午後の雨やどり

つれづれパラレル日記

天災は忘れなくてもやってくる

2012年02月10日 14時05分29秒 | 日記
まもなく東日本大震災から一年になる。で、いまになってやっと、復興庁が発足した。しかも、担当大臣は「青山(繁晴)を逮捕せよ!」とキーキー怒鳴った、あの平野さん。あんなヤツに(今さらだが)務まるのかね。

で、この復興庁は250人体制なのだが、東京に160人、現地に90人というアンバランス。平野大臣は即決即断できる「ワンストップ化」を目指すと記者会見で抱負を語ったが、はたして可能なのかね。

実際には国土交通省や農水省が仕切り、復興庁は「絵に描いた餅」の窓口になるのがオチではないか。だって、『後藤新平』がいないのだから、どんなに体裁を整えても機能するとは思えない。

この国は未曽有の大災害に見舞われても、その復興のための「お品書き」ですら一年待たないと手に入らない。政府がいかにあてにならないか。これでよーくわかっただろう。「公」はあてにならない。とにかく「自衛」あるのみ。

つい先日も東京大学地震研究所が「マグニチュード7級の首都直下型地震が発生する確率は4年以内で70%」という研究結果を発表して話題になった。

その後、あまりに衝撃的だったから、どこかから「煽るな」とでも圧力をかけられたのかしれないが、急きょ「50%でした」と下方修正。理由は「試算の根拠を12月末まで広げて計算したところ、発生確率は50%まで下がった」からだって。なにやらあまりに意図的。

莫大な予算を喰って、大きくはずれっぱなしの地震予知など、もう誰が信じるもんかい。誰も責任をとらない、身分は安泰。「きっと起きるよ」「たぶん起きるかも」「いつかは起きる」と言うだけなら、私にもできる。

で、その東京大学地震研究所のHPでおもしろいものを見つけた。2月7日付で特任研究員を1名募集しているのだ。名付けて「東海・東南海・南海地震の連動性評価研究プロジェクト」のための研究員なのだそう。

過去にさかのぼってプレスリリースを見てみると、昨年のちょうど今ごろにも「東海・東南海・南海地震の強震動・津波予測」の分野で特任研究員を募集していた。

その2か月前(2010年12月)にも、同じく「東海・東南海・南海連動発生」による地震動―津波シミュレーションの分野で特任研究員の募集をしているのである。つまり、「東海・東南海・南海連動発生」については、ずいぶん力を入れて研究していたわけだ。

たびたび研究員を募集して、しかもそこでは津波の発生まで予測して研究を重ねていたわけである。ところが、その最中に、思いがけず東北沖で大地震が発生し、しかも大津波におそわれてしまった。

「東海・東南海・南海地震」は、今に来る今に来ると叫ばれ続けているが、いまだに起こる気配はない。それなのに、間隙をついて東北沖で目をむくような大地震が起きてしまった。そちらは予兆すらなかったのか?

それはちがう。3月11日の数日前にも、かなり大きな地震があった。少なくとも、それを予兆としてとらえることはできたはずだ。結局、甚大な被害が予想される「東海・東南海・南海地震」にこだわるあまり、他がおろそかになったのではないか。

東大以外の本流ではない学者には、東北沖の地震の予兆をつかんでいた人もいた。しかし、本流ではないために取り上げられることがなかった。これが現実の姿ではないのだろうか。

口蹄疫のときがそうであったように、地方大学の専門家がいくら現実に即した提言をしても顧みられず、東京の象牙の塔に君臨する権威が机上の空論でふりかざす「ご意見」に押し切られてしまう。その結果、被害が拡大している。

同じく、今注目を浴びている「メタン・ハイドレート」も、地層中に分子レベルで砂と混じり合っている南海トラフの試掘に舵を切ってしまったために、今さら引っ込みがつかずに膨大な予算をどぶに捨てている。

日本海側に眠る宝の山に目を背けるのは、ひとえに御用学者たちの沽券に係わるだけのつまらない理由だ。それと同じ理屈が「「東海・東南海・南海地震」の偏重にもあてはまるのではないだろうか。

こんなていたらくの地震予知など、もはや誰も信じなくなる。そもそも日本列島全体が地震帯なのであり、北から南までどこで揺れたっておかしくはないのだ。ようはいつ起きてもいいように、そして、誰も助けてはくれないことを想定して備えるしかないのだ。

生き残りたいなら、みずからの力を結集して備えるべし。そして、人事を尽くしたら、もうあとは運を天にまかせるしかない。人間の非力を埋めるために「祈り」があるのだと信じたい。

4年以内に70%、いや50%なのだという数字に一喜一憂するより、今日も100%、明日も100%。ならば、何をなすべきかに頭を切り替えたほうが、よほど精神衛生にいい。

というのも、東大の地震研究所HPのトップページの右サイドバーに「地震研パンフレット」というところがある。PDFファイルになっていて、クリックすると色刷りのPRページが開くのだが・・・正直、萎えた。

地球の声に耳を傾けるETか・・・という表紙で始まる。2ページ目は「ターゲットは地球全体」というバカでかい文字に覆われ、その隣には「46億年前に誕生し、われわれ人類を育んだ地球。地球の熱いコアは、マントルや地殻を動かし、地震や火山噴火を引き起こします。このダイナミックな惑星が、われわれの研究対象です。」とある。

最後まで読んでみればわかるが、そこには「わくわく地球ランド」みたいな夢とロマンを追い求めるがごときの、「お幸せね」感が漂っている。これだけ壮大なテーマにとりつかれていたら、地震災害なんぞ他人事だわな・・・とすら思えてくる。

頭はいいのだろうが現実感の希薄な彼らが、「研究」としての手柄を競うだけのプロジェクトなら、地震予知(予測)は未来永劫無理である。そんなものに振り回される悲喜劇に、つき合う必要はない。災害列島に生まれ、そこに住まう覚悟を決めるだけだ。

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東海・東南海・南海地震 地震研究所 机上の空論 ハイドレート 南海トラフ プレスリリース 研究プロジェクト 首都直下型地震 東日本大震災 国土交通省
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