に天龍との対戦(三冠戦だと思う)で、天龍の顔面蹴り等のラフファイトに珍しく切れたジャンボは、とうとう切れて天龍をパワーボムで垂直落下に落としてしまった。プロレスラーは相手に怪我をさせないようにしなければやって行けない。信頼関係がないと危険過ぎて試合などできたものではない。天龍は受けも凄いがタブーギリギリの攻撃が売り、ジャンボは逆にかなり正統派であった。今主流になりつつある総合格闘技と違い、プロレスは技を受けるのが前提で試合が成り立っている。そして当然天龍は失神、怒りのジャンボは我に返ったのか一瞬戸惑いを見せるが、フォールに行く。レフリーのカウントが3つ入ってジャンボの勝利だ。もちろんジャンボに笑みはない。優しいジャンボである、普段こんなことはまずなかった。よほど天龍に怒りを覚えたのであろう。

馬場さんを除けば日本のプロレスラーで一番大きかったジャンボ、そのダイナミックさと無尽蔵のスタミナにはあの長州でさえ舌を巻いた程である。ミュンヘンオリンピックに出場後全日本プロレス入団、記者会見で『全日本プロレスに就職します』と言って記者達を驚かせた。私は大のジャンボファンであった。肝炎を煩って一線を退いてからは寂しい限りだった。その後筑波大大学院に入って勉学の道を選び、アメリカのポートランド大学の教授に迎えられた。本当に凄い人であった。

そして教鞭を執りながらも病魔と戦い続け、2000年5月13日にマニラで帰らぬ人となった。

改めて合掌...