なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高齢者のインフルエンザ

2014年02月03日 | Weblog

 83歳男性が歩けなくなり、しゃべり方も呂律が回らなくなって救急搬入された。なぜか、歩きにくくなったので、整骨院で治してもらおうと受診したそうだ。その整骨院で救急要請した。多発性脳梗塞(ラクナ梗塞)で神経内科からプラビックスが処方されている。確かに呂律が回らないしゃべり方だったが、普段の様子がわからないので判定しかねる。明らかな麻痺はなかった。

 発熱が37.8℃あり、感染症で熱が出たための症状と思われた。時節柄、インフルエンザの迅速試験をするとA型陽性だった。頭部CTは陳旧性脳梗塞を認めた。胸部X線で肺炎はなかった(気腫性変化は軽度にある)。炎症反応は陰性だった。点滴を開始していたので、ラピアクタを点滴静注した。奥さんに話をすると、認知症ですからと言われた。入院後の不穏が心配された。

 先週の木曜日にインフルエンザで入院した80歳台男性が夜間せん妄で早期に退院したばかりだった(熱は下がって食欲も出ていた)。尿中肺炎球菌抗原が陽性で、胸部X線・CTでは肺炎を併発した可能性があった。今日外来に来て元気そうだったが、炎症反応はまだ下がりが悪く、抗菌薬内服を処方して、再受診とした。

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