なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

好酸球性肺炎の再燃

2018年01月09日 | Weblog

 6日土曜日の日直の時に、67歳男性が救急外来を受診した。2週間くらい続く微熱で当番医の内科クリニックを受診したが、胸部X線での陰影とCRP上昇(9mg/dl)を認めて、当院を受診するよう指示されたそうだ。検査結果のみ持たされていた。

 この患者さんは2年前に両側肺炎で入院した。他の先生が主治医だったが、両側肺の複数か所に陰影があり、末梢血で好酸球増加(最初は28.1%、その後41.0%)があったので、好酸球性肺炎として呼吸器科に紹介したほうがいいと思ってアドバイスした。呼吸器センターのある病院から当院呼吸器内科外来に来てもらっている先生に相談して、そちらの病院に入院になった。

 プレドニン30mg/日の投与で改善して、退院後は当院の呼吸器科外来に通院していた。喘息もあってICS/LABAの吸入もしている。プレドニンを漸減中止したが再燃した。再度プレドニンが開始されて、昨年夏に漸減中止になっていた。今回は2回目の再燃になるが、プレドニンを切れるものだろうか。

 酸素飽和度に問題はなかったので、初期量のプレドニン30mg/日を開始して、今日の呼吸器外来を受診することにしていた。4日の投与で解熱して肺陰影も少し軽減していた。今回はプレドニンを漸減して、少量継続投与するのだろうか。

 地域の基幹病院から毎日のように高齢者が転院してくる。急性期を診てもらえれば、リハビリ目的で転院するのは特に問題ない。ただ、名目はリハビリ目的だが、施設入所までのお預かり目的が実際のところだ。今時は認知症の高齢者の在宅介護はたいてい嫌がられる。当方も在宅介護より施設入所でいいと思っている。

 今日転院してきた患者さんも認知症で家族が困っていた人だった。重症感染症で危なかったが助かった。助かったのはいいことですが、家族は延々と介護が必要になりますねと言うと、息子さんはその通りなんですと言っていた。再燃時に悪化した際には、心肺蘇生などは一切いりませんということだった。

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