なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

血便で輸血

2017年12月04日 | Weblog

 昨日の日曜日は昼過ぎまで病院にいて帰った。スターバックスとドトールをハシゴして、坂本壮先生の本をけっこう読めた。今日はamazonに注文していた「病歴と身体所見の診断学」徳田安春著(医学書院)が届いていた。

 一昨日の土曜日に血便で入院した73歳女性は入院した夜にまた血便が出た。ふだんのHb12g/dlが受診時に9.8g/dlに下がっていて、翌日曜日には6.4g/dlまで下がった。血圧は100ちょっとあるが、点滴していての血圧なので、しなければショックだ。輸血(濃厚赤血球4単位)を行って、今日はHb9.9g/dlまで戻った。血便は昨日ちょっとだけあったが(少し残った分が出た?)、その後はなかった。

 発作性心房細動(薬剤抵抗性)で抗凝固薬(リクシアナ)を内服していた。洞調律を保っているのを確認して出血の入院翌日分から中止したので、昨日からは効いていない。この辺はNOAC(DOAC)の便利なところ。

 受診した日に腹痛はないと言っていたが、チクチクとした感じはあったらしい。普段から下剤を飲んでいて、時々チクチクするので気にしなかったそうだ。入院した日の夜間には腹痛を伴って血便が出た。憩室出血は憩室がないので否定されて、vascular entasiaは証明するのが難しい。両者とも基本的には腹痛を伴わないので、腹痛で血便だとやはり虚血性腸炎が疑われる(腫瘍はCT上ない)。後は大腸内視鏡のタイミングだけになる。

 四肢末梢のしびれと脱力?で神経内科に時期をずらして2回紹介した85歳女性が、体動困難で入院していた。神経疾患とは考えにくく、「糖尿病性神経障害では」いう結論(仮診断?)になっている。微熱があり、肺炎・尿路感染症は否定的だったが、軽度に炎症反応上昇もあった。血液培養を提出してセフトリアキソンで経過をみていた。

 昨夜から38℃の発熱があり、今日診にいくと、左膝関節を痛がっていた。案外元気でへらへらとしゃべっている。偽痛風疑いでX線検査をしたが、OAの変化で関節裂隙が狭窄してよくわからない。NSAIDで経過をみて、改善しない時は整形外科と相談することにした(すぐ穿刺するべき?)。

 今週も土曜日日直で、そのまま病院に泊まって待機する予定。日曜日のセミナーの出席があやしくなってきた。これもamazonに注文していた「橋本夢道物語」も届いた。橋本夢道は自由律俳句「妻よおまえはなぜこんない可愛いんだろうね」の作者。写真をみると、確かに可愛い奥さんだった。

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