なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

開業医の心肺停止

2016年10月16日 | Weblog

 今週は開業医の先生(皮膚科)が心肺停止で救急搬入された。年齢は50歳代前半らしい。開業して2年くらいだろうか。長く内科医院を開業していた先生が高齢になって、内科医院の土地と建物を貸し出したところでの開業だった。特に地縁もないので、診療科目として競合しない地域として選んだのだろう。ご盛業と伺っていた。大學病院や市中病院に勤務されている時は、いろいろ揉めた先生らしいが、診療はできるという噂だった。

 朝クリニックに出てこなかったので、従業員が住居に見に行って発見したという。救急隊が心肺停止を確認して、蘇生術とアドレナリン投与(4回使用した)をして搬入したが、おそらく発症して大分時間が経過しての発見になるのだろう、まったく反応はなかった。当直医ではないが、いつも早い時間に出勤してくる先生が対応した。

 AI(autopsy imaging)で見ると。頭部CTは異常なしで、胸腹部CTは両側肺野に肺うっ血所見を認めた(心肺蘇生の影響ではない)。肥満体型からも心臓病(急性心筋梗塞)と推定された。救急隊から連絡がいったのだろう、警察も来て検死になったが、心臓死ということで決着した。

 離婚した奥さんは他県にいるとか。兄弟には連絡がいったが、遠方なのでその日に夕方にならないと来れないらしいとか、その日はいろいろ話題になった。土地と建物を貸していた先生は、借り手がなくなって(家賃収入)どうするのかなあと思ったしていた。医師会の保険の更新時期で案内がきていた。掛け捨ての死亡時に6000万円おりる保険(入院費用付き)にしか入っていない。今月当院の勤務医が新規開業したが、開業する時は高額な生命保険や休業補償付き保険に入るのだろうか。最後まで勤務医のつもりなので、開業事情はよくわからない。

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