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大掃除しなくて良いような生活をしたい

2016年12月13日 | 日記・エッセイ・コラム
いつも使っているwebメールのメールボックスを大掃除しました。
(ボタン一つで全消去しただけ。)
歌や音楽の師匠からのメールだけは、励ましや何気ない一言がもったいなくて消去できず。
あとはすべて過去完了。
その調子で、何かに参加するともらってしまう紙の資料などなど、ざくっと全部さようなら。
こういうのを見ると、安易に手にとってしまったことに胸が痛む。
聴いたコンサートのプログラムだけは、解説が貴重な資料なので必要に応じて保存。
紙が散らばっているのは好きではないけど、譜面コピーはいつ必要になるか分からないのでやむなくそのまま保存。
その都度ハマったものの遺産を見るたびに、あの時はワタシどうかしてたなと思うことばっかり。
CDはざくざく売ってしまった。
本も実用系はブックオフへ。好きな小説は手元に。
衣類は慎重に。寒くてあとで絶対後悔する。
食器やグラスは最低限しか持っていないので、今のところは大目に見ます。
お客さまよく来るのでいざという時に不便な思いをしてはいけないし。
和食器がもう少しあったら嬉しいのだけど、仕舞う場所がないのでがまんがまん。

という今日この頃です。
あちこち行ったり来たりでものすごく師走。

大貫妙子さんのエッセイ『私の暮らしかた』に出てきた
一年間お金やお金に代わるものを受け取らず使わず生活したマーク・ボイルさんの記録『僕はお金を使わずに生きることにした』を読んでいて、
普段当たり前にあるモノ、エネルギー(ガスや電気)ってもっと考えて選び使わないといけないと思っているところ。
一つ一つがどのような過程でできて目の前にあるのか、マークさんのように自分で作ってまでほしいものなのかなと。
いつからか自分ですべきことを、大量生産で安く手に入るものでカバーするようになってしまった。
時間も、人とのおつきあいも同じと思います。
この本、マークさんの生活はよっぽどの志がないとできないけれど、
サバイバルの術が勉強になるし(キノコから紙とインクを作るところとか!)、
人として、大人として彼の考え方にとても共感する部分がありました。
「お金を使わない」生活については賛否両論あるみたいだけれど、
可能な範囲で全身全霊自分の思いを行動に移したのは本当にすごいことだと思います。
周りを見まわしてみても、政治、環境問題、食の問題、エネルギー問題、
どれも社会が悪い、仕組みが悪い、大企業が悪いと怒りのエネルギーがあふれていて、
どんなに正しいことを言っていてもなんだか暴力的に感じてしまう。
自分がその身で実践するのは非暴力の精神でとても尊いことだと思います。

そして、もちろん大貫妙子さんのエッセイも素晴らしいです。
淡々とした文章が、透明感のあるその歌声のように終始グルーヴしていて、揺られながらすぐに読み終わってしまった。
お料理のこと、ご両親との生活のこと、音楽のこと、仕事のこと、猫のこと、お米作りのこと、
大貫さんの暮らし方はどれもこれも思慮深く、これほどの活躍をしている方がと思うくらい(いや、だからこそか)
地に足が着いていて読後感がとても良いです。
まるで良い音楽を聴いた後のよう。

ぼくはお金を使わずに生きることにした
吉田 奈緒子
紀伊國屋書店


私の暮らしかた (新潮文庫)
大貫 妙子
新潮社

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