雨にも負けず山歩き♪

青空を見上げながらも、しっかり足もとを見つめて歩く自然観察情報!

文殊山(366m)と越知山(613m)

2012年05月17日 | 福井県の山

天狗杉 と 小文殊室堂


2012/4/24(火)  越前五山の 文殊山(366m)と 越知山(おちさん(613m)

           
                             文殊山…福井県福井市(大正寺登山口~南井登山口)
                        越知山…福井県福井市(小川登山口往復)

金沢東IC(7:05)→鯖江IC(7:55)→大正寺登山口(8:10~20)→分岐(8:35)→小文殊室堂(9:00)
→展望台(9:30~40)→文殊山(9:50)→文殊山三角点(10:10)→南井登山口(11:00)
~車道歩き~大正寺登山口(11:25)

小川登山口(12:10)→五合目(13:15)→独鈷水分岐(13:30)→室堂(14:20)→越知山山頂(14:30~50)
~越知山神社経由~五合目(15:40)→小川登山口(16:20)→福井IC 経由 金沢東IC(18:15)


歴史ある山には歴史ある神社あり。。。


「文殊山はカタクリが綺麗らしいよ!見頃だといいけど…」 そんな言葉に誘われて福井県の文殊山へ向かった。
今日は一日晴れマークの天気予報だったが、空も周りの山々も霞んでいて、どうやら黄砂の影響らしい。
前日はいつものように地形図を印刷して下調べをしていたら、文殊山は歴史のある山、越前五山の一つであった。
越前五山とは…「日野山 ・ 文殊山 ・ 越知山 ・ 吉野ヶ岳(蔵王山) ・ 白山 」の五山を言うとのこと。

鯖江ICから15分程で「妙真寺」と言うお寺に着き、履き掃除をしていた住職さんがここに車を止めなさいと言う。
どうやらお寺の駐車場(5~6台可)を利用させて頂けるようで、駐車場前にはトイレもあり、大正寺登山口もすぐ左手である。

今回は大正寺登山口より入り、南井(なおい)登山口に下山、南井から大正寺まで徒歩で戻る計画。
文殊山は登山口が多く、地形図に載っているものだけ数えても9箇所、標高は366mと低山だが
平日にも関わらず多くの方たちとすれ違い、登山道も整備され、信仰の山でもあり、市民の憩いの山であると思えた。
肝心な第一目的のカタクリは、花が数輪のみで、聞けば一週間ほど前に終わったようだったが
代わりにイカリソウやタムシバ、シュンランやタチツボスミレなど、今が旬の春の花に出会うことができた。

小文殊(室堂)から続く、「おそ桜並木」をのんびり歩いていたら、Kさんが山で知り合ったおじさんと出会う!
雨の日以外は毎日何処かの山を歩いていると言うこのおじさん、「登ってみねの福井の山」と言う本の作者らしい。
「みねの」は「みなさい」、福井の方言なので、福井県人の私としては、タイトルだけ頭に残っていた。
近場の良い山の話もして頂き、おじさんとしばし交流、そんな山好きが出している本なら、購入してみたいと思った。

展望台でも山頂でも黄砂で展望はなかったが、二等三角点のある奥の院の手前に「胎内くぐり」の大岩があり
ここを潜ると文殊の知恵が授かるのだが、この後振り返ると神様の罰が当たり、授かった知恵がなくなるらしい(^^ゞ
と言う訳で、ここからは決して後ろを振り返らず、南井登山口まで下りて来たつもりなのだが、どーだっただろう?

