昨夜当直の先生(外科医)から電話が来た。病棟を回診していた先生が痙攣したという。ジアゼパムの静注を4回を行って、今は落ち着いたが、あとはどうすればいいかと聞かれた。先日パニック発作様になった先生なので、心因性非てんかん性発作かとは思ったが、イーケプラの点滴静注をしてもらうことにした。本来なら病院に行って診るべきだったが、かぜで熱があったので、当直医にお任せした。
けいれんを直接見た当直医によると、眼球が固定して強直性の痙攣だったという。チアノーゼを呈していたので、てんかん発作と思ったようだ。ただ、その後に立ったまま痙攣していたという話もあり、どうも非てんかん性ではないかと思われる。素人だと頭を左右に振ったりしながら強直性痙攣を呈して心因性だとわかるが、医師だとそれらしい迫真の演技(意識的か無意識かはわからないが)になるのだろう。
しばらく休んでもらうことになるが、外来や当番の手配、それにすでに入院している担当患者さんのことで、1日中あわただしく過ごしていた。やれやれ。精神科を受診する気にはなっていたが、薬が効くというものでもないので、対応が難しい。
精神科医・春日武彦先生のファンで、著作はたいてい購入している。このたびは、「私家版 精神医学事典」河出書房新社と「よくわかる最新医学 統合失調症」主婦の友社が出た(後者は一般向けで監修のみ)。前者はなかなかの奇書。