こもれ日さんぽ

緑の中で深呼吸・・・そんな気持ちで自分と向き合えたらなぁと・・・

高田郁・小説は読ませてくれます!

2017-04-24 08:24:51 | 本好き、活字中毒

5月に始まる、黒木華さん主演の時代ドラマ「みをつくし料理帖」。

この原作小説に、私がハマったのは、シリーズの完結目前でした。

いや~、最終巻を借りられる日が待ちきれず、BOX買いをしちゃいました。

 

 

この原作者が高田郁さん。(高は髙<はしごだか>です)

以来、今、普通に手に入る本は、全て読んだつもりです。

高田さんの新シリーズ「あきない世傳 金と銀」が始まった時は、小踊りました。

 

早速、読み始めたものの・・・なんかなぁ・・・

 

お話はと申しますと・・・(以下、ネタバレです)

兵庫・武庫川にほど近い村に生まれた幸は、幼いながら、聡明な娘。

 

学者の父、頼もしい兄らと共につつましくも、穏やかな日々を過ごしてたが・・・

頼みにしていた兄、父を相次いで亡くし、大阪・天満の呉服商・五鈴屋に

女衆(下女)として奉公することになった。

 

五鈴屋の現当主・徳兵衛は色狂いの「阿呆ぼん」・・・

大店の娘だった妻にも愛想を尽かされ、離縁を言い渡される始末。

借金を背負い、資金繰りに詰まった五鈴屋・・・

 

番頭・治兵衛は起死回生の策として、

聡明で美しい幸を、徳兵衛の後添えに迎えることを思いついた・・・

(・・・と、ここで終了)

 

(『出世花』は二作のシリーズ。ラストも切ないです)

 

 

これが第一巻。

 

色狂いの男のもとに、14歳の少女を嫁がせる算段って、どうなの?

・・・・・・幸があまりにも可愛そうで・・・

第二巻が出た時も、読む気になれませんでした。

 

そうして第三巻発刊の春先・・・

「みをつくし料理帖」ファンだった仲間が、相次いで読んでおりまして・・・

私も、試しに第二巻から読んでみたんです。

 

第1巻を読んで以来、かなりの時間が開いてしまったので

記憶もおぼろ・・・さして期待もしていませんでした。

 

ところが・・・・・・一気読み!爆。

 

ちょうど長い間、電車に揺られていたのですが、

夢中で読んでいて、気づいた時は、降りる駅でした・・・

勢いづいて、当然、第三巻も借りてきて、あっという間に読んじゃいました。

 

これからはネタばれを避けるので、ざっくり申しますと・・・

 

第三巻で、幸は「ご寮さん」になっています。

大阪の商家で、当主の妻を指すこの呼び名、

幸は色狂いの「阿呆ぼん」の餌食なの?

 

いえいえ、ご安心あれ、・・・

私が恐れていた、とんでもない展開にはなっていませんでした。

それどころか、次の第四巻の発売が待たれるほどです!

 

作品の造りは、キャラの設定や配置、お話の展開など

「みをつくし料理帖」と、よく似ています。

 

で、「みをつくし料理帖」では「料理」が、オンナ心をワシづかみでしたが、

「あきない世傳」では、「着物」が大きな魅力です。

 

読み進むうちに、知らず知らず、反物の種類やら何やら、

季節ごとの装い、帯と着物の合わせ方など、お勉強になります 笑。

 

「瑠璃紺に光琳波を染めた絹織の綿入れ、船の帆を織り込んだ白藍の緞子の帯」

・・・・・・これ、幸の婚礼の装いです。

なんだか、うっとりしちゃいませんか♫

 

(『ふるさと銀河線』、現代モノですが、心温まる短編集でした)

 

 

高田郁氏は、もとは、少女漫画の原作者として

長く創作を続けていらしただけあって、

ストーリィテーラーとして、お見事!

 

実は、私が高田氏に惹かれるのは、小説の力だけではないのです・・・。

拙ブログにお付き合いの長い方は、ご記憶かもしれませんが・・・

 

高田氏は、漫画の原作から時代小説へと転身をしています。

そのきっかけとなったのは、目の網膜に孔が空いたこと・・・

 

以下、「光となる言葉」によりますと・・・

「今、転身しなければ、きっと後悔する

――病院の待合室の長椅子で決心しました。」

 

それから、大阪の図書館へ通い、ひたすら文献を読み漁り、

江戸時代の知識を身につけていったそうです。

 

当時、漫画原作の仕事は絶っていたので、生活は、徐々に逼迫・・・

高田氏は、不安に駆られます。

 

そんな折、漫画雑誌の編集者から、一通のメールを受け取りました。

「あなたの努力が報われる日を、心から祈っています」と。

 

ずっと見守ってくれた人の短い言葉が、

「闇の中に差し込む一条の光」となって、高田氏を奮い立たせました。

 

そうして、高田氏は、「読み手の心に光になるような」言葉を紡ぐ

小説を次々に発表してくださっているのです・・・。

 

(『あい』、「みをつくし料理帖」を中断してお書きになった本。

単行本をもっているのですが・・・見当たらず!おはずかしい)

 

 

高田氏は、私より少し年上。

 

