がんばりましゅ先生の「ことば力」通信

志を社会で実現するための「ことば力」をみなさんといっしょに考えていくブログです。

卒業生のみなさまへ。贈ることば。 記事77

2010-03-04 22:38:40 | Weblog
今さらですが、がんばりましゅゼミは「ことば力」を追求するゼミであります!そんなゼミを担当する先生は4年生の卒業にあたり、心にぐっとくる、そう、4年間このゼミを続けてきて本当によかった!と卒業生に無条件で思わせるようなお祝いとお別れのことばを送るのが当たり前。。。。そうでなければ、「今まで3年間えらそうな顔をして何を教えてきたんだ!」という恥ずかしいことになってしまいますね。で、このたび、その恥ずかしいことになりましたので、ここに謹んでご報告申し上げます。。。。。。

そう。。。。ことばと経済活動の関係を探るゼミを担当している割には、入学式とか卒業式とかそういう節目のときの挨拶がすご~~~~く苦手! 照れて妙にはぐらかしてしまったり、言いたいことがうまく言えなくて寒いギャグに走ったり、わけのわからない思い出話に逃げ込んだり。。。3年間この先生のゼミで勉強してきたことを確実に後悔させる自信だけは。。。あります。というわけで、4年生のみなさん、いよいよご卒業ですね。がんばりましゅゼミはみなさんのお役にはたいして立てなかったかもしれませんが、少なくとも!ことばを通して社会を見る目だけは絶対他の人には負けない力を付けた!と自負(いや妄想)しております!

そうだからと言ってこのまま。。。というわけにも行かず、とりあえずごあいさつをしようと思います。(自信なさげ。。。。)

来る来ると言って騒いでいた21世紀に入ってすでに10年、天文学的な量の情報がいろいろな形で地球上を駆け巡っています。あまりに量が多すぎて、どれがホントなんだか、どれかウソなんだか。。。。たとえホントのことを言っていても、普通の言い方を普通に並べていたのではだれも振り向いてくれないかもしれません。

たとえば。。。。
「民主主義はベストの政治形態だ」などと言ってもあまりに普通すぎて、というか当たり前の言い方過ぎて、主張は正しく、熱意があったとしてもちょっと白々しくてインパクトがありませんね。それを Democracy is the worst form of government except all those other forms that have been tried from time to time. = 「民主主義は最悪の政治形態だ。これまで時として試されてきた他のすべての政治形態を除いては」と言ったらどうでしょうか。結局言いたいことは「民主主義が一応今までの中ではベストだ」ということではありますが、その民主主義でもいろいろと欠点があって完全ではないこと、民主主義の歴史的な成立過程や他の政治形態との比較、また何よりも聞き手に「確かにまあそう言えば。。。」とちょっと考えさせてしまう、という点で心に強く訴えるもの=「ことば力」があるように思います。ある政治家の名言ですが。。。

前国連事務総長、コフィ・アナン氏がテレビのドキュメンタリーで言っていたことばは非常に印象深いものでした。彼は(名指しは避けていましたが)ある一部の国の政府の開発途上国援助が約束通りに行われないことを物静かに嘆き、じっとインタビュアーを見つめながらこう言いました。
「約束は、守られたものが約束なのです」
どうでしょうか。彼ほどの実績のある人格者ならば、単に「先進国は約束を必ず守ってください」とか「約束は破ってはいけません」と言っても十分に気持はこちらに伝わってくるとは思いますが、修飾語を何もつけずにただこう言ってじっとこちらを見つめられたときには、何かはっとさせられるものがあり、それ以来わたしにとっては忘れられないことばとなりました。

最近聞いた中でぐっと来たのは、テレビから聞こえてきたこのことば。
「倒れることは失敗ではありません。倒れて起き上がらないことが失敗なのです」

実はわたし、ちょっとかわいくないことを言いますが、「あきらめなければ夢はかなう」という言い回しがあまり好きではありません。困難に打ち勝って何かを成し遂げた人がよく言うセリフで、それはそれで事実であり、もちろんそういう人を尊敬はするのですが、それは夢がかなったほんの一握りの人だけがたまたま言えることで、その後ろには何千万という夢がかなわなかった、つまりはこのセリフを吐けなかった人が世の中にはいるんだ、と思っていました。だからこのセリフってある意味、夢がかなった人が、かなわなかった人(かなわないであろう人)に浴びせる何とも無神経な「あたしはがんばったんだから宣言」のような気がして、なんとなく納得できない気持ちでいたのです。
ですが、夢がかなう、とか成功する、とかそちらの方には言及せずに、失敗するところから立ち上がるところに目線を置いた言い方と、全体の比喩表現、そして一つめの「失敗」と二つめの「失敗」の非常に効果的な使い方に、「ああ、これなら共感できるし理解できるなあ」と思わず(一人で勝手にですが。。。)納得してしまったのでした。

常にこういう表現や物言いをし続けて目立つようにせよ、と言うつもりはありません。でも自分が熱く訴えたいことを訴えるにはやはりそれなりの人を振り向かせる「力」が必要で、わたしたちはそれを何らかの形で養っていく必要があるのではないでしょうか。人生の「ここぞ!」という場面で、魂を揺さぶるような説得力のある、そして同時に自分の熱い思いを熱いまま印象的に伝えることができる表現を使えれば、それはみなさんの大きな力となるはずです。(って自分はできないくせに言ってます。ごめんなさい。)

