なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

十二指腸潰瘍穿孔・急性腹膜炎

2013年12月13日 | Weblog

 今朝、病院の駐車場に着いた時に救急車が来た。昨日の当直は外科医だった。今日は内科新患担当なので、内科疾患なら診察を依頼されるかなと思って病院に入った。病棟と外来の内視鏡検査を2例入れていたので、消化器科医の検査が始まる前に、早めに始めていた。救急外来から内視鏡依頼が来たと、内視鏡室の看護師さんたちがバタバタと動き出した。53歳男性で、十二指腸潰瘍の既往があるそうだ。腹部X線・CTで遊離ガスを認めて、穿孔性腹膜炎と診断されていた。そのうちにストレッチャーに乗った患者さんが運び込まれた。術前に穿孔部位を確認するために内視鏡検査が行われて、十二指腸潰瘍穿孔・急性腹膜炎でそのまま手術室に直行となった。腹部CTを確認すると、十二指腸下行脚外側と横行結腸の上方にポッカリと遊離ガスが写っていた。昨夜は準夜帯に数名の患者さんが受診して、深夜帯は受診がなかったので、まずまずましな当直だったはずだが、最後に大物が来たことになる。ごくろうさまです。

 昨日の午後は救急当番だった。夕方83歳男性がバスから降りるときに、転倒して頭部を打撲して、救急搬入された。打撲した後頭部と前額部に切創ができていた。患者さんは意識清明で神経症状もなく、元気だった。頭部CTで頭蓋内出血はないと判断した。バイアスピリンを内服しているので、経過観察のため、外科で一晩入院させてもらうことにした。病棟も決まっていた。すると放射線科医から電話が来て、前頭部に外傷性くも膜下出血があるという。あわてて頭部CTを見返すと、確かに前頭部の脳溝に沿ってわずかに出血があった。治療をお願いした外科医に出血があることを伝えた。改めて家族に病状を伝えて、脳外科で入院になった。昨日は熱があって、ぼーっとしていたが、見逃しはまずい。

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