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秘書

2015-04-26 14:44:50 | 出会い
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重役に昇進してはじめて、専属の秘書を持った。今までずっと自分のスケジュールの管理や雑務をしていたが、それを丸投げできるわけで、そうとう楽ができると喜んでいた。
与えられた秘書は30歳の女性でキャリアもあり、頼れる人材だった。最初は打ち解けようと色々と雑談を持ちかけたが、業務に関係のない話には乗ってこない。無駄口をしない、真面目ないい子なのだが、どうもとっつきにくい。
だが、あるとき、彼女が重要な社内会議の連絡を忘れ、私は会議に遅刻してしまった。いつもならこんなつまらないミスをする子ではないから、きつく叱るよりは話を聞こうと思い、呼び出した。
「本当に申し訳ありませんでした。会議の時間変更の連絡を常務から頂いていたのですが、専務にお伝えするのを失念しておりました」
深々と頭を下げた。
「珍しいじゃないか、こんなミスをするなんてはじめてだろう。何かあったんじゃないのか心配しているんだ」と私が言うと、きっと予期していなかった私の言葉に驚いたのだろう。一瞬、顔を上げ、私を覗き込んだ。
「ご心配いただいてありがとうございます。もったいないお言葉です。純粋に私のミスなのです。秘書として恥ずかしい限りです」。彼女はこらえきれず、涙を浮かべた。
その姿がとてもいじらしく、最初から叱るつもりはなかったのだが、どうかして慰めたいという気になった。
「今日は早めにあがりなさい。どこかでお茶でもして気を静めたらいい。その代わり明日からはきっちり仕事をしてもらうからね」と私は言った。
すると、彼女はさらに大粒の涙をためて「そんなに優しくなさらないでください、本当に、私はもう我慢できないのです。……専務、私、専務のことが……」
気が付くと私は彼女を抱きしめていた。
今では、彼女は私のプライベートの秘書、つまり女房である。


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