でも、くさいことを言いますがどうぞ決して忘れないでください。どんなに上手な表現や言い回しができたとしても、話し手に「こころ」がなかったら、それはことば力にはなりません。ことばを発する人に真摯な気持ちと熱意がなければ、それはうわべだけの単なる「ちょっとばかり凝った人の目を引くだけ」の表現に過ぎず、人々や社会を本当に動かすことはできません。「こころ」が伴わず発したことばは決して「ことば力」を持つことはないのです。どうぞみなさんは「こころ」ある「ことば力」で自らの志を実現して行ってください。

というわけで卒業するみなさまに以下のことばを贈ります。
「約束は、守られたものが約束なのです」
「倒れることは失敗ではありません。倒れて起き上がらないことが失敗なのです」

そして最後に、がんばりましゅ先生からみなさまへの「贈ることば」です。お手本になるような上手なものではなくてごめんなさい。でも率直なわたしの気持ちです。

人生を勝ったとか負けたとかで測りたくはありません。でも本当の意味での人生の勝利者を目指すこと。。。それは価値あることだと思っています。

「勝ち負けでない生き方で勝てる人へ。。。」

ご卒業おめでとうございます。お元気で。




ペットボトルラベルの可能性を探る (記事76)

2010-02-05 20:41:32 | Weblog
日本コカ・コーラから販売されている

glacéau
vitaminwater®
(グラソー ビタミンウォーター)という清涼飲料水があります。アメリカでとても人気のあるNY生まれのオシャレな飲み物で、わたしもよく飲んでいたのですが、最近では日本でも手に入るようになりました。

glacéau vitaminwater®のおもしろい点は、特徴のある5種類のフレーバーがあってそれぞれにユニークな名前がついていること。色や味はもちろんのこと、含まれているビタミンやミネラルなどの成分や製品特性も少しずつ違っていて、種類ごとに「こんな時に飲む」飲用シーンが想定されており、ホームページ上の広告戦略にもその戦略が効果的に使われています。

glacéau vitaminwater® power-c  (ピンク、ラベルはピンクと白)
dragonfruit
(vitamin c + fructose)
頑張りたいとき、デート前

glacéau vitaminwater® energy kick (黄色、ラベルは黄色と白)
tropical citrus
(vitamin b6 + guarana + caffeine)
残業時、眠い時、頑張りたい時

glacéau vitaminwater® b-relaxed (薄いオレンジ色、 ラベルは黄緑と白)
jackfruit-guava
(vitamin c + theanine)
イライラしている時、癒されたい時

glacéau vitaminwater® restore (紫色、 ラベルは紫と白)
fruit punch
(vitamin b6 + potassium)
元気を失った時、旧友と会う時

glacéau vitaminwater® charge (黄緑、 ラベルは緑と白)
lemon-lime
(vitamin b6 + electrolytes)
ココロとカラダに充電が必要な時

この商品コンセプトも新鮮で注目に値するのですが、ことばと広告の関係を探るわたしたちのゼミ的に非常に興味深く魅力的なのは、それぞれのフレーバーのボトルラベルに、ちょっとスパイスの効いた、しゃれた会話体エッセイふうの商品コピーがついていること。商品をコマーシャルしている文には違いありませんが、glacéau vitaminwater®はおいしいよ!体にいいよ!と直接的に商品を売り込むタイプのものではなく、各フレーバーの製品特性にふさわしい場面設定で、ある人物が体験したり感じたりしたことを語って間接的に商品特性や飲用シーンを説明しているものです。ラジオコマーシャルの独白セリフと通じる部分がありますが、それがボトルのラベルに印刷されている、というところがユニーク。ボトルを手に取ってラベルを見た人にこのエッセイを読ませることによって商品をアピールするという手法は、通常のペットボトル飲料には見られないものですね。

以下にglacéau vitaminwater® energy kick とglacéau vitaminwater® chargeのラベルに各々印刷されているそのコピーを掲載します。この掲載にあたっては日本コカ・コーラ株式会社 グラソー事業部の方のご了解を得ております。心より感謝申し上げます。

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さいきん、部長がミョーに元気でさ。ヤル気がハンパないんだよね。僕ら部下には「夢にむかって頑張ろう!」なんて1日10回は言ってくるし、なかなか帰らないし。帰らないから、こっちも帰れない。どうしちゃったんだ、部長。「あとは任せた!」なんてムチャぶりして、いつも5時に帰ってた部長。いい加減だった部長。お寿司が好きだった部長。オネエチャンが大好きだった、部長・・・。

このドリンクが発売されてからだよ。ったくガラナとカフェインをおいしく配合しちゃったもんだから・・・。部長、ゼッタイ飲んでる。はぁ、夜は長い。僕も飲まなきゃ。ヤル気ない部長も考えもんだけど、ヤル気ある部長も考えもんだ・・・。ゴクゴク、ゴクッ!!
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充電期間。いい響きである。そして、人気絶頂のミュージシャンは、きまって充電期間に入るよね。「1年間いろんなことを吸収して、パワーアップして戻ってきます!」会社員なら、戻った時に席はない。憧れるなぁ。多忙を極める人生に、ポッカリあいた充電期間。ためしに宣言してみたらどうか?「土日いろんなことを吸収して、パワーアップして戻ってきます!」さほど変化はなさそうである。

ココロとカラダに充電が必要だと感じたら、このドリンクを。長い充電期間はとれなくても、ビタミンb6と電解質がとれます。ヤル気を失いかけたら、すぐにチャージ!日曜の夕方と月曜の朝なんかは、とくにね。
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実は以前から、ペットボトル飲料のラベルに、商品名や商品情報(品名、原材料名、賞味期限、保存方法、販売者など)を印刷するだけでなく、何か別のものを「広告」として印刷できないかと考えていました。もちろん、商品キャンペーンや懸賞の情報、ちょっとした雑学、が印刷されることは今までもありましたが、「思わず手に取ってしまう新しい何か」がラベルに印刷されていてもいいように思います。日本で売り出されたglacéau vitaminwater®を手に取ってラベルのコピーを見たとき「ああ、こういう手法もあったのか。。。」と思いました。

このことを授業で取り上げた際に出たアイデアを以下列挙します。

1  glacéau vitaminwater®のコピーのような、商品をPRしているのだが直接的なコマーシャルメッセージではないエッセイを見本としてまず掲載する。(これはすでに見本がある、とも言える)さらに、一般消費者にもこのような間接的に商品をアピールするエッセイを書いてもらうキャンペーン(懸賞募集)を行い、実際にラベルに印刷する=懸賞募集そのものが広告となり、商品に対する関心やロイヤルティーが高まる=エッセイに応募しようとする人はほぼglacéau vitaminwater®を買うことになる。

2  最近、携帯小説がブームを巻き起こしているが、ペットボトル飲料のラベルになんらかの連載もの(連載小説?)などを連載する。その連載ものにはまって、続きを読みたいがために飲料そのものを買う、という「おまけ効果」ももちろんあるがその連載がなんらかの形でブームを巻き起こし、マスコミに取り上げられればさらによい。広告費のかからないパブリシティー効果が期待でき、飲料の売り上げとの相乗効果が期待できる。

   でも立ち読みをどう防ぐ?=> 
☆立ち読みを容認し、上記のような効果だけを考える。
☆glacéau vitaminwater®のラベルは他のペットボトルの飲料のように半透明ではなく、はがすと裏が白くて「紙状」なのでラベルの裏に印刷するのはどうか。実際は透けて見えてしまうかもしれないのとコストの点が問題。
☆この問題とは別に、ラベルの裏が白いという他の飲料にはない特徴を何かに生かせないだろうか。

 
   ニュースや報道番組の見出し
ペットボトル飲料(glacéau vitaminwater®)のラベルに印刷された連載小説がブーム、新しいトレンドか?!

以下ペットボトルラベル一般について出たアイデア
   
3  アメリカでは行方不明になった子供たちの写真や情報を牛乳パックに印刷し、その
   行方を広く探すことが行われているが、そのような公共の活動に貢献できる種類の情報を掲載する。商品が社会に役立っているという積極的なメッセージを発せられるという利点があるが、話題が必ずしも明るいものとは限らないので、商品イメージとの結びつきを熟考する必要がある。

4  「見える化」の一環として、農産物のパックに「わたしが作りました」というようなメッセージとともに生産者の顔写真が印刷されていることがあるが、この効果は農産物に限ったことではないだろう。飲料を生産した工場で働く人たちの真面目に商品生産に取り組む写真や消費者へのメッセージなどを印刷してはどうか。「この○○ドリンクウォーターはわたしが作りました。そして。。。」のような。そのメッセージ自体が月並みなものではなく何か特徴あるユニークで面白いものに「進化」し、「生協の白石さん」的なブームを起こした場合にはおもしろいし、コマーシャル効果としても興味深い。
○○ドリンクウォーター福島工場の中村さんが今インターネット上でブーム!
ボトルラベルに書かれた彼のメッセージは。。。。のようにマスコミに取り上げられれば一番よい。

5  その飲料を実際に売りだすまでの開発秘話や苦労話を開き直って全部ラベルに書いてしまう。ボツになったアイデアや、重役たちを前にしたプレゼンテーションでの失敗談、開発途中でみんなを感激させた(ドン引きさせた、でもいいと思うが)社員Aのエピソードなど。笑いを誘う(多少ギャグ風の)ある種、品のいい暴露話的な味付けの文章で掲載する。NHKのプロジェクトXパロディー版。
   => これは失敗して悪評が立ったときのリスクが高い?

6  会員カードやポイントカードのような、リピーターとしての特典を得られる仕組みとボトルラベルとを組み合わせる手はないだろうか。ペットボトルをリサイクルする場合も通常ラベルは破って捨ててしまうが、それを捨てずに何枚か集めると何らかの特典が受けられる仕組みを作ればゴミ減量に結びつく?かもしれない。実際、ペットボトルのキャップを集めてワクチンを買う運動が行われているが、ラベルをある程度の数集めると、寄付や寄贈などのなんらかの社会貢献に結びつくような(エビアンのキャンペーンの例)今までにない独自のボトルラベルキャンペーンはどうだろうか。(ラベルがお金になるのかというような実現可能性のチェック必要)
    
    その際のキャッチコピー
   「現地へ行くことはできなくても、今ここで剥がすことはできるでしょう?」

ペットボトルのラベルにはちょっと気になる可能性が隠れているかもしれません。

2010年度 English Track ホームゼミナール募集、面接について

2009-10-24 11:10:26 | Weblog
ホームゼミナール履修希望願いを教務に提出する期間は10月19日月曜日から10月29日木曜日までです。

English Trackに履修希望願いを出した学生は11月6日金曜日12:30~2:30の間に121教室まで必ず来てください。面接を行います。何か質問や相談したいことなどがありましたら、遠慮なく担当教員(そのこ)宛アドレスにメールをください。メールアドレスは教務前の掲示板に掲示してあります。

以下にゼミ内容の説明を掲載します。



裏返すとなんと英語力が飛び出すビジネス実践力を身につけよう!


なぜ経営情報学部で英語のゼミを選ぶんですか?
なんかちょっと変な感じだし、卒業後の進路はどうなるの?
英語の勉強を続けたいのなら2年生以降の英語クラスを取ればいいように思うけど。。。。そんなあなたへのメッセージ!!
おっしゃる通り!英語の勉強は続けたいけどゼミでやるのはちょっとね~と思う人も多いと思います。

でも、経営情報学部に英語ゼミがあってもいいのではないでしょうか。いや、常にチャレンジを続ける多摩大学だからこそ英語ゼミが必要なのでは? という考えに基づいて作られたゼミがEnglish Trackです。

English Trackは、実際のビジネスの現場で、英語コミュニケーションがどのように活用されているか、英語を使って自分の目指すものを社会で創り上げるにはどうすればいいか、社会の急速な変化の中で英語を用いるビジネスの場面はどのように変化しているのか、を考えることを通して、自らのビジネス英語力も高めて行こうというコンセプトのゼミです。

そのためこのゼミは、ビジネスに必要な英語を勉強する「単なる英語ゼミ」ではありません。将来みなさんがビジネスの現場で出会うであろうさまざまな状況での問題解決力=さまざまなビジネススキルを養うことが主たる目的で、その目的を達成するために色濃く英語を用いていく、というゼミなのです。

なので!このゼミの特徴は複数の教員が担当すること!
まず、竹田功先生は英語の先生ではありません。竹田先生はコンピュータソフト会社を自ら立ち上げて経営する現役ビジネスパーソンです。自分が経験した多くのビジネス現場を教室の中で再現し、一つのプロジェクトを始めるところから完遂するまでの全プロセスで、具体的にどのような活動を行い、どのような作業をし、どんなことに気をつけたらいいかをみなさんに見せていきます。ちょうどフライトシミュレーションのようにみなさんにビジネスの現場を体験してもらうのですが、そんな中で今度は英語教員の出番。(石川晴子先生、中村そのこ)必要な英語表現をリアルに生き生きと導入して行きます。

ブログではお見せできないのが残念なのですが、竹田先生から与えられたプロジェクトを本当に実行することによって、ゼミのメンバーと教員がファイルを共有したりディスカッションをしたり、プレゼンテーションの準備をしたりするためのサイトが実際に立ち上がっています。会社内では実際にこのようなインターネット上のサイト=インフラストラクチャーを立ち上げることがよくありますが、ゼミ生はゼミの中で、すでにそれを本当に体験し、そのようなプロジェクトに必要な英語表現を学んでいるのです。

その過程では、複数のサイトをリサーチし、与えられた条件で最適のものを選び出し、なぜそのサイトが一番いいと考えたかというプロセスを英語でプレゼンテーションし、全員で本当にこれがいい、というものを選び出しました。こんなリアルな体験ゼミはいかがでしょうか。あなたの志、あなたの夢を英語力を身につけながら本気で実現していくのです!

そう!だからEnglish Trackは単なる英語の授業ではありません!ゼミナールですからもちろん運営は学生中心。こんなことを学びたい、こんなことに挑戦したい、そういうメンバーの要望にもきめ細かく応えて行きます。








English Track  ~ 多摩大学英語ホームゼミナールの目指すもの

2009-10-15 10:38:20 | Weblog
English Track ~~ 多摩大学英語ホームゼミナールの目指すもの

多摩大学は「現代の志塾」というミッションの下、ゼミナールを核とする少人数教育に力を入れ、社会での問題解決能力を身につけて、志を持って夢を実現する学生の輩出を目指している。学生たちは、その志の実現のために、4年間のうちの3年間、プレゼミナール(1年時の大学導入ゼミ)を含めれば大学生活4年間という大きな比重で、ホームゼミナールで必要な素養と能力を身に付けていく。

多摩大学経営情報学部に入学した学生にとって、経営や情報に関係する分野のゼミナールに参加することが自然な流れであろう。ゼミを中核に据える経営情報学部において、2年生から卒業時まで、一つしか履修できないホームゼミナールで英語のゼミを選ぶ、ということは言うなれば少々変わった選択である。その意味で、英語ホームゼミナールであるEnglish Track は、特殊な位置づけを持ったゼミナールであると言うことができる。

学生の中には英語を学びたい意欲が強くあっても、その特殊性に不安や違和感を持つ者も多いと思われる。彼らの立場からすれば、「英語を専攻しているわけでもないのに、数あるゼミのなかからEnglish Trackを選び、3年間、しかもゼミで英語を学ぶ必要があるだろうか。ホームゼミナールで専門科目を学び、英語を続けて学びたければ通常の英語科目を取ったほうがいい。」ということになるであろうし、外部から見れば、「経営情報学部で、英語のゼミというのは変な感じだ。いったいそこで何を学んできたのだろうか。」という印象を受ける。

しかしながら、1年生の必修英語科目English Expression 終了後、冒頭で書いた多摩大学のミッション実現のため英語の勉強を卒業時まで続けたいと思う学生自体は少なからずいるであろう。また、問題解決能力と志の実現に、英語力が果たす大きな役割と可能性を考えるならば、経営情報学部独自の英語ゼミで英語力を磨くという、多摩大学ならではの斬新的なコンセプトの科目設定がむしろあってもいいのではないかと思われる。ただしそれは、経営や情報に関連のあるビジネス英語を学ぶ、というような凡庸な形に終わるべきではなく、学生に対して「ビジネスの場での問題解決を図れ、将来の自らの志の実現に深く関われるような、ゼミでなければ達成不可能な英語力を身に付ける」という新しい付加価値を提供できるものでなければならない。

