日本の最大野党、民進党代表の蓮舫議員がどうやら戸籍謄本を開示するという。
彼女の父親は台湾人でかつて台湾国籍を所持していたが、日本国籍取得をしたことで
台湾国籍を離脱した経緯を証明するため、自身の戸籍謄本を公開するそうだ。
いかに公人といえど、戸籍という最大級の個人情報を公にさらすという行為がどういう意味を持つのか?
元外国人であったという理由だけで、今を生きる日本人が日本人に向かって「私は日本人です」
ということを証明させられることがどれだけ差別的で、これを「当然」と考える日本人の持つ
純血主義がいかに排外的であることの証明になった。まさしく現代日本人の自像画を見せつけられた。
私の住む日本国は重国籍を認めない。
私は「国籍」とは、単なる書類上そして社会契約上にすぎない「記号」と考える。
しかし「日本国」という国家権力はそれに忠誠とアイデンティティーを要求する。
「同じ制服」を着ていないと仲間と認めない社会だ。
驚くことに、それは権力側の要求だけでなく、その社会の構成員もそれを求めて脅迫する。
すこし話はそれる・・・
友人の知り合いに、アメリカ合衆国の国籍を有し同時にフランス国籍も有してる重国籍者がいる。
出自はアフリカのとある部族で自身もそこで生まれ育ち父母も兄弟もそこに在住している。
その部族は欧米列強の植民地政策の関係でアフリカの二つの国家にまたがってコミュニティーが存在するという。
非常に優秀な人で、フランスの大学を卒業しアメリカの大学院で博士過程を経て学位を得、
アメリカ企業に就職しパリの支社で就業しフランス人のパートナーと暮らしている。
その彼が日本に出張の際日本人からこういう質問をされた。
「あなたのアイデンティティーはアメリカですか?フランスですか?それとも生まれたアフリカの国家ですか?」
「私のアイデンティティーは国家ではなく自分が属する部族であり帰属するのはその部族の『長』であり、
大切にしているのはフランス人のパートナーと子供たち。それとアフリカにすむ私の家族だ。
国家にアイデンティティーを置こうとする貴方の意識が理解できない。ビジネスを行う上でそれの何が関係するのか?」
これは、単に日本社会におけるトレランスの問題だけではなさそうだ。
蓮舫さん・・・あなたは差別の固定化に加担すべきでない。