そらとんぼ

沖縄暮らし 7年目。

おばあちゃん

2012-03-07 | あをによし
2月28日、祖母が亡くなりました。
91才でした。
(私はこの日まで、祖母のこと、92才だと思い込んでいたのですが…)

11月末に七五三のために帰省した時には、
おばあちゃん、元気でした。

以前より寝る時間が長くなり、より小さく弱弱しくなり、
よりゆっくり歩くようになっていましたが、
身の回りのことは自分でしていたし、
お風呂も自分で入っていたし、
起きている時間は8時間くらいなのに3食+おやつ
食べ過ぎなくらい食べていたし、
仲良しのソラトとはお喋りしたり、カルタしたり、
盛大に散らかしたものを隙あらば片づけたり(祖母は片づけ魔だった)。

(葬式会場であやとりをする。周りの大人を巻き込み、和ませていた。)


お正月は帰らないから、桜が咲く頃に、またね。
と言って別れた。

別れ際、おばあちゃんは目に涙をためて
見送ってくれたけれど、
おばあちゃんの

「次はもう会えんかもしれんわ。この冬(夏)は越せん。
 これが最後やと思うけど、元気でな」

というセリフはここ何年もずっと聞き続けていたし、
第一、元気そうだし、
「またまたそんなこと言って。大丈夫だよ。またね!」
と言って、あっさり別れた。



けれども、その後、
12月中頃になると
おばあちゃん、手助けがないと歩けなくなった。

年末には自力で起き上がれなくなり、
トイレにも行けなくなって、
本格的な介護生活に入っていった。

それからが大変だったらしい。

夢か現か幻か、徐々にその境目が怪しくなってきて、
その妄想(?)に突き動かされ、
動けないはずの人が
火事場の何とかで動いて無茶なことをし、
暖房の無い玄関で倒れていたりする。

全身脱力する祖母を移動させることと、
失禁の始末で、母は参っていた。


もしかすると、これが何年も続いたりして。
だって、こんな状態だけど、よく食べるし、病気一つしない。
と言っていたのは1月。


2月半ばになると急激に食が細くなってきた。

亡くなる4日前、少し元気になって、
食べることができた。

この分だと、春まで大丈夫だね、
もしかしたら、暖かくなったら元気になるかも、
と言っていた。



27日。
息が苦しそうになり、ストローで吸うこともできなくなる。

祖母は母に、

「そこに3人立っとるやろ。影があるの、おまえ、見えるか?
 昨日は向こう(反対側)におってん。」

と言ったそうな。
母は、そういえば何日か前、祖母が
「私はまだ行きませんで!」と叫んでいたな
と思い当ったらしい。

本当にお迎えだったのかも。



そして28日の明け方、
祖母は一人、静かに息を引き取った。


誰も看取らなかったけれど、
お医者さんは、苦しんだ形跡も全く無いし、
穏やかな表情で、綺麗な状態で、
良い死に方をなさった、
と仰ったらしい。



最後まで風邪ひとつひかなかったおばあちゃん。
芯が丈夫だし、まだまだ大丈夫だと思っていた。


おばあちゃんのお葬式写真に適当な写真を、
と言われて探しているとき、
11月の帰省ではおばあちゃんのマトモな写真を
1枚も撮っていなかったことに初めて気付き、
ショックを受ける。

あの時は七五三で忙しくて、あまり喋る暇もなかった。


こんなことなら、もっと時間をとればよかった、
写真もビデオもとればよかった、
もっと優しくすればよかった、
もっとゆっくり話をすればよかった、
望むことを先送りせずに叶えてあげればよかった、
七五三の着物姿、直接見せてあげればよかった、
お正月帰ればよかった。

後悔がいっぱい。


けど、良い死に方をしてくれたおかげで、
残った人たちは
自分の至らなさからくる後悔や罪悪感から
少しは救われているのではないかと思う。

おばあちゃん、ありがとう。


(葬儀のために帰省する時、自分のリュックに犬の「たーけー」とウサギの「ぴょんちゃん」と彼らの布団を入れる。
「だって、連れて行ってあげなきゃ!空港も見せてあげたいから、顔も出しとかなきゃ!」)




祖母の最後の言葉は、

「そらくん、もう帰ったんか?
 (母に)おまえ、大丈夫か?」

だったそうです。


祖母、寝ても覚めても「そらくん、そらくん」という感じだった。

上の写真、ソラト2歳、おばあちゃん89歳のとき、散歩に行った時のもの。
外出を嫌がる祖母を、
歩かないと歩けなくなるよ!良い季節なのに、と
皆ではっぱをかけてようやく連れ出した。

その後、会うたびに

「あんとき、そらくんと一緒に散歩に連れてってもらったな。
 紅葉が綺麗やった。
 あれが最後の散歩や。
 本当にええ思い出作ってもろたわ。何回も思い返してんねん」

と言ってはニコニコしていたなぁ。
11月に会った時も言ってた。



おばあちゃん。
肉体から自由になったね。
もう、気になる不調からも、動けないもどかしさからも解放されたね。

それで、きっとソラトを見守ってくれているはずね。
ついでに母も私も、かな?

ありがとう。
どうぞよろしくね。特にソラトを、よろしく。
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