 そのために、English Track は以下の考え方を元に設立運営されている。

① ビジネスの現場での問題解決、プロジェクト実行、目標達成のための能力(=現場力)と英語力との相乗効果的な統合を重視する。
  ==どちらが主でどちらが副、ということではなく、両者を効果的に統合して学ぶことによって、一方が他方の理解を深め、一方が他方の力を増幅するような授業を構築する。

② そのために、実務経験、言い換えればビジネスの場でのリアルな経験を持ち、
現場力を身に付けたビジネスパーソンと、英語教育を専門とする英語教員とがペア、
もしくはグループを作ってゼミを運営する。

③ テキストの中の理論や解説だけを学ぶことに終わらず、教室で、英語を用いる種々のビジネスの場面を再現して、その中で学生に問題解決を伴うプロジェクトを遂行させることによって、何かを実現するために英語を用いるということがどういうことであるのかを教員学生一体となって体感する。


④ ①~③を通して、
(1)広く世界を見つめる視野と問題意識、高い志をもち、
(2)情報を必要な形で正しく取捨選択し、
(3)他の人の意見や考えを正しく理解すると同時に
自分の意見や考えをふさわしい形で発信し
(4)偏りのない的確な判断を下し、社会での問題解決を行える
「地球人」となることを目指す。

English Trackが「経営情報学部の英語ゼミナール」という新しい試みとして、志あふれる学生を育て、また多摩大学の小さいながらも常に熱い原動力になることを願って、その成功に全力を尽くしたいと考えている。



TOEIC 小話 75 律儀で規則正しい日本語発音のルール

2009-09-22 09:33:40 | Weblog
律儀で規則正しい日本語のルール

日本語の音声の大きな特徴の一つは、もし書いたとしたら、ひらがな一つ一つにあたる音に、原則として文節の中では同じ時間をかけて発音していく、ということです。

「おはようございます」はひらがな9文字でできていますが、もし「お」に0.1秒(実測値ではありません。)かけたとしたら「は」にも0.1秒かけ、「よ」にも0.1秒かけます。「う」は実質長い母音ですが、むやみに伸ばすわけではなくちゃんと0.1秒かけて伸ばし、同じように「ご」にも0.1秒かけ。。。「おはようございます」は0.1秒×9=0.9秒で、ふつうは言い終わるはずです。もちろん人間が口を動かすわけですから、おはようございま~す、と元気を出してみたり、おはよう。。(のところでちょっと息を吸って)ございます、になったりすることはあるとしても、通常の状態、特にまじめにニュース原稿を読むような場合ではまず守られるルールで、言いかえれば、それを守ることが日本語らしく話すコツになります。

もしひらがな一つにかける時間がまわりのひらがなより短かったり逆に長かったりすると、とたんにかなりの「違和感」が生じ、いわゆる「なまっている」という印象を生みだします。「アメリカ」はもとは英語であっても「ア」、「メ」、「リ」、「カ」の4文字にそれぞれ同じ時間をかけてアメリカと言ってこそ日本語らしい発音で、「ァメーリカ」と最初の「ァ」を短めに発音して「メ」に、「リ」や「カ」の倍の時間をかけたとたんに、わあ、なまってる(外国人っぽい、英語っぽい)ということになってしまうのはこのルールの明確な違反だからです。上に挙げた「おはようございます」も「よ」をまずちゃんと言って、そのあとしっかり「よ」と同じ1文字分長く伸ばさないと「おはよございます。」となり、なんとなく外国人風の発音になってしまいますし、「おはよううございます。」とやられてしまうと、お笑い芸人なら間違いなく2個目の「う」のところで前につんのめるか、「そんなところで時間とってどないすんねん!」とツッコミを入れるかのどちらかになるでしょう。(笑)

また、小さい「っ」も適当に済ますことは許されず、しっかりひらがな一つ分待って(間をあけて)リズムをキープしなければなりません。「あさって」のちいさい「っ」の存在を軽んじで、「あさて」と言ったとたんにそれは意味不明な日本語になりますし、「あさっって」とひらがな二つ分待つなんて、やれと言われてもなかなかやれないくらいの掟破りです。

「ァメーリカ」や「おはよございます」なら違和感があってもまだ通じますが、長音と短音、つまりはある音をひらがな一つ分の時間ちゃんと伸ばすか伸ばさないか、は日本語では意味の弁別に関わることが多く、伸ばす伸ばさないでまったく意味が違ってしまう例は非常にたくさんあります。

おばさん VS おばあさん
来て VS 聞いて
入浴 VS ニューヨーク
地図 VS チーズ
星 VS 奉仕
そば VS 相場  その他多数

このひらがな一つ分リズムキープルールは、母国語話者は無意識に守ることができ、そういうルールがあることすら意識しないのが普通ですが、外国の方にとって「普通」のことではない場合場あります。特に、上に述べたような意味の弁別に関わる長音と短音の区別を難しく思っている方は多いように思われますし、カタカナ語も、音がこのルールに従ってしばしば日本語風に直されてしまうので、もとは英語から来たものだとしても、英語を母国語とする人にとって発音しやすいもの、わかりやすいものだとは限りません。

以上、ちょっと律儀で規則正しい日本語音声の特徴についてお話しました。
女心はデリケート。おばさんと呼ばれるかおばあさんと呼ばれるかは女性にとってはスルーできない大きな問題ですし、入浴とニューヨークでは、一回行くときにかかる経費と時間の差はあなたの人生を左右するほどのものになります。電話で別れ話を切り出そうと「聞いて!(あなたとはもう。。。と続けようとして)」と言おうとして「来て!」と言ってしまったら別れようと思っているカレシが速攻あなたの家に来てしまいます。みなさん、お気をつけください。

