ヤマザキ、フリーターを撃て!
without a trace



 映画「ランド・オブ・ザ・デッド」
 
 監督:ジョージ・A・ロメロ。サイモン・ベイカー、デニス・ホッパー、アーシア・アルジェント

 ロメロのゾンビ三部作は最後の「死霊のえじき」を見ていない。それでも楽しめた。ゾンビが蔓延る社会での人間の闘争。生き残った人間たちは一箇所に集まって暮らし、気合の入った連中は地方都市を略奪しながら這いずり回ってる。川に挟まれた地域を占拠してゾンビが入り込めないように要塞化してるんだ。これ見て数日前に見た「ヒトラーの生涯」でのプロパガンダ映画のセリフをなぜか思い出した。最高のゲルマン民族の君も完璧な肉体を持てば最高の階級に属することが出来るぞとかなんとか。弱者など用が済めば殲滅すればいいという恐ろしい世界観だ。

 生き残った人間社会でも勝ち組と負け組に別れてる。勝ち組は高層ビルで呑気にカフェでコーヒー飲んで気楽に暮らす。負け組どもは周辺のスラムで路上生活を送ってるのだ。おれもあのタワーで暮らすぞとレグイザモは略奪しまくり人間も殺しまくり。この街では金と力を持った人間しか生き残れないのだ。この地域を支配してるのがイージーライダー野郎のデニス・ホッパー。いわば彼は大統領で小国家を形成している。負け組と勝ち組の人間同士の仁義なき戦いが始まる。

 そんなのをやってるうちにゾンビがなぜか知性を持ち始める。ゾンビリーダーが出てきてゾンビという弱者を殺しまくってるお前ら皆殺しだと襲ってくるんだ。虐げられるマイノリティーの総意が国家を滅ぼそうとしてくる。周辺にはほとんどゾンビという雑魚敵だらけ。まさに今のアメリカの象徴。ゾンビは川の前に立ってタワーを見つめてる。これが旧約聖書だったら海が開く。しかし彼らはただただ川の中を徒歩移動。このリーダーが黒人だってのがミソなんだろう多分。

 ゾンビVS負け組人間VS勝ち組人間というめちゃくちゃな展開に。「ドーン・オブ・ザ・デッド」と比べるとやはりメッセージ性が強い。戦闘シーンは「ドーン〜」よりもしょぼいけどグロさはこっちが上。ちょっとバーホーベンみたいな世界観でよかった。なんかゾンビにはまりそう。DVD特典にはいかにこの監督が崇められてるかってのが詰まってる。
 ロメロ鑑賞6本目。★★★

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「ランド・オブ・ザ・デッド」 (ひらりん的映画ブログ)
この映画、ホラー界のアカデミー賞、第32回サターン賞にもノミネートされてるんだって。 監督はゾンビものと言えば・・・ジョージ・A・ロメロ。