熱き専門学校理事長の仕事

「日本一学生を幸せに出来る専門学校を創る」という夢に向かって奮闘する経営者のひとり言

オースティン『自負と偏見』

2008年07月21日 07時39分55秒 | お知らせ・お奨め
ジェーン・オースティンの『自負と偏見』新潮文庫

を読んだ。

面白かった。

感動というよりは、くすっと笑ったり、あるある!こんな人いる!と頷いたり、

「うーん、俺にもあるなぁ、こういうところ」とちょっとグサッと来たり、、、。

人がなかなか克服することが出来ない短所を、登場人物に対する愛情とユーモア

を交えながら見事に描写するオースティンってすごいと思う。

シンプルに言って、本当に面白い小説だと思う。

、、、

小生が知る文学通の多くの人が巻末にある「解説」はいらない、と言う。

(早くこんなかっこいいことが言えるくらいの読む力を身につけたい。^^)

でも、小生のような素人にはこの解説は有難い。

極端にその意見に流されることさえ注意すれば、なるほど、「通」はこういう

見方をするのか、文学的にはここがすごいのか、と学ばせてくれる。

そして、その本を再読するする時や、他の本を読むときにより深く読もうという

姿勢になる。

もう一つ有難いのが、時代背景や筆者の生い立ちなどに対する解説。

18世紀や19世紀初頭に書かれた本を読むと、なんで?と思うことが多い。

我々が暮らす現代の感覚だと理解できないことが多い。

(例えば、この『自負と偏見』でも、弁護士がひどく軽んじられる等)

そして筆者のバックボーン。

これがわかると、なるほど、と思えるところや、もしかしてこういったことを

言いたいんじゃないか、と考えをめぐらせることが出来る。

、、、

オースティンについては、解説に書かれている以下の二人の権威の評価

を読めばそのすごさがわかると思う。

「とりわけ有名なのは『自負と偏見』の書き出しの一説である。
これは夏目漱石
が『文学論』の中で、口をきわめて激賞している、、、」

確かに。そういわれてあらためて読むと、、、!納得!

次にモーム

「どの作品にもこれといった大した事件は起こらない。それでいて、
あるページを
読み終えると、さて次に何が起こるだろうかと、
急いでページをくらずにはいられ
ない。
ところが、ページをくってみても、やはり何も大したことは起こらない。

だが、それでいて、またもやページをくらずにはいられないのだ。
これだけのことを読者にさせる力を持っているものは、
小説家として持ちうる
もっとも貴重な才能の持ち主である。」

激しく納得!

読めば同じ気持ちになると思います。

お奨めです


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