でも、この短いエッセイを読んだ時、まず、「網膜に孔・・・」というところで

強度近視で、目の不安を常に抱えてきた私は

勝手に親近感を抱きました。

 

さらに、安定した仕事があるにもかかわらず

好きな道を目指し、図書館に通いつめ、必死で学ぶ姿に・・・

おこがましいのですが、私自身を重ねてしまったのです。

 

高田氏の作品に登場する、澪、幸、あい、縁・・・

どんな困難に遭っても、皆、立ち上がります。

それは自分の道を模索し、必死で進んできた高田氏ご自身の姿なのでしょう。

 

私が夢中になるのは、そのご姿勢に、

自分自身が励まされているからかもしれません。

 

(『銀二貫』ドラマ化もされましたが、私としては、・・・あまりかな・・・)

 

 

「みをつくし料理帖」に遅れて、ハマった時・・・

ああ、新しい本が出るのをドキドキしながら待っていたかったなぁ

そんな風に思いました。

 

「あきない世傳」は、まだ3巻目・・・

物語は、まだまだこれから、ますます面白くなりそうです・・・

 

今回は、念願のリアルタイムの読者として(笑)

次巻の発売を、今か今かと待ちわびる日を送ることができます。

 

 

本日も、勝手なことを延々と書き連ねてしまいました。

おつきあいいただき、どうもありがとうございました。

 

 

参考

高田郁「光になる言葉」 『みをつくし献立帖』 角川春樹事務所

高田郁『あきない世傳 金と銀 三 奔流編』角川春樹事務所

 

本の画像は、アマゾンからお借りし巻いた。

また、一部、サブタイトルを割愛しておりますこと、ご容赦くださいませ。

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4 コメント

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時代小説 (hiroべ)
2017-04-24 12:58:46
先ずは「郁」が読めませんでした。(笑)
あとは推して知るべし、でしょうね。
おそらく「みをつくし料理帖」というのは覚えていましたから
この方はぴあ乃さんの記事では初登場ではないですよね。
ネットで来歴確認して、どんな方かは大体理解しました。
時代小説家ということは、ご紹介頂いた「村上海賊の娘」の
和田竜さんと同分野というわけですね。
本屋さんに特設コーナーが出来るほどですから、ここ数来時代小説が
ブームのように感じますが、そのリーダーの一人ということ
なのでしょうね。

「空海さん」も「村上海賊」(現在3巻まで)も面白く読ませて
いただきました。間違いなく、高田さんも面白いでしょうね。
次の機会に挑戦してみます。
そうそう、予約していた「東京會舘とわたし」半年かかって
やっと借りましたが、他に読んでいるものがあって、まだ
読んでいません。明後日が返却期限です。あと予約待ちの行列の
ようで、ということで完読はまた半年後になりそうです。
村上海賊の娘もそうですが、さすがにぴあ乃さんの推薦本は
人気のようですね。
高田さんもおそらく同様?かと・・・
Unknown (あっこちゃん)
2017-04-24 23:04:13
わあ~、奇遇です~
あきない世傳 金と銀 源流編 読んだはっかりです。おっしゃるようにダメぼんの後入にとの
予感のする終わり方継ぎへの不安を抱えたまま
尻切れトンボの状態です。
私もぴあ乃さんに教えていただいた高田郁さんの
江戸時代を生きていた彼女たちの芯のつよさに
敬服しております。
hiroべさま (ぴあ乃)
2017-04-25 07:46:22
ああ、そうでしたね、郁「かおる」って、ちょっと読めませんよね。
失礼いたしました。

私の高田郁ブームは「みをつくし料理帖」に始まり
ここでも、再三アップしているので
hiroべさんも、ご記憶でいらっしゃいましたね、
毎度おつきあいいただき、ありがとうございます♪
我が家では、「みをつくし料理帖」のレシピから
粕汁が定番になりました 笑。

「村上海賊」三巻目でいらっしゃいますか♪
あと、一巻ですね!
いよいよ戦禍の火ぶたが切って落とされ、
男性陣にはたまらないのではないでしょうか・・・
私は、このあたりで、ちょっとテンションが下がりましたが・・・

現代小説の書き手さんが、時代物や歴史ものに
どんどん流れていくような・・・
時代物の書き手さんは、今、とっても増えている気がします。
「居睡り磐音」の佐伯さんなんて、どんだけ書いているんだろう?って気がします 笑。
高田郁さんは、女性の書き手さんとしては、やっぱりトップを走るお一人かと・・・

『東京會舘とわたし』、残念でしたねぇ・・・
中身はサクッと読めるのですが、量の読み応えがありますものね。
ぜひ、またの機会に・・・♪

あっこちゃんさま (ぴあ乃)
2017-04-25 07:50:27
うわ~、本当に奇遇、嬉しいです~

あの終わり方、すごく不安になるでしょう?
もう何年か前になりますが、あの本が出て、すぐに読んだものの・・・
なんだか先を読むのが不安で、第二巻が出た時はスルーしたんです。
でも、春先に出た第三巻を「みをつくし」仲間が読んでいるのを見て、読みはじめたら、はまりました。
考えれみれば、高田郁さんですもの、そんな非道なことはなさいませんよね 笑。
どうぞ、ご安心の上、第三巻までいらしてくださいませ~♪

あっこちゃん、こちらにもコメントを、どうもありがとうございました。

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