午前中に下山できてしまったので、リーダーの提案で福井まで来たついでに「越知(おち)山」を登ることとなった。
ところが、ちょっとついでとは言い難い、小川登山口からは登り標準で2時間30分の山である!
移動中の車の中で昼を済ませて、登山口出発は12時10分、先頭はいつでも元気娘のKさんで
山頂到着目標を14時半に定めて突っ走る!…小川登山口からはかなりのロング尾根で、急坂、平坦の繰り返し
断面図にしたら階段を登るような登山道であり、山が階段なら人間は蟻のような大きさだったかも?と思った。

ペットボトルを1本しか持参しなかったので午前中に半分以上飲み、後半脱水気味で足が上がらず…(>_<)
(ザックにお湯はあったのだが)7合目から9合目辺りのアップダウンは、ちょっと辛かった…。

途中で「ブナの美林」と書かれた看板があり、スッと伸びた若いブナ林の芽吹きが綺麗だった。
登山道は1合目~10合目までの案内板が合目毎にしっかりあり、分かりやすく迷うことはないのだが
2合目付近の林道出合と6合目過ぎに、納得のいかない(どっちがどうよと思える)案内板が2ヶ所あった!

山頂直下の室堂では、住み込み管理人と思えるおじさんが掃除をしており、歴史的な貴重話を伺う。
それにしても室堂から車道が見えていて、ここまで車でも来れたのだと聞いて、驚いたのとやや気落ち (^^ゞ
自宅に戻って地図を見たら、登山道は他にも数か所、短時間で登れる登山道などもあるようだった。
下調べもなく突然の思いつきだったので、一番最強の登山道を選んだのだと知ったが、
1合目から頑張った分だけの達成感は十分にあり、夏山に向けてのトレーニングにもなったかな (^^)v

このおじさん、細いパイプを3本持って山頂まで私達を追いかけてきて、修理を手伝って欲しいと頼まれた。
白山を開き、越知山で修行をしたと言う「泰澄大師」の弟子、 「 臥行者(ふせのぎょうじゃ)の旧跡 」 を、
か弱い乙女?4人と支持を出すおじさんとで、重い石を持ち上げての修理…で、おじさんは喜ぶ。。。
ご利益あるよ!と言うおじさんの言葉に乗せられたけど、歴史あるものに触れられて、ホントにご利益ありそう!

おじさん、代わりにお水を一杯飲ませてください!と言いたかったけど、時間もなかったので急いで下山。
下りはいつもながら飛ぶように、予定通り登山口へ…田舎の道ではコンビニもなく自販機もなかなか見つからず
やっと見つけた自販機でQOOオレンジ(500ml)を買って、一気飲みしてやっと生き返った (^-^)

予定外のザプライズ登山となったが、頑張った甲斐あり! 一日で越前五山の2山を制覇できて、
白山と日野山は登っているので、残すは吉野ヶ岳(蔵王山)のみである。

ちなみに、すれ違った何人もの福井県人が口にしていた、白山は昔(江戸時代)は福井の山だったとか。
福井市生まれの泰澄大師が開山したが、前田利家の力が強くて、加賀に取られてしまったと言っていた。(^^ゞ
白山は古来、「越しのしらやま」と呼ばれていて、元々は越前の山であったと、「山のルーツ」の本にも出ているようだ。
私は小さい時から親しんで聞いていた、福井の代表的な民謡 「いっちょらい節」を思い出した。
♪ …外は白山 雪の肌、可愛い娘は絹の肌…と言う歌詞なのだが、この歌を聞くと福井の山だと思えてしまう。
何時頃にできた歌なのか気になるが、北陸トンネルと言う歌詞も出てくるので、やはり昭和の歌だろう。

これで越前五山に白山が入っている訳も知り、その前に文殊山を選んだお陰で、越前五山を知ったのだから
文殊の知恵とは言えないが、今日からの私はちょっと賢くなったようだ (^^♪


信仰の山、越前五山の中心、多彩なコースのある文殊山


 
大正寺登山口の妙真寺と駐車場                     すぐ左手の大正寺登山口


 
小文殊への分岐                           新緑の登山道


 
天狗杉のある小文殊室堂…そしてここからは、桜とコブシが綺麗だった「おそ桜並木道」がしばらく続く。

 
 
カタクリ群生地(花は終わっていた)                    文殊山(366m)大文殊


 
大文殊には磁針が狂う大岩があった。                      胎内くぐりの案内板


 
胎内くぐり …けっこう狭くて体重制限あり (^^ゞ お相撲さんは絶対無理!


