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ランチェスター思考Ⅱ  直観的「問題解決」のフレームワーク

2017年04月05日 | 経営・組織・企業

ランチェスター思考Ⅱ 直観的「問題解決」のフレームワーク

福田秀人
東洋経済新報社


 OODAのことを調べていたらいきついた本。読んでみたらものすげえ面白かった。OODAって何さ、というのはまた 別の機会に。
 なお、タイトルにⅡとあるように、すなわちⅠもあるのだがこちらは未読である。しかし(2)だけでも十分に理解できる内容だし、このタイトルはむしろ損なんじゃないかとも思う。

 本書は、言うならば、上司論、リーダーシップ論、プロジェクトの進め方論みたいなものであるが、アメリカ陸軍のマニュアルを敷衍するという方針をとっている。とはいってもアメリカ軍絶対信奉主義でもなく、あれでけっこういいかげんなのである、としゃあしゃあと書いてあっておもろい。

 本書の要諦は、「拙速でもいいからさっさと決めてやれ」というのと「部下にはなるべく権限移譲しろ」である。

  緻密で遅いよりは、ざっくりでもすばやくのほうがよいというのは、他でも聞く話である。

 が、拙速だからといって、適当にやってしまってはやはりいけないわけで、そこで大事なのが本書によれば「直観的決断」である。おおむねこの方向でいいのだろう、という判断だ。これの対語は論理的決断である。様々な情報やパターンを検証して、この方向が最善だと決断することだが、これはかなり時間がかかる。
 が、大抵のものは時間をかけたってわからないのである。時間かかっている間に状況が変化しているということもありえる。
 であれば、即座に直観的決断であるほうが、全体的にはミスが少ない。

 この「直観的判断」も闇雲ではなく、ある種の勘が働くようにならなければならない。直観力が優れるようになるには、日ごろから情報に接していること、そして経験を踏んでいることが大事、ということになる。

 ところで、「勘」と「経験」と「度胸」をあわせてKKDというそうだ。ITの限界をKKDで突破する、のが勝利への道なのだそうである。「物事を進めるのは交渉と度胸だ」と誰かが言っていたが、この「度胸」こそが実は最大のボトルネックなのかもしれない。直観的判断は、勘と経験のたまものだが、それを見切り付けて拙速でもいいから行動にうつすのは「度胸」だ。拙速とは度胸でもあると言えそうだ。


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