なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

認知症の勉強

2012年10月07日 | Weblog

 最近は内科新患に認知症の患者さんが受診することは少なくなった。おそらく神経内科や精神科を受診するようになってきたためと思われる。物忘れ外来を開設している病院もある。どうしていいか分からず、とりあえずの内科外来受診が減って、認知症ならそれなりの外来を受診させるという意識が一般の人たちに広まっているのだろう。

 診断の鑑別としては正常圧水頭症などの脳外科疾患や甲状腺機能低下症などの全身疾患を否定しておく必要がある。その上で、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、ピック病、脳血管性認知症を鑑別していく。頭部MRIやSPECTまで行った方がいいので、一度は専門外来で診察を受けて、方針が決まれば、かかりつけ医で継続して診てもらうという流れがいいのだと思う。しかし認知症の専門外来が少なく、内科新患を直接受診する患者さんはそれなりにいるので、認知症の勉強が必要だ。今回河野和彦先生が「コウノメソッドでみる認知症診療」を出されたので、さっそく買ってきた。これまで河野先生が出した本も持っているが、これは今までの集大成になる本だ。この本に加えて認知症の画像診断をおさえておけば一般内科としては十分だろう。

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