なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

カンピロバクター腸炎

2017年04月21日 | Weblog

 先週の週末に夜間に20歳代半ばの女性が腹痛で受診した。腹痛の部位は心窩部痛だった。当直の外科医が腹部単純CTを行って、これといった所見はないようだということだったが、あとで見ると大腸壁が全体的に軽度に肥厚していた。外来で鎮痛薬を使用したが、症状は治まらず、外科で入院となった。炎症反応はほとんど陰性で、点滴で経過をみていれば治ると判断したようだ。

 入院翌日から下痢(水様便)は始まり、血便だったので消化器科にコンサルトされた。便培養が提出されたが、年齢的に潰瘍性大腸炎も考えられるということで、大腸内視鏡検査が行われた。盲腸から直腸までびまん性にびらんが見られた。陰窩膿瘍様の所見もあった。回盲弁が腫脹してべったりとした白苔が付着していた。

 生検の結果待ちとなったが、便培養でカンピロバクターが検出されて、カンピロバクター腸炎だった。その時には症状は軽快していたので、今さら抗菌薬投与もということで、そのまま経過をみることになった。

 カンピロバクター腸炎は潰瘍性大腸炎との鑑別を要する内視鏡所見を呈することがあるが、回盲弁の白苔付着が特徴的ということだ。「消化器内視鏡」の1月号「腸炎まるわかり」にあったカンピロバクター腸炎での回盲部の白苔付着の写真を見せてくれた。まったく同じ所見だった。

 以前に地域の基幹病院消化器内科でのカンファランスで、当院の消化器科医が病原性大腸菌による感染性腸炎の内視鏡所見をプレゼンテーションした。そちらの病院の先生から、「当院では感染性腸炎の急性期には内視鏡はしてないんですが(治癒後は行うことがある)、内視鏡がお得意なんですね」と言われたことがあった。

 今日は「抗血栓薬と消化管障害」「IPMNの診断と治療」などを聴いていた。エレベーターに乗っていると、たまたま虎の門病院の熊田博光先生が乗ってきた。周囲を他の先生方(MRさん?)に囲まれていて、貫禄がすごい。

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