なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

胆嚢結石から総胆管結石へ

2016年10月28日 | Weblog

 循環器科に通院している82歳女性は、先月胆嚢結石による急性胆嚢炎で入院した。抗菌薬投与で治癒して退院していた。心臓の病名は、心房細動・うっ血性心不全・僧房弁閉鎖不全症・大動脈弁閉鎖不全症・心臓ペースメーカー植え込み術後だった(AF・CHF・MR・AR・PMIと書くと楽だ)。心不全の治療には通常の利尿薬とサムスカ内服が入っていて、抗凝固薬(NOAC)も入っている。そのまま経過観察となった。

 今週の水曜日に腹痛で受診した。前回と違って肝機能障害が目立った。CTでみると胆嚢内にあったはずの結石が、総胆管末端にあった(胆嚢内にはなくなった)。よくこの大きさの胆石が胆嚢管を通過したものだと感心する。

 治療は内視鏡的乳頭切開からの摘出術だが(当院ではできない)、なにしろ心臓が相当悪い。心臓センターで有名であり、消化器の治療も充実している病院に連絡したが、満床ですぐには転送できなかったそうだ。当院消化器科入院で経過をみながら、再交渉になった。来週はJDDWがあり、消化器科診療がどこの病院でも手薄になるという事情がある。

(先月の胆嚢結石)

(今回の総胆管結石)

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