それなりタイムス

高橋家の日常を、ファミリーがそれぞれの視点で綴った家族新聞。

仮装大賞の世界(第2回)

2006年04月21日 10時53分46秒 | 仮装大賞
 たかがマグネットのことです。
 文具屋さん、教材屋さんなどを探せば必ず手配はできるでしょう。

 ただ、気がかりだったことは、米沢で手配できたマグネットは超強力なものでベニヤ板ごしにでも相当のパワーでカーリングのストーンをくっつけていてくれていたのですが、それに近い性能のマグネットが見つかるかどうかということ。

 妹はあちこちと電話をして、幕張から一時間ほどで行ける教材屋さんを見つけました。
 事情を話すと
「そうか、おれも宮城出身だから何とか応援したい」とエールを送ってもらったそうで、少し安心したかのようにそそくさと会場を出て行きました。

「マグネットがない!」事件に遭遇しつつもあせりがなかったのは、35組のカメリハというのはかなりの時間を要するため、終了が午後8時を回る可能性があると聞いていたからです。

 ホテルにチャックインする時間帯を気にしなければ、たとえ午後8時間際になっても何とか間に合えば、と思っていたのです。

 マグネットなしでの練習を親子でしていると、ハンディカムを持ったスタッフの人がやたら密着して撮影しています。

「い、一体、何に使うつもりなんだぁ・・・」と思いつつも注目されてうれしい気分。

山形新幹線の中で汚い字でメモしてきたカーリングの実況中継の原稿を読みながら次男春(なごみ)とタイミング合わせ。

実況中継のアナウンスがそれっぽかったのと、結構地声が響くらしく
「なかなかいいですね~」
「いい声してますね~」
と近くを通りかかるスタッフが誉めてくれるもので、ますますいい気分。

妹がマグネットを持って会場入り。

「リハOKです」と順番係の和田さんに申告すると、
「っていうかもう決まってます」と言われる。

 終わっていない組が数少なくなり、自動的に割り振られていました。

 35組中の31番というかなりおそい順番でした。

 ようやくリハの出番。
 セットをステージに出したとたん、演出の神戸さんがツカツカと出てきて
「何で人形がまっくろなんだよぉー」とクレーム。
ディレクターの波塚さんは
「ほうら、きたきたきたきた」

「黒っていうのは隠すときは黒なんだよ。ここは人形は見せるんだから黒じゃなくていいんだよ」

なるほど。
っつーか、米沢に波塚さんが来たとききいてみたんだよなぁ。
「人形はフィギアっぽくしますか?」って。
そしたら波塚さん、
「いやいや、これでいいです」と言ったんで
「あっ、そうか、あえて手作りの素朴さを見せたほうがいいってことなのかな」とその時は納得しちゃってたんだけど、神戸さんから指摘されて、
「やっぱりそうだよなぁ」と納得しなおしたのでした。

そんな感じで出鼻をくじかれたものの、黒い人形のままとりあえずリハに突入。

私の実況中継に合わせて春がストーンをセットの裏から操りわずか数十秒の「一発芸」的な出し物の一回目のリハ。

神戸さん、またやってきて
「たいだい、ストーンが多すぎるんだよ」
妹が、
「でも1チーム8個ずつなんで・・・」と言うと
「そんなことわかってるよ!そうじゃなくて、それまでにははじかれてハウスの中には4個ぐらいしか残っていないんだよ。多すぎる多すぎる」とまたまたダメ出し。

それと、私のそばに来て
「ここでオフっぽく、イェース、イェースって声かけしようぜ」
と演出のアイディア。

妹がその役をやることになった。

会場の音響の卓にいた音響係の石沢さんとかいうすごく顔(というか頭というか額というか)のでかいスタッフがわざわざ陰ナレの私のところにやってきて
「うまいですねー」と絶賛(自分でいうか)してくれました。超いい気分。

2回目のカメリハで何とかOK出て、次は人形の直しの作業。
楽屋で妹とシコシコとカラーのビニールテープを細かく切って貼りこむ作業をしていたら、控え室係の女性スタッフがやってきて
「なんか、ここだけ別世界って感じになってますよねー」と皮肉っぽく慰めて(?)くれました。

宿泊は幕張プリンスホテルの11階。
こんなホテルはもちろん初めての次男春はハイテンション。
ユニットバストイレを見て
「なんかお風呂にいろんな装置がいっぱいついてておれ使い方わかんね」
と一種の感激の弁。
ビルトイン式のシャンプー、ボディーシャンプーや非常時のインタホン、引き出し式の洗濯物干しロープ、それに便器と洗面台周辺のいろんなもの、そんなあれこれにびっくりしたのかな。

11階の大きな窓からは夕暮れの東京湾、千葉マリンスタジアム、夜には夜景とこれも彼にとっては感動のシーンだったようです。

そして翌朝はホテル47階の和風レストランでのバイキング朝食。
妹に「やらされて」いやいや出演することになった春ですが、
「これだったらまたやってもいいかな・・・」などとほざいています。

幕張のイベントホールでは10時からの最終リハーサルの前に出演者全員が観客席に集合してスタッフからいろいろな指示や、注意事項などの説明を受けます。

リハの少し前になって欽ちゃんと慎吾ちゃんが登場して出場メンバーと簡単なトーク。

慎吾ちゃんは何でもこの収録のことを二日前に知ったとか。忙しいんだね芸能人は。

15日のカメリハと違い、10時からのカメリハはほとんどストップやダメ出しなしでスムーズに流れます。

「カーリング」の演技も終了。春と欽ちゃん、慎吾ちゃんの絡みです。
二人は春が「やりたくなかったけどおばさんから頼まれて無理やり演技させられた」という経過を面白く引き出そうとしますが、いまいち春が気の利いた受け答えができないようです。
というか、舞台裏でモニターを見ながら聞き耳を立てるのですが、春と二人のやり取りが聞き取れなくて内容は把握できないのだけれど、欽ちゃんと慎吾ちゃんが浮かない表情をしているのがわかるのです。
こんな調子では午後の本番収録でもどんな展開になるのかやや不安です。

13時20分、会場にお客さんが次々と入場。
14時15分、本番収録開始。

いよいよ出番が迫り、あと2組で「カーリング」スタンバイというきわどい時点でまたまたアクシデント発生。
興奮してしまったのか、春が鼻血を出してしまったのです。

「カーリング」の演技は真っ白い氷とカムフラージュの真っ白い服と真っ白い帽子、顔面も真っ白のメイクなのにここで鼻血とは!!!
ボタッと鼻血が袖口に落ちてしまいました。
出番が目前なのにぃ、どうなる「カーリング」チーム。
(続きは次回)




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