黒澤明監督「七人の侍」('54)を基にしたジョン・スタージェス監督「荒野の七人」('60)
どちらの魂も受け継ぎながらリメイク作品としたのは、
「トレーニング デイ」「イコライザー」「サウスポー」等、骨太な男たちのドラマを得意とする
アントワーン・フークア監督。
1954年 1960年
西部劇は個人的には昔、苦手だったんだけど監督として大好きなタランティーノが
いろいろ勧めてるのもあり、いくつか観てるうちに結構好きだと判明(笑)
本作のオリジナルである「荒野の七人」にはスティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソンなどの
名優が出演だったけど、こちら2016年版も負けず劣らず、素晴らしい俳優たちが揃ったおかげで
成功したとも言えるんじゃないかな。
悪漢バーソロミュー・ボーグによって牛耳られ、絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。
悪い奴をやらせたら右に出るもんなし!のピーター・サースガード。
ほんと最悪な奴ばっか。「エスター」ではただの鈍感な男だったけど 笑
夫を殺された住民の一人であるエマ。
「ガール・オン・ザ・トレイン」での存在感も記憶に新しいヘイリー・ベネット。
やっぱりジェニファー・ローレンスを綺麗にした感じ。
その殺される夫にはマット・ボマー。
偶然、町にやってきたお尋ね者を追う凄腕の治安官で賞金稼ぎのサム・チザム。
エマは、バーソロミューの手から町を救い出すように懇願する。
サムにはデンゼル・ワシントン。 この監督とは三度目のタッグ。
肝心な主演だけどなんかデンゼル西部劇が違和感。一番合わなかった気がする。
ギャンブラーで手品も披露のジョシュ・ファラデーに、クリス・プラット。
美味しい役。一番魅力的
なんたってスティーヴ・マックイーンがやった役だもんね。
しかし「ジュラシックパーク」あたりからぐっと痩せてかっこよくなっちゃったなー
画像では全然だけど、動くクリス・プラットはなぜかセクシーで魅力的。
マックイーンの「So far so good(とりあえず順調)」というセリフも聞ける
お尋ね者、サムに追われていたバスケスは、無罪放免になることを引き換えに戦いに参加。
2丁拳銃を華麗に使いこなす姿にしびれる。
マヌエル・ガルシア・ルルフォ。
罪の意識のスナイパー、グッドナイト・ロビショーにイーサン・ホーク。
散々殺してきた敵の亡霊に囚われているスナイパーってことで
その辺りうまく演じるさすがイーサンらしい役回り。
「トレーニングデイ」で監督やデンゼルとは共演済みで相性もバッチリ。
ナイフの達人ビリーに、ご存じ韓国の名優、イ・ビョンホン。
無口で決める。寡黙な男の代表。文句なくカッコイイの一言!
イーサンとのコンビもいい
ネイティブアメリカン、弓の達人、レッド・ハーヴェストに、マーティン・センスマイヤー。
ハリウッドでは無名だけど、この人よく見るとかなりイケメンだった。 笑
ハンターのジャックに、ヴィンセント・ドノフリオ。
どんどん一緒に戦う仲間が増えて行くわけだけど、この人がくっついてきてくれた理由が
正義感だけという感じで弱い気もするし、その割にはすごい命張ってくれて一番泣ける。
あと、ピーター・サースガードの手下に、タレ目のキャム・ギガンディッド。(見逃さなかった)
正義のため、町のため。命をかけて戦うサムライスピリット
8/10(80点)
特にオリジナルに思い入れはないからスルッと入っていけた。
原案がいいだけに、こちらもキャストと監督の手腕で予想以上に面白かった♪
骨太な男っぽい作品が得意な監督だけあって、女との無駄なラブシーンとか一切ないのが良い。
正義感だけで命を張って戦う7人の男たち!
という内容の割にデンゼルには悪代官(ピーターサースガード)をやっつける理由が
一番実は大ありで、結局は自分のためにやってるじゃん!て感じなんだけど(そこはおかしい)
でも、キャラとかやっぱり皆いいので(デンゼル以外は)見入ってしまった。
思ってた以上に良かったので劇場で観て大正解。
タラはこのリメイク、どう思ってるのかなー やっぱり自分もやりたかったのかな?
タラがやるのはリメイクではなくオリジナルだろうから
また全然違ったものになりそうだし、音楽ももっともっとこだわったものになったはず。
今回、足りないと思ったのは音楽。
ラストへ来てやっとオリジナルのあの曲が使われてたのがやっぱりよかったけどそれまでの音楽が
割と普通で物足りない。
と思ったら、音楽は当初、ジェームズ・ホーナーが担当。
2015年6月に急死し、作曲はすでに済んでいたのでその後、シモン・フラングレンがアレンジなどの作業を引き継いだ
とのことらしい。
7人のうちこの戦いで命を落としてしまったメンバーが残念。
やっぱり主演は生き残るのだよねー。そりゃそうか。
あとやっぱりラストがエマが撃ってとか予想通りすぎだったけど。
オリジナルと合わせてこちらは劇場で観れるうちに
『マグニフィセント・セブン』クリス・プラット特別映像
『マグニフィセント・セブン』イーサン・ホーク特別映像
『マグニフィセント・セブン』イ・ビョンホン特別映像
冷酷非道な悪漢バーソロミュー・ボーグに支配された町。彼に家族を殺されたエマは、賞金稼ぎのサム、ギャンブラーのジョシュなど荒れ果てた大地にやってきた<ワケありのアウトロー7人>を雇って正義のための復習を依頼する。最初は小遣い稼ぎのために集まったプロフェッショナルな即席集団だったが、圧倒的な人数と武器を誇る敵を前に、一歩もひるむことなく拳銃、斧、ナイフ、弓矢などそれぞれの武器を手に命がけの戦いに挑む!!
THE MAGNIFICENT SEVEN 2016年 アメリカ 133min
1月27日より、公開中〜
トロント映画祭にて
ピーターサースガードの頭とヒゲ、、、