 
二等三角点のある奥ノ院…奥ノ院平と書かれており、桜吹雪が綺麗だった。


南井登山口に下りたので、違う見どころあり!


 
8畳敷岩 ↑  立ち寄らなかったが他にも、山姥の岩洞や岩神地蔵への案内看板があった。
右画像は南井登山口へ下山、ここにも数台(5~6台可)の整備された駐車場とトイレあり。


文殊山の花たち。。。


      
カタクリ          チゴユリ          遅咲き桜         イカリソウ

      
タチツボスミレ     ピンクのイカリソウ      エンレイソウ       イチリンソウ


午後からは越知山修行道コースを歩く。。。


 
案内看板 と 民家の横から入る越知山修行道登山口 (道路を挟んで反対側に駐車場も完備、4~5台可)


  
(左)登山口の行者道看板  (右)二合目で林道と本道に分かれており、時間差7分と書かれていた。
崩れている本道をやや右に迂回して登ってまた下って、結局はこの林道の延長上で合流したのだが、
どちらが7分間早いのか遅いのかの表示がなく、迷うところである。( 林道が早いようだった )


 
           独鈷水分岐…休憩ポイント          本堂(右)と展望コース(左)分岐…展望はイマイチ


 
    「ブナの美林」登山道が続いた。              9合目過ぎ、鳥居のある大きな「越知神社」


越知山室堂に到着!



鳥居のある越知神社から2~3分離れて、管理人の住む室堂にも小さな「越知神社」


 
樹齢1000年、御神木の「栃の木」と 池               大樹の霊気が満ちた奥之院への参道


 
参道…左は千体地蔵が収まっていた建物              10合目(標高612.8m)奥之院            


 
奥之院眼下にある 「 臥行者(ふせのぎょうじゃ)の旧跡 」…右画像は修理後


越知山の花たち。。。


         
コイワカガミ         白いイカリソウ         シュンラン          ヤマブキ





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4 コメント

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越の国の山 (こしのしらやま)
2012-05-17 21:45:43
福井は古い歴史のある山が多いですね。私には未踏の山ばかりです。
白山で逢った福井の方に「福井は名山が沢山あるが、石川は白山しかない、それももともと福井の山だった」と言われた事ありました。
律令制の前、北陸3県と山形の一部を越の国と呼ばれ豪族が支配していた、それが越前、越中、越後に別れさらに越前から能登、最後に加賀が分かれた、もとは越前一国だったですよね。
白山は越前禅道が強く宗教の戦乱が長く続いていたようです。江戸時代に加賀と越前の争いをみかねて幕府領地にした。廃藩置県で石川県に・・・
今でも白山を石川と福井で争っているて面白いですね。
そうそう、藩境に加賀の進入防止のため高い税を取り立てたから取立山になったらしいです。
こしのしらやまさんへ (snoopy)
2012-05-17 23:10:22
コメントを頂きありがとうございます。

へ~~(@_@)流石 「こしのしらやま」 を名乗るお方! 詳しくて理解できました。
福井に生まれたけれど、7年前までは山には全く縁がなかった私…(^^ゞ
歴史にも弱いけど、色んな話を聞いたり歴史ある山に登ると興味も湧きますね!
医王山も富山県人は自分の県の山と思い親しんでいて、白山も福井県人には愛おしい山のようです。
取立山には縁があって何故か登山回数が多いのですが、名前の由来も面白い!
Unknown (越前屋俵之助)
2012-05-18 00:15:56
初めてコメントさせていただきます。
福井の登山家です。
白山は福井の山ですよ(笑)
越前屋俵之助さんへ (snoopy)
2012-05-18 00:38:37
初めまして、コメントを頂きありがとうございます。

やっぱり、何と言っても白山は福井の山ですよね (^^ゞ
これからは越前屋俵之助さんに見習って 「…だった。」 と言わないことにしよう!
早く白山に登りたい! 越前屋俵之助さん、白山でお会いしましょうね♪

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