つづく。。。

TOEIC 小話 74 新語の生い立ちと一生 

2009-09-04 10:56:06 | Weblog
テレビドラマ Around 40 ~注文の多いオンナたち~ から生まれた「アラフォー」。40歳前後の女性を表すこの「新語」をご存じの方も多いと思います。最近は男女の区別なく用いられているようですが、ここから30歳前後(の女性)を「アラサー」50歳前後(の女性)を「アラフィフ」、そしてなんと60歳前後(の女性)を「アラ還」とまで呼ぶようになりました。ひとつメジャーな新語(アラフォー)ができると、それを核として仲間の新語が広がっていくのはよく見られる傾向で、甲子園で活躍した斎藤祐樹投手にハンカチ王子というニックネームがつくと、現在プロゴルファーの石川遼選手がハニカミ王子、競泳中に水着が脱げかけておしりが半分見えてしまった古賀淳也選手は半ケツ王子になってしまいました。さて、では70歳や80歳の方はなんとお呼びしたらよいのでしょうか。がんばりましゅのお友達のおかあさまは、それに答え、「そりゃアラババやろ!」とおっしゃったとか。。。。。すごいセンス!!!ざぶとん100枚!

さて、日本語、英語に限らず、社会の速い動きと連動してこの世には多くの新語・流行語が日々生み出されています。20年ほど前から始まった新語流行語大賞はよくメディアにも取り上げられますね。(多くの場合、時代の要求にこたえるような形で)新しく作られた語句が「新語」ですが、その「新語」がある程度世の中に広まれば「新語の流行語」になるでしょう。一方、その語句や言い回し自体は前からあるが、それが新しい意味、感覚、手法で使われる、もしくは複数結合した形で世に出るケースは、厳密に言えば新語ではない流行語ということになるでしょうが、結合の仕方や使用法が斬新であれば「新語」と認識される可能性もあり、新語と流行語の区別は、はっきりさせるのが難しいことがあります。

(1)の例 がめつい、スモッグ、ブログ、インターネット
(2)の例 想定内、究極の、自己責任、地球にやさしい

さらに新語・流行語は、①その場では流行するが(使用されるが)比較的短い時間で廃れてしまうもの、②ある程度の時間使用されるが時間が経つと古い感じがしてきて、聞けばわかるが積極的に自分から使おうとは思わないもの、または広く使われているが俗語感または少しふざけた感じは消えないもの=今後長く生き残るかどうかが不確定 ③ことばとしてある程度の市民権を得て語彙として定着し、広く社会で用いられるようになるもの。最後には辞書に掲載される。=今後も生き残る可能性が高い に分けられるでしょう。ただし3つの区別に何か厳密な定義付けがあるわけではなく目安という位置づけですし、ある新語・流行語が①②③どれに含まれるかの判断は個人による感じ方の違いもあります。たとえば、「ナウい」は年齢が高い人なら②と感じるかもしれませんが、若い年代の人には①に思えるか、まったく知らない語と判断されるかもしれません。

①の例  アッシーくん ゴーマニズム なんでだろう ファジイ 濡れ落ち葉
     そんなの関係ねえ!
②の例  5時から男 ちょいワルおやじ 負け犬 リベンジ アラフォー
③の例  がめつい、スモッグ、ブログ、クールビズ 援助交際 地球にやさしい
     バブル経済 猛暑日 自己責任

最近は自分のギャグだけでなくキャリアも①になることを恐れて、新語流行語大賞にノミネートされるのをいやがるお笑い芸人も多いとか。また③が熟成してくると、もはやそれが新語であるという意識が薄れてきて多くの人がごく当たり前に使うようになります。もし新語・流行語にオリンピックのメダルのようなものがあるとすれば、自分が作った新語・流行語が③の領域に達すれば金メダル、大きな名誉ということになるのではないでしょうか。実はがんばりましゅのひそかな夢は死ぬまでに③を一つ作って国語辞典に載せることなのですが、その夢はかないそうにありません。。。。

どちらかと言うと英語は(1)の造語力が日本語より強いように思います。わたしが最近魅かれたのはglocal という新語。global つまり地球規模であると同時にlocal 個々の地域、地方を尊重する形で物事を進めたり考えたりすること。将来どの程度生き残るかはわかりませんが、これからの社会では政治的にも経済的にも大切な考え方なのではないかと思い、けっこう気に入っています。

ではまた

TOEIC 小話 73(は70の続き) 速水もこみちが好きな女の子の日本語表現

2009-08-23 10:41:48 | Weblog
以下の記事は小話70の続編で、申し訳ないのですが、直接的にはTOEICや英語には関係がありません。ことばに興味のある方、おヒマなときにでもお読みください。

中学2年生のとき、仲のいいともだちが、速水もこみちによく似た、サッカー部のキャプテンに恋をしました。ともだちは大胆にこくるタイプではなかったので、遠目から練習を眺めたり、試合の応援に行ったり、廊下ですれちがっただけで興奮したり、別の女の子と話しているのを見ただけで落ち込んだり。。。
(キャプテンの名前を仮に「速水」クン、ともだちをケイコちゃんとしておきましょう。)
そんなある日、速水くんと同じクラスのケンジくんが、学校の廊下でケイコちゃんとすれ違いざまに、半分ちゃかしたようにやたらでかい声で叫びました。「あ!速水が好きな女の子ってあいつだろ!??」

ケイコちゃんの速水追っかけはけっこう有名だったので、いっしょに歩いていた私は「あらま、ケイコちゃんの恋は、こんなところにまで知れ渡って。。。」と苦笑していたのですが、となりのケイコちゃんはアニメでいうなら目がピンクのハートになってその場に固まり。。。「え、え。。!?もしかしてあたしが。。このあたしが~~~?!うそぅ!まさか。。。ええホントー!!」などと意味不明の日本語を呟いているのです。

