なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

まあまあの週明け

2015年07月27日 | Weblog

先週末の土日2日間は珍しく休めた。今日月曜日も外来は比較的順調に終了して、病棟の誤嚥性肺炎などの高齢者もこれまた順調に改善していた。

 心房細動・うっ血性心不全の94歳女性は初日にラシックス20mgを静注して2000mlを越す排尿があり、その後はダイアート30mgの内服で、心不全所見(心拡大・肺うっ血・胸水貯留)は改善していた。心エコーでEF62%と良好だった。心房細動(高血圧症も)に対してARB・抗凝固薬(イグザレルト)・βブロッカー(メインテート)がすでに処方されていたので、利尿薬だけの追加だけでよかった。アルダクトンAも追加しようかと考えたが、低カリウム血症もないので、ダイアートのみで継続とした。むしろ認知症の不穏が目立ち、明日早めの退院となった。

 肺炎と食欲不振で入院した87歳男性も解熱して食事摂取もまずまずだった。尿路感染症・敗血症で血圧が70mmHgで入院したパーキンソンで寝たきりの男性も血圧が100mmgで安定していた(もともと100mmHg前後の血圧だった)。ただ、食欲不振で先週搬入された悪性黒色腫の男性は日曜日に亡くなっていた。搬入時からチェーン・ストークス呼吸で厳しいと思われた。ステロイド(デカドロン)を混合した点滴で、入院翌日には笑顔も見られたが、呼吸状態は変わらなかった。一昨年右踵の黒色腫を大学病院皮膚科で手術(摘出手術・鼠径リンパ節廓清・植皮)して、その後、胸腔内・腹腔内・骨盤腔内リンパ節転移に化学療法さらにインターフェロンが投与されたが、効果がなくなり、緩和ケアのみになっていた。

 土曜日に内科外来に通院している90歳女性(高血圧症・気管支喘息)が肺炎で入院して、その日の当番の先生が主治医になっていた。画像を確認すると胸部X線ではよくわからない。発熱があり、咳・痰が増加して、炎症反応が上昇しているので肺気管支に問題がある(感染症併発)ことはわかる。胸部CTで見ると、右肺に細かな陰影が散布していた。これはCTで確かめないと単純X線ではわかりにくい。わかった上で見ると指摘はできるが。

 他の病院との感染管理のラウンドがあり、感染症病棟と内科病棟を見て回った。この病院は半分以上が療養型病床で高カロリー輸液や経管栄養で喀痰吸引頻回の患者さん(高齢者で寝たきり)を引き受けていただいている。次回はこちらが出向くので、感染管理のチェック項目を勉強しておく必要がある(いつもはICN任せ)。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする