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英仏旅行記 その18 -バタバタしていたので今回の写真は無い-

2014-03-30 | Weblog
朝一番で起き、眠い目をこすりながらお湯を沸かし、遠く日本から持ってきたカップ蕎麦を食べる。カップラーメンも美味しいがこの蕎麦のクオリティーはかなり高い。そこらへんの立ち食いそばやでは勝てないくらいしっかりと作られている。
4日間お世話になったzhotelに別れを告げ地下鉄で朝一番の電車に乗りキングズクロス駅に向かう。
ユーロスターの出発時間に間に合わせるため最初はキャブを拾おうとしたが電車の始発が5時45分と早かったので、地下鉄でキングズクロス駅まで行くことにした。(始発の時間はリヴァプールから帰ってきた昨日の夜、ヴィクトリア駅で何人かに聞いて回った。受付の白人お姉さんは面倒くさそうに知らないと言った。駅の受付の人が始発の時間を知らないなんてことがあるのだろうかと思ったが、まあしょうがない。結局改札に立っているチケットチェックの黒人お兄さんが時間を教えてくれた。)
駅に到着。
イギリスからフランスに国をまたぐので荷物とパスポートのチェックを受ける。
コーヒーを買って改札を入ろうとすると、飲んでから入れと言われ、脇の方で熱いコーヒーを大急ぎで飲む。チェックは思っていたよりも早く終わり、電車待ちのロビーのようなところで出発を待つ。ヨーロッパの電車は直前にプラットホームが決まるので、上のモニターを見る。まだ決まってないようだ。
ユーロスターは(他の電車も全てそうだが)パソコンで予約した。席は一等と二等があり、時間によって値段が大幅に変わる。(日本の電車はいつ乗っても同じ代金だからシステムが全く違う。)
ラッシュアワーの時間は400ユーロくらいするけど僕らの買った早朝のチケットは78ユーロだった。利用者が少ない時間帯は安いというのはとても良いシステムだ。日本の新幹線もこうなれば良いのにと思う。
椅子に座りながら前にあるキオスクを見て、最後に何かお土産でも買おうと思う。席を立ってキオスクの中を一通り見たが特に目新しいものはない。街のお土産屋で見たエリザベス女王の顔型ハガキがここでも売っている。椅子に戻ろうとした時たくさんの新聞が目にとまる。ぱっとヘラルドトリビューンをとって見る。
値段を見ると3ポンド、日本と比べるとかなり高い。フリーペーパーの文化が進んでいるのでお金を払うものとの差別化が進み高くなっているのか、それとも元からそれくらいの値段がするのか。
発車時間が近づき電車の到着ホームがテレビのモニターに映し出される。
僕らはお土産で重くなったトランクを引っ張ってプラットホームに登って行く。
電車に乗り席に着く。
テーブルの上の雑誌を手に取り何となくぱらぱらと眺める。
モデルの若い男がブランドの服を着ていて、右下にはブランド名とその値段が書いてある。ルイヴィトンやアルマーニに混じってユニクロもあった。右下には値段が書いてあるが、そういったブランドの中に入るとユニクロの服は値段が一桁以上違う。
ユーロスターは海底トンネルを抜けイギリスからフランスに渡る。
雑誌を見ながら乗っているせいかトンネルはとても短い時間に感じる。
外の風景もとりわけ変化がない気がする。まあ海を挟んでいるとはいえ距離的には近いのだからそんなものかなとも思う。景色の変化はパリから南フランスのアヴィニョンに行った時の方が大きかった。日の光が全く変わるのだ。
電車のアナウンスが流れる。どうやら何らかの原因で電車は少し遅れるようだ。
僕の手製ガイドブックの予定ではユーロスターが北駅に着いた40分後にはサンラザール駅からリジュー行の電車に乗ってカンブルメールに行くことになっている。それほど時間に余裕はない。
電車は5分遅れで北駅に到着する。僕らは急いでサンラザール行きの電車を探す。どうやらE線に乗って行けば良いらしい。長いエスカレーターを何本か乗って、ホームに辿り着く。目の前には電車がもう止まっている。僕は英語で目の前を歩いている中年白人夫婦にこの電車はサンラザール駅に行くか?と聞く。手前にいたおじさんはだるそうにうんと頷く。良し、間違っていない。僕らは文字通り電車に飛び乗り、その直後電車は出発する。
一番手前の席に座り地図を広げる。北駅からサンラザール駅まではそれ程距離はない。15分もあれば着くだろう。僕は喉の渇きをペットボトルのお茶で満たす。
電車は進む。僕は窓の外の景色を眺める。お茶を飲む。電車は進む。景色が流れる。お茶を飲み地図を眺める。

あれ?

もう大分時間が経った。そろそろ次の駅にとっくに着いているはずだ。おかしい。僕らが地図を見ながら、そんなことを話していると斜め前に座っていたおじさんが話しかける。「どうした、君らはどこに行くんだ?」
「サンラザール」僕は答える。
それを聞いたおじさんは驚いた顔で、両手を持ち上げて言う
「大変だこれはサンラザールに行かない。逆の電車だ。」
周りの人達もみんなで騒ぎ出す。大変だ。大変だ。
僕も思う。本当に大変だ。サンラザールからリジューに行く電車のチケットは予約してしまっているので変更がきかない。
僕らはおじさんとその周りにいる人たちにお礼を言って降車口の前まで行く。次の駅で急いで逆方向の電車に乗り換えなければならない。
電車は駅に着く。僕らは重いスーツケースを持ってプラットホームを走り、電車のモニターがある隣のホームまで行く。
階段を降り、隣のホームまで登る。更に隣りのホームに電車が入ってくる。モニターを見る。まさか。嫌な予感は的中する。今隣に入ってきている電車がサンラザール行きだ。僕らは再び階段を下り登る。重いスーツケースのせいで足は悲鳴をあげる。
僕らは再び電車に飛び乗る。息を整える。電車はさっき乗ってきた道を戻り、北駅を通りサンラザール駅に到着する。出発までの時間はあと十分ちょっとしかない。僕らはリジュー行きの電車のホームを探すが、サンラザール駅はとても広い。果たして時間内に辿り着けるだろうか?これまでの経験上人には道を尋ねずに自力でホームを探す。スーツケースを引きながら走るのはかなり疲れる。
いくつもエスカレーターを登ったり降りたりしてようやくホームに辿り着く。
発車5分前。よく間に合った。感動した。
ホームの端にあるパン屋でクロワッサンを買い電車に乗ろうとすると、行列のできている売店のタルトシトロンが欲しいと奥さんがだだをこねる。間に合わないので却下。僕らは電車に乗り込んだ。