「あ!速水が好きな女の子ってあいつだろ!??」**

わたしは、速水くんとは話したこともなく、速水君中心で人生がまわっているケイコちゃんのそばにいつもいたせいか、この発言を「速水くんのことを愛している女の子はあいつだろ=ケイコちゃんだろ。」と解釈したのですが、ななななんと、ケイコちゃんは、希望的観測と乙女心が化学反応を起こして、その発言を「速水君が愛している女の子はほかならぬあいつ=ケイコちゃん」という言うふうに解釈し、「まさか、このあたしが恋のライバルの女の子の中で選ばれて、速水君に愛されていただなんて!」と解釈して喜びのパニックにおちいっていたのでした。

その後、落着きを取り戻したケイコちゃんと、どちらの解釈が優先するかの論争になったことは言うまでもありません。かわいそうなケイコちゃんは、わたしの解釈に人生がバラ色からバラバラになりそうになり、その後わたしはケンジくんのところにさきほどの発言の真意を確認に行かされる羽目になりました。そして結果は。。。。わたしの勝利、、、と言えば聞こえがいいですが、ケイコちゃんを再起不能なぐらいに落ち込ませるものでした。

がんばりましゅをことばの研究の世界に引きずりこんだ神様のいたずらはいくつかありま
すが、このエピソードがたぶん最初のものだったような気がします。ひとつの文が解釈する人の気持ちで2通りになる、、、ことばっておもしろいな。。。そう思ったのをきっかけに言語学の本を手に取るようになって今日に至るのですが、言語学ではこういう文をあいまい性(ambiguity)がある、と言います。まあ、言語学はさておき、大人になってから思うことは、(ちょっと説教臭くなってごめんなさいですが)何かを話すときにうっかりあいまいな文を自分の解釈で使って(相手も自分の解釈をしてくれると思いこんで)、誤解を招いたりしないよう注意をしなくちゃいけないなあ、ということです。ケンジくんは特に悪意があったわけでなく上記の発言をしたわけで、その意図はわたしには正しく伝わったのですが、ケイコちゃんにはすごくメイワクなものになってしまいました。それは私の解釈力がケイコちゃんより勝っていたとかそういうことではなく、文にあいまい性があったため、立場や考え方、感じ方の違う人がそれを聞いた時、解釈に差が出てしまったのです。中学の廊下なら笑い話で済みますが、ビジネスの場ではそんなちょっとした不注意が、仕事の効率を下げたり、小さな誤解、最悪大きな失敗につながることもあるでしょう。(まあ、通常は文脈や場面が解釈を助け、話者がお互いに察し合うのでだいたいは問題なく意志の疎通ができてしまうのですが。。。。。)

いろいろな立場の、そしていろいろな考え方感じ方をする人がいる中で自分の意図を正しく伝えるためには、できる限りあいまい性を回避する客観的な言い方を、しかも長ったらしくなく簡潔に言う必要がありますね。(って言ってる本人がそれをちゃんとやれてないだろ!)

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**この文のあいまい性の原因は「好きだ」が目的語に「が」を取ることにあります。「太郎はコーヒーを好きだ」とは言わず「太郎はコーヒーが好きだ」というのが自然ですね。一方、使用するのにある一定の文脈は必要なものの、主語である「太郎」に普通に「が」をつけて「太郎がコーヒーが好きだ」とも言えます。このように「好きだ」が使われた文では、主語にも目的語にも「が」が使えるために、「速水が好きな」において「速水」が「好き」の主語にも目的語にも、別の見方をすれば「女の子」が目的格としても主格としても解釈され得ることに、この文のややっこしさの原因があるのです。

以前このブログでも書きましたが、シャボン玉の歌 ♪シャボン玉飛んだ~~屋根まで
飛んだ~~屋根まで飛んで~~~壊れて消えた~~♪には世にも恐ろしい二つ目の解釈があり、それは「屋根のところまで」シャボン玉が飛んだのではなく「屋根さえも風に飛ばされた」という解釈です。そうすると最後の「壊れて消えた」の主語はシャボン玉ではなく、「屋根」ということになり、それはそれは悲惨な結果になってしまいます。これは「まで」に「その場所に到達するまで」という意味と「それさえも」という二つの意味があり、「まで」をどう解釈するかで意味の違いが生じてしまう例ですね。まあ、探してみると原因は様々なのですが、こういうあいまい性のある文ってけっこうあるもので、予想外におもしろいことがあります。

TOEIC 小話 72 Greenな英語表現あれこれ

2009-08-21 10:57:17 | Weblog
Greeeen(4つのeは4人のメンバーを表しているそうです。うまいネーミングだ。)の曲がFMから流れてきてふと思ったのですが、今の時代を映す色、と言ったらやっぱりgreenになるのでしょうか。green はもちろん植物の緑、私たちを取りまく自然、そして最近では環境保護、エコロジーを象徴する色ですね。

というわけでgreenは最近次のような使い方をされるようになってきました。

green job, green business 環境関連の仕事、環境ビジネス
green activist 環境保護運動家
green company 環境に気を使っている企業
green product  エコグッズ
green power 環境に負荷をかけないエネルギー

(今にgreen juice が青汁じゃなくて環境にやさしいジュースなどという意味のわからないジュースになったらどうしよう。。。??)

