なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肝硬変・糖尿病

2017年12月03日 | Weblog

 昨日日直が終わって院内で待機していると、当直の外科医から67歳女性の入院を依頼された。主訴は腰痛で動けないというものだが、肝硬変があり、糖尿病の血糖コントロールも悪かった。

 糖尿病で少し遠方の病院の内科に通院していた。インスリンは混合製剤のノボリン30Rを朝夕しているが、それぞれ32単位とけっこうな量だった。HbA1c8.7%で随時血糖が414mg/dlあった。

 頸椎症・腰椎脊柱管狭窄症で整形外科医院に通院していて、浮腫と腹水に対する利尿薬は、先月からそちらから出ていた(内科からウルソが処方されているので、肝疾患とは認識しているはずだが)。入院治療依頼の紹介は整形外科から来ていた。当院は初診になるので、糖尿病で通院している病院に依頼してほしいところだ。

 両下肢の浮腫があって、蜂窩織炎ともいわれていたという。浮腫から「水が染み出ます」と言って包帯を巻いていたが、外してみるとそれほどではない。糖尿病壊疽とはいえない。肝硬変の原因としては、HBV・HCVは陰性で、アルコールでもない。胆道系酵素の上昇が目立ち、PBCなのかもしれない。週明けに抗核抗体と抗ミトコンドリア抗体を提出することにした。

 CTで明らかな肝硬変で腹水が貯留しているが、外見よりは少なかった。腹部膨満は皮下脂肪がかなりあるので、大量腹水に見えるが、実際は中等量くらいだった。

 よくわからない時の腹水時腫瘍マーカーセットを出してみると、AFP・CEA・CA19-9は正常域でCA125が1320と高値だった。10年前に子宮・両側卵巣摘出術を受けている。卵巣癌だったのかと訊いても、そうは言われていないそうだ(家族に訊いてもあいまいだった)。

 癌の転移と化膿性脊椎炎も考えたので、腰椎MRIも撮影したが、どちらも否定的だった。腰部の皮下組織に高信号があり、そこに蜂窩織炎はなさそうだが、何を反映しているのかよくわからない。

 糖尿病はインスリン強化療法で治療を開始する。腹水・浮腫はまず通常の利尿薬で開始してみる。微熱と炎症反応軽度上昇があり、血液培養を提出して、抗菌薬(セファゾリン)も開始した。明日、放射線科・整形外科と相談しよう。

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