なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

地中海熱と言われている人

2017年03月06日 | Weblog

 昨日の日直の時に、昨年10月に受診(気管支肺炎)した36歳男性が嘔吐で受診した。前々日にカキフライと生のホヤを食べて、前日から嘔吐が続いて、腹痛もあるという。下痢はなかった。この方は大学病院消化器内科に地中海熱の診断で通院している。プレドニンとイムランを内服していて、地中海熱の診断は確定ではないらしい。コルヒチンは効かなかったそうだ。高熱・腹痛・新鮮血下血の症状を繰り返していた。

 腹部は平坦・軟で臍部に圧痛が軽度にあった。発熱はなかった。下痢がないので何とも言えないが、食べたもののため?ということで、点滴をして、アセトアミノフェンの点滴静注を行うと症状は軽快した。入院はしたくない、CT検査はお金がかかるので受けたくないということだった。腹膜炎の所見ではないので、点滴で経過をみることにした。血液検査で白血球数増加とCRP上昇を認めた。

 朝から点滴をしていて、嘔吐はなくなったが、午後になって腹痛がぶり返した。腹部はやはり柔らかく、痛いという割には携帯電話を見たりしているが、結局アセトアミノフェンの点滴静注をもう1回行って、帰宅とした。アセトアミノフェンの内服を持たせた。

 今朝は腹痛と37℃台の発熱で受診した。嘔吐はなかった。腹部は平坦・軟で臍部の軽度圧痛は昨日と同様だった。今日は腹部造影CTを受けてもらったが、大した所見はなかった。虫垂炎・憩室炎はなく、腸管の絞扼もない。漿膜炎としての腹膜炎や腸間膜炎も明らかなものはなかった。再検した炎症反応は昨日と同程度だった。

 やはり入院はしたくないというので、外来で点滴(500ml3本)とアセトアミノフェン点滴静注をした。ふだんの症状は4日続いて治まるというので、明日までくらいで治まるのだろうか。

 前回休日に受診した時は、大学病院に連絡したが、受診を断られたということだった(本人の話。まず近医受診と言われたのだろう)。今回もまた休日だったが、今回の症状だったら直接大学病院で診てくれたかもしれない。

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1 コメント

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プレドニンとイムランを (シロート)
2017-03-06 16:37:53
投与している方を断るなんて・・・

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