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1.まずは書いてみますか、と。

 なんとなく過ごしてきたら、こんな年になっていた。でもやっぱり、何かを書いていくという仕事がしてみたい。といってもすぐに実現するわけではないので、手近なところで出版社の作品公募に応募してみることにした。ただし、小説家志望でなし、また小説なんて書けもしないので「エッセイ」部門で出してみることにしたのだ。とりあえず何かしらやらないと、何も始まらないのだから。
 でも最近は、『書きたい』人が多くて公募の応募数もかなりの数になるという。自分程度の文才を持つ人はざらにいるだろうし、きっと引っかかりすらしないだろう、と、書きたいといっている割には弱気なままで原稿をポストに投函したのだった。
 結果が出るのは数ヶ月先。忘れた頃に発表があるが、入選しなければ当然連絡もない。自分の作品などどうせ残りはしないだろうから、応募したことも忘れてしまっているかもしれない。
 それからしばらくしたある日、1本の電話がかかってきた。それは……。
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