さらには、日本語で言うなら、「エコしましょ!」というようなノリで、Go green なんていう表現もよく聞かれるようになりました。G で音を揃えて頭韻を踏んでいるのがちょっとしゃれたところ。韻を踏んだエコロジー表現と言えば、green and clean なんていうのもよく耳にします。

私たちの社会は日々変化し進歩していますから、当たり前のことですが、ことばの意味もそれにつれて日々変化して行きます。green は木々の緑を表す色ですが、私たちが電気を発明して信号を作り出し、なぜかその色に「進んでよろしい」という意味を与えると、green lightはOKや許可を表すようになりました。寒くても中を温めて植物を育てられる温室を作り出すと、その施設はgreen houseと呼ばれるようになりました。

ところが、人類が自分たちの生活を便利にするために、破壊して利用してきた自然の大切さに気づくようになるとgreenは大切にしなければならない自然そのものを象徴するようになり、そして今、環境破壊とエネルギー危機が叫ばれるようになると、greenは単に自然を表すだけでなく、自然環境や生態系を壊さないように大事にする、気を使う、という意味を持つようになっています。green company は単に「自然をなんらかの方法で使っている会社、自然と関わりのある会社」ではなく「環境に気を使う会社」で使われるようになりました。そんな中で、保温して植物を育てることができる施設を表すだけだったgreen house もgreen house effect = 温室効果 というありがたくない使用方法を与えられています。

このように、green ということばひとつを取ってみても、人間の社会と生活の変化につれて、新しい使い方を付与されて意味変化を起こしています。その意味で、ことばは人間の社会を映す鏡でもあるのです。将来、greenには新たにどんな意味が加えられるのでしょうか。楽しみでもあり、不安でもあります。

さわやかなイメージをもつgreen ですが、英語では「未熟、嫉妬」を表す色でもあります。be green with envyと言えば嫉妬の炎を燃やすこと、green-eyed monster =緑色の目をした怪物、と言えば嫉妬そのものを指します。これ、わたしの勝手な想像ですが、モンスターインクにでてくるマイクのデザイン、作った人がそれを意識したかどうかはわかりませんが、英語のこの言語イメージがかなり反映されているように思います。でもマイクの名誉のために言えば、彼、そんな嫉妬深い人(?)ではなくていい人ですけど。。。。

あ~~~またエアコンのスイッチを入れてしまった。。。。I can't go green....

TOEIC 小話 71 気配り目配りの英語学習

2009-08-17 09:46:39 | Weblog
TOEICマニアのみなさま。(そんな人いた?)こんにちは。夏休みいかがお過ごしでしょうか。暑さのあまり機能停止しつつあるがんばりましゅです。

夏休み中、ボキャブラリーを増やすために英語の本を読もうかと思っている方もいるのでは、と思います。単語帳を暗記するのではなく、興味を持ったストーリーを追いながら単語力を増やして行けるので、読書好きな人にはおススメの方法かもしれません。

本を読んでボキャブラリーを増やそうとする場合、ターゲットになる単語を辞書で引く時にはその「周辺」にも目を配るように心掛けることをお勧めします。ひとつの単語は、その単語のみを絶叫するというような特別な場合は除いて、必ず他の単語と関わりながら意味を構成しており、その単語がどんな単語と結びついているか、結びつきやすいかを知ることは非常に大切なことなのです。単語はある程度のかたまりで意味を覚えろ、と言われるのはそのためです。

たとえば、(あくまでも例です。やさし過ぎてすみません。)

I have a good reason. という文をみて、reason という単語がわからなかったとします。

辞書で引いて、「理由」という意味だとわかったとしますね。そうしたら、そこで終わらずに周辺を見てみてください。good という単語が前に置かれていますよね。そこでちょっと注目。このgood ってどういう意味?good はだれでも知っている超おなじみの単語ですが、日本語でいうところの「もっともな理由」という時にはgoodが使われるのです。reasonを辞書で引いてその意味を覚えたら、もっともな理由はgood reasonなのだ、ということも同時に(暗記しなくていいので)なんとなく記憶にとどめておきましょう。同様に I would like to suggest this for the following three reasons.という文章を見たら、reasonの意味が「理由」であることを辞書で引いて覚えると同時に、「以下の理由」の「以下の」がfollowingであり、いっしょに使われる前置詞がforであることも見ておくことはとても大切です。日本語の「以下の理由で」の「で」に引きずられて、by the following reasons としてしまうような間違いを、ちょっとした気配りで回避することができます。
めんどくさいかも知れませんが、このような気配り目配りで、ボキャブラリーとそしてそれに付随する知識を効果的に増やしていくことができます。ひとつの単語の意味を覚えるときの一瞬の視線移動があとから大きな差を生むことになると思います。

人生も英語も大切なのは気配りと目配りです。はい!


2009年度春学期 TOEIC I A B について

2009-04-07 21:17:26 | Weblog
2009年度春学期 TOEIC I A は木曜日3時間目、TOEIC I B は水曜日4時間目にそれぞれ開講されます。IA は最新のTOEICの点数が400点程度以上、IB は400点程度以下、を対象者としていますので、自分の点数に合ったクラスを取るようにしてください。 

点数によるクラス分けが従来の3クラスから2クラスに、また今までは春学期にTOEICリスニング、秋学期にTOEICリーディング、となっていたものが 春学期はTOEIC I 秋学期はTOEIC II となっていずれもリスニング、リーディングを両方扱うようになりました。I の単位がなくてもIIの履修は可能ですが、1年を通してI, II 両方取っていただくほうがよいと思います。

1回目の授業でより詳しい説明をするので必ず出席してください。やむを得ない理由で1回目の授業に出られなかった学生は担当教員に必ずコンタクトを